齋藤 里沙(さいとう りさ)
アカウントプランナー事業部(以下AP) / リーダー
新卒では花王化粧品事業部に入社。全国No.1売上店舗の伊勢丹新宿店が担当店舗となり、新商品発売プロモーションイベント・就活生に向けた就活支援イベントにも従事。顧客満足度では三越伊勢丹グループの他社を含む化粧品全店舗の中で、三度の受賞経験あり。その後、学生時代のビジネス経験を活かし自身の会社設立を計画、花王退社。前職上司である弊社執行役員矢部との出会いをきっかけに現職。
大手企業からベンチャーに転職した理由
橘 : 改めて、齋藤さんの経歴と入社までの道のりを教えてください。
齋藤:新卒では花王の化粧品事業部に入社しました。伊勢丹新宿店が担当店舗になり、化粧品販売を含めてイベントのプロモーションや就活生が参加する就活支援イベントにも従事していました。
新発売や限定品などは基本的に最速で発売される店舗だったため、大変さもありましたがとてもやりがいのある時間でした。
橘:花王にはどうして入社しようと思ったのですか?
齋藤:就活の軸としては「自分の言葉や行動を通して相手が1mmでも前に進める」というのを掲げていました。ただ、正直な話第一志望のみは決めていましたが、旅行会社・商社・銀行などそれ以外は本当に色々な職種を受けていましたね。
昔から、何事にも好奇心旺盛なタイプだったので色々な企業を見られるチャンスだと思うようにしていました。
第一志望は落ちてしまったのですが、化粧品業界から内定をいただくことが多くその中でも女性キャリア・グローバル展開・人事の方の雰囲気などの観点から花王に決めたような形です。
花王自体は世界でも賞賛されるようなホワイト企業だったので、福利厚生なども整っていて大企業をしっかり体感しました笑
橘:そうだったんですね!そんな大企業とベンチャーだとかなり正反対だと思うのですが、うちへの転職のきっかけはなんだったのですか?
齋藤:執行役員の矢部は前職の先輩で、矢部と夏目と3人で話したことがきっかけです。元々ビジネスには興味があって、学生時代から地域復興系の事業などをしていたのですが、そのきっかけはトヨタの会長をされている豊田章男さんの影響がかなり大きいです。
私の母が車好きだったこともあり、幼少期からサーキットに行っていたのですが
そこで見たのがドライバーをされている章男さんの姿でした。
幼いながら、「世界のトヨタの社長が命がけでレースをしている!?」ということに衝撃を受けたのを覚えています。
そこから本や動画でも章男さんのトヨタ社長としてのビジネスセンスやお人柄にも惹かれて大学生時代は章男さんに近づきたくて
「経営者というものを知ろう!」と思い300人ほどの経営者に会いに行っていました。
当時は何も知らないただの大学生だったので、気づいたら150万円を失っていたのも今でも良い思い出です笑
橘: 150万円!大学生からするとかなりの大金ですね・・・
齋藤:そうですね笑
ただこの経験があったからこそ、自分でも勉強をするようになり花王を経験したあとは自身の会社を設立する予定でした。
実際にエンジニア系のBtoBtoCの会社の準備をしていたのですが、そこでたまたま前職の先輩である矢部に声をかけられました。
橘 : なるほど!元々ご自身の会社を立てようと準備を進めていた中で、それを辞めてでもうちに決めた最終的な決め手はどんなところだったのですか?
齋藤:矢部はもちろんですが、夏目が今まで出会った経営者の中で一番変な人だったからです笑
冗談混じりに話していますが、あながち間違いではなくて「組織」というものをこの時代に本気で作ろうとしている人なのでそこが一番不思議に思い興味を持った部分でした。
章男さんに憧れていながらも、自分の会社はあまり大きくするつもりはなく業務提携などで事業拡大を考えていました。
その中で夏目は、とにかく組織にこだわりAIを駆使し、時価総額5000億の企業を作ると話していたので正直私の頭の中は、?だらけ。
それにプラスして、後半では夏目から設立しようとしていた会社に喝を入れられる状況に・・・笑
元々私自体はコミュニケーションや人がとても好きなタイプなのに、設立会社は全くベクトルが違うエンジニアの会社。
NFT関連の事業に興味があったので、ゆくゆくはそこに参入していこうと思っていたのですが、得意分野を活かさずに全く違う分野に参入しようとしていたことに夏目から鋭いツッコミが入りました。
その時はあまり理解はできていなかったのですが、帰宅してから会社についてもかなり振り返る時間を作っていましたね。
最終的には、組織づくりの面白さの答え合わせをしたかったのと、5000億規模の会社を本気で作ろうとしている熱量やメンバーの人柄にも惹かれて
2週間で入社を決めました。
実際にアンナビに入社しての変化
橘 : 「組織づくり」の答えあわせがしたかったとのことですが、実際にアンナビに入社してみて感じられたことを教えてください。
齋藤:まず驚いたことはスピード感・裁量権の大きさの二点です。
花王のときは、良い意味でも悪い意味でも二万人の中の一人だったので裁量を持つまではあと20年くらいはかかってしまうなあという感覚で
また大手なので、教育体制などは昔から組み込まれているものがあるので変化は正直あまり大きくありません。部署異動も花王だったら一大事件!
それに比べてアンナビでは一年で四つの部署を経験しました笑
橘 : 凄い数ですね!具体的にどのような部署を経験されたのですか?
齋藤 : セールスから入り、SMB向けコンサルティング、エンプラ向けコンサルティング、クリエイティブの4部署です。
ここまで沢山の部署を経験するとは思っていなかったのですが、全く知らない知識も学んでいく作業は本当に面白かったです!
橘 : それぞれの部署の内容はかなり違うと思うので、大変ではなかったですか?
齋藤 : 勿論業務内容自体はかなり違うのですが、意外と大事な軸は変わらないという印象が強いです。
私の中で仕事の中で大切にしているものがあるのですが
それが「魅せ方」という言葉。
どの部署でも社内・社外問わず魅せ方を変えるだけで、心象もかなり変わります!
クリエイティブ部署では撮影担当と一緒に魅せ方ロープレなども行っていました笑
会社の中でも大切にしている理念のなかに
「他人のものさしで他人をみる」という言葉があるのですが、これはどの部署でもとても大切なこと。
自分だけのものさしで見てしまうと、固定概念にとらわれてしまうのでかなり視野が狭くなってしまいます。
言葉一つでも解釈の違いが発生してしまうので、会社の企業理念や事業理念、経営理念がメンバーにも分かりやすく共有されているのはアンナビ特有のものだなと感じています。
夏目自体が言葉を大事にする人なので、一つの言葉に対しての説明も丁寧にしてくれる機会が多いです。
それこそ、スピード感の点では一週間前に共有したものが古くなるくらいどんどんアップデートされていきますし翌日に別部署に異動などもザラにあります笑
仕組みづくりやメンバーへの共有は変化が大きい分、大変な部分もありますが入社して3ヶ月でその裁量を持たせてもらったことも衝撃的でした。
マネジメントから降りると決めたあの日から
橘:齋藤さんは入社されてから、チーフ・マネージャー・リーダーなど様々なマネジメント業務を経験されていましたがご自身のなかで難しさを感じたポイントはどんなところでしたか?
齋藤:自分自身と向き合うことですね。
私は入社した当初からポジションへのこだわりはかなり強く、それ自体が自分自身のキャリアだと感じていました。
ただ、その分常に強く見せてしまう時期もあったので特にマーケティング事業部を担当していた時はかなり怖かったと思います笑
当時は、マネジメントメンバーの中でも一番若く日も浅かったため「組織づくり」の正解を求め続けて向き合う時間がとても長かったです。
私自身器用に見られることが多いのですが、実は不器用すぎるほど不器用なんです笑
物事の捉え方も0か100かで動いてしまうことばかりなので、
夏目に70を覚えろ!とよく言われていました。
橘:そんな経験があったのですね!
以前とは齋藤さんの雰囲気がかなり変わったと思うのですが、そのきっかけは何だったのですか?
齋藤:あるクライアントさんから「かちこち女」と言われたことです笑
橘:「かちこち女」ですか? どういった意味合いなのでしょうか?
齋藤:真面目すぎるという意味で使われた言葉でした。
当時の私はジャケットに、きっちり報告は当たり前のスタイルでそれが正しいとさえ思っていたのですが先方からのお言葉で今までの考えが吹き飛びました笑
真面目すぎてこちら側が緊張すると言われたので、その翌日にベージュ系の服を7着購入してメイクも淡めのメイク・アクセサリーや携帯ケースの色までピンク系のものに全て変えました。
橘:普段赤や黄色・青など原色のイメージが強かったのでかなり衝撃的な変化でした!
齋藤:自分でもびっくりしています笑
ただ、全てを変えてから社内メンバーとの接し方にも変化があったり自分の弱みももっと話せるようになりました。
今までが背伸びをして、強く見せようとしていたことにも気づくことができたし正直に弱みや欠けているところと向き合えたのでそのクライアントさんは私の恩人です。
今まで気づかないうちに肩肘はっていたのが、肩の力が抜けてリラックスしているような感覚ですね。
橘:確かに表情もすごく柔らかくなっているように感じます!
齋藤:そうですね笑
単純にすごく生きやすくなりましたし、涙脆くなりました。
ビジネスで悔しくて人前で涙を流したのはアンナビに入ってから経験したことです笑
橘:悔しいというと、ご自身で一度マネジメントを降りられると宣言された時期もあったと思うのですが、あの決断はどうしてされたのですか?
齋藤:昔の私だったら絶対に言っていない発言ですね笑
入社してからありがたいことにずっとマネジメントという立場にいて、甘えがでてきているなと感じたからです。自分自身が成長に貪欲になれていないことを痛感して、今のままでは組織成長がないと感じたので宣言しました。
橘:その決断は以前ポジションを大切にされていた齋藤さんにとってかなり大きなものだったのではないですか?
齋藤:物凄く大きな決断でしたね。
矢部とも何度も話しましたが、クライアントさんとのエピソード(上記のかちこち女事件)もあったので悔しさなどは矢部の前でも曝け出すことができました。
アンナビに入ってから、自分が知らない自身の一面を発見することが物凄く多くなりました。
ポジションへの固執がかなり強かったところから、どんな場所でもどんなポジションでもLTVの長い人材になろうという決意はここで固まりましたね。
実際に、降りてからみた景色はとても新鮮で学ぶことばかりで以前よりも柔軟に動けていたと感じています。
今後は、どんなキャリアを歩んでいきたいですか?
橘:最後に、アンナビではどんなキャリアを歩みたいと思っていますか?
齋藤:女性COOを目指していますが、女性活躍促進制度も作っていきたいです。
私自身が掲げている目標は「女性キャリアに革命を」というもので
結婚も出産も全て選択肢の一つにしかすぎない
結婚はしてもしなくても良いし、出産もしてもしなくても良い
その選択肢の幅を広げられるような組織を作っていきたいです。
実質私は、結婚も出産も考えていますが仕事も大好きなんです笑
現実的にそうなると産休・育休期間は仕事を休むのかなどキャリアに関することで絶対に悩むと思うんです。
ただ私は欲張りなので、全部ほしい笑
やりたいことを諦めるのはおかしいと思っています。
産みたい時に産めるような卵子凍結なども含めて、会社で選択肢の幅を広げて今まで難しいと言われていたことも全て実現していきたいです。
アンナビは半数が女性で平均年齢26歳と若い組織なので、とてもやりがいがありますし自分が作ったものが今後の次世代のためになるかもしれないと思うとワクワクします。
最近は、通勤やお風呂の時間でも女性経営者の方で子育てとキャリアを両立されている方々の動画を永遠とみています笑
橘:女性キャリアについては、私も興味があるところなので非常に気になります!
齋藤:一緒に作りましょう!
アンナビに入って、自分一人では何もできないというのを痛感しましたし
組織だからこそ何十倍も何百倍も馬力が出ることを体感していました。
悩んでいる時にもメンバーのみんなからの言葉で勇気やパワーをもらうこともとても多いです。
これから2035年には社員数500名の会社を目指していますが、今のメンバーたちとなら本気で時価総額5000億の企業を作れると確信しています。
「組織づくり」の答え合わせをしたくて入りましたが、答え合わせができてもこの面白さを知ってしまうともう離れられないです笑
毎日壁とぶつかって、その壁を乗り越えた!と思ったらまた新たな壁が出てくるのですがその壁を乗り越えるたびに少しずつ成長している感覚になるのは癖になります笑
橘:齋藤さんは壁でさえも楽しまれているんですね!
齋藤:楽しめるようにようやくなってきました笑
自分の経験でメンバーの子たちに伝えられることもあるので今はかかってこいぐらいの気持ちです笑
元々章男さんに憧れてビジネス業界に足を踏み入れましたが、
今はアンナビで章男さんと対等なビジネスパートナーになることも私の未来予想図の中には入っています。
AIの転用も本格化し、変化のスピードがとても早い会社ですが、全員で楽しみながら成長に貪欲に動いていきたいです。
橘:常に変化を楽しまれているんですね!非常に参考になりました。
ありがとうございました!