Cinemallyというアプリをリリースして5日経つタイミングで書いています。
( 2020/11/18 現在 Feat. というサービス名にリニューアルしています)
自分自身の備忘録としても、今思うことをnoteに書き留めておこうと思う。
これだけ人がいても、気の合う仲間は中々見つからない。
東京に上京してきて、会社では新しい友達もたくさん出来たけど、週末気軽にライブに誘ったり、映画を観に行く学生時代の様な友達は上京してから一気に減って、気づけば3年半が経った。
僕は、映画・漫画・アニメ・音楽・スポーツ、あと小旅行とかも好きで、色々と多趣味だけど、基本的に広く浅い。同じように、自信を持ってこれが大好きだと言えるほどの趣味が無い人は多いんじゃ無いだろうか。
音楽だとワンマンには滅多に行かないけど、フェスにはよく行くとか。
スポーツそんな詳しくないけど、球場で飲むビール好きとか。
僕は趣味の中だと映画が特に好きで、週1回映画館で観るくらいのペースだけど、俺よりもっと好きな人なんてたくさんいるしなってどこかそれを趣味としてどこか表からは引っ込めてしまう。
でも、やっぱり誰かと分かち合いたい。
胸を張って語れなくても、好きな事を話すのはとても楽しい。
人が好きを分かち合える、オフ会したりイベント企画したり、気軽に映画を一緒に観に行ったり、そんな”ゆるい繋がり”が欲しかった。
一人で映画や展覧会に行くのも悪くはないけど、たまには誰かと感想を語り合ったりしたい。
もっと気軽に、好きなことを分かち合える人と繋がれる場所が欲しいなと、一人映画の帰り道にふと思ったのがきっかけだった。
『Cinemally』というサービスをつくった。
一人で映画や展覧会に行ったとき、たまには誰かと感想で盛り上がりたいと思ったことは、きっと一度はあると思う。
エンタメシェアリングサービス『Cinemally』は、気になる映画や展覧会をブックマークするだけで簡単に仲間や気の合うだろう人から誘われることができるサービスです。
僕はデザインと企画案を、実装は一緒に起業した天野が担当しています。
ダウンロードはこちら
▼プロモーションムービー
まだまだ叶えたいサービス像の3%くらいしかできてないけどここから
好きな事で生きていく自信はなかった。
少し重い話かもです。
僕は大阪府岸和田で生まれて家も貧乏で、15,6歳くらいの頃から高校を中退し父親の下で鉄筋工として務めてました。ドカタです。
ランチの時間にワンカップ飲む日雇いのおっちゃんを「仕事終わってからや!」と叱りながら一緒に現場回ったりしてた。2年くらい働いた。
今でも一軒家の骨組みとかならいける気がする。
▼鉄筋屋は基本最上階なのでめっちゃ日焼けします。
そんな時に、父親が急に体調を崩し、入院1ヶ月で急逝した。
あまりにも唐突で、感傷に浸る暇もなくトントン拍子進んでいくお通夜の準備、喪主は両親が離婚しているので長男の自分。
父親が亡くなったショックは凄かった。
けどそれ以上に、正直その時思ったことがあった。
「人ってこんなに急に亡くなるんだ… 」
イタリア旅行行くために一緒に金貯めようぜとか、一級建築士の資格取るぞーって頑張ってたり、色々これからこんな事やりたいと言いながら亡くなって。後悔してる事も多いだろうな。どれくらい後悔してるの?とか、今度会ったら腹割って話そう… とか。普通に思うけど、ふと思えばそんな話をすることも出来ない。
地元にずっといた父の葬儀に来たのは小学校からの繋がりの人が殆どだった。「このまま今の状態が続いて43歳で死ぬのか」と、自分の葬儀を見ている感覚。
人生は有限で、その中で何を残せるのか、そもそも自分は何者なのか、とかよく考えるようになった。死生観が大きく変わった。
それがきっかけとなって仕事を辞め、父親が美大に行きたかったとかクリエイティブなことに憧れてて、美術館とか映画とかよく連れて行ってもらってた事もあって。「父親がしたくても出来なかった事をやれば幸せになれるのでは」という今思えばバカみたいに短絡的な思考と、あと俺が代わりにしようというような意識もあって、奨学金を借りて単位制の高校を卒業し、藁にもすがる思いで近くの芸術系の大学に入った。
授業そっちのけで学生団体で学祭とかばかりしてた。
大学を卒業してからは、感情報酬というワクワクする心動かす体験を作っていくことを目指す、株式会社アカツキにインターンから入り、デザイナーとして新卒入社。新規ゲームの立ち上げ・運用を行った。
同じチームの同期との退職飲み!
緊急対応で途中で切り上げて全員で会社に戻るという会だった
サービスのデザイナーとしてスキルアップしたく、『一人ひとりが「自分のストーリー」を生きていく世の中をつくる』のミッションに惹かれ、CtoCスキルシェアサービスの株式会社ココナラに転職。デザイナーとして新規事業の立ち上げなどを担当した。
振り返ると、焦ってやりたい事とか目標とか、わからないまま取り敢えず、色々やってみた結果、やっと人生が動き出した気がする。
当たり前だけど、行動に起こしてみるとやりたい事も見えていった。
それまでは有名なアドラー心理学の「嫌われる勇気」とかにも出てくる劣等コンプレックス(劣等感を開き直って言い訳に使う様の言葉)がまさしくそれでした。
自分以外にもっとすごい人がいる、別にそんな詳しくないし、誰も求めてない、俺なんかには難しいと。
やりたい事とか特に無くても、取り敢えずやってみればいいじゃん。
って行動してる人は簡単に言うけど、それが中々出来ない…
自分のやりたい事がない人や共感しあえる仲間が少ない人には、とても生きづらい時代だと。同時に思います。
こんな事を自分自身もずっと考えていて行動できていなかったし、投げっぱなしに「まずはやってみれば、好きに生きたら言いよ。」とかアドバイスは出来るだけしたくない。
最初は、やりたい事とか深く考えず、自分の好きなことの範囲からどんどん手を伸ばしていける。それを簡単に分かってもらえる人と繋がるには、どうすればいいのか。
昔のインターネットは逃げ場だったり居心地の良い空気があったけど、SNSで繋がりすぎた結果、息苦しくなってきた気がする。この時代だからこそ、あの頃の楽しかったインターネットは今、リアルな繋がりにこそあるのでは無いかと思う。
組織に属さない人が増え、少子化も進む今、孤独という問題は益々拡がっていく。そんな様々な孤独を抱える人が増える中でも、自分の”好き”を気軽に分かち合える場所を創りたい。
アドラーばっかり出てくるけど、その状況を克服するため、心理的な面で達成しなければいけないことは、私には能力があるという意識と、人々はわたしの仲間であるという意識らしい。自己肯定感を高める事と承認されている感覚を得る事が大事。
能力とかそんな大きなことじゃなくても、ちょっとした興味関心を、分かち合える仲間が居る状況が作れたら、孤独を感じてる人の課題の多くは解決できるんじゃないだろうか。
社名は Standbyme
起業した会社名は Standbyme(スタンドバイミー )
小学生4人が線路を辿って、事故で亡くなった遺体を探しに旅に出る映画からの引用です。その映画タイトルや主題歌はさらに、ゴスペルソングから引用してたりする。
映画の主題歌とゴスペルで、歌詞に出てくる”そばにいて欲しい対象”は、
友達や大切な人・神と全然違いますが、
「不安に駆られて心細い気持ちになる時、ひとりでも自分の支えになってくれる相手がいれば、弱気な気持ちを奮い立たせることができる」
といった、伝えたいことは同じだったりする。
ロゴデザインについてもStandbymeという意味を込めた。
・イコール記号「=」で、人は同じでは無くても対等な関係を持つ意味
・日常にドラマチックな体験を作る意味を込めて、「シネスコープ」を引用
・映画の中にも出てくる線路をモチーフ
・映画の「2001年宇宙の旅」から影響を受けたフォントを使用
株式会社Standbyme も同様に、
勇気ある一歩を踏み出せる場所を作っていきたい。
ちなみに、共同創業者の天野とは、アカツキの社員旅行で仲が良くなった。
僕が社内制度の映画部の部長をしていて、よく映画観に行ったり飲みに行くようになったのがキッカケで、こんなサービス作りたいねと話してるうちに一緒に作っていた。
今は勝手にずっとやってるけど、お互いテンションが乗らないと怠けるところもあったので、家の契約切れるタイミングの去年8月から一緒に住んで開発してたりする。捗るけど同じ寝室なのはお互い結構辛い笑
起業することを本気で初めは考えてなかったけど、二人で何故このサービスを作りたいのかを改めて話したら、やっぱり起業するしかなかった。
たくさんの方々に支えていただいてる毎日。
本当にありがとうございます。
引き続き、よろしくお願いいたします!
※この記事はリリース時にnote掲載したもの転載となります。
https://note.com/ksk716/n/ne387f10a0716