岸社長に聞く、歴史ある会社が長期インターンを導入したきっかけとは！？

岸剛史

1977年、愛知県生まれ。銀行勤務で社会人生活をスタートし、監査法人で法定監査、IPO支援などに従事したのち、海外で1年間の充電期間を経て、2008年より家業である岸保産業で勤務。2010年より代表。「仕事も遊びと同じように楽しむ！」がモットー。ビジョナリー・カンパニーにあるフレーズで「時を告げるのではなく、時計を作る」というものがありますが、そんな風に自分がいなくなった後も成長し、永続していく会社にしていくことを目指しています。

・どのような事業をされている会社でしょうか？

一言で言えば、業務用の調理器具の専門商社です。学校の給食やチェーン店などで使われるフライパン、お箸、お鍋など飲食店を逆さまにしたら、落ちてくる物を卸売りしている会社です。

飲食店様や納入業者様にとって、多くのメーカーから商品を調達するのはとても大変なため、私たちが間に入り、メーカーからまとめて買い、倉庫で保管しておきます。そして、お客様から注文を頂いた後、梱包してお客様に販売しています。

商社×物流の両方を持ち合わせた、調理器具の専門商社です。

・岸保産業の強みは何だと思いますか？

3つあります。

１つ目は、豊富な在庫力です！4階建ての倉庫に約２万種類の商品を所有しています。古くからの信頼関係で、小さなメーカー様からも商品をオーダーできているため、取扱い商品数も多いです。そして、新しくこの業界に参入する場合、多くの商品を一から集めるのは難しく、参入障壁が高いです。

2つ目は、業界の中での知名度です！創業75年以上という歴史があるため、業界の中で新しい販売店様とお話をしても、当社を全く知らない人達はいません。

3つ目は、ロジスティックスです。同業他社が東に集まっているため、愛知県にある当社は西に強みを持っています。東日本の会社からでは、明日届かない荷物を届けることができます。そして１番のアピールポイントは「今日注文したものが、明日には届けることができる」このスピード感は、業界の中でも強みだと考えています。

加えて、海外に自社の現地法人を持っている点も、同業他社に比べて一歩リードしているため、強みと考えています。

・インターンを導入したきっかけを教えてください。

きっかけは、古い仕組みを変えたいと思ったからです！創業77年の会社かつITが遅れている業界だったため、価格競争や非効率な競争が行われていました。

そこで、この状況を変えたいと考えており、知り合いの社長から、「学生インターンを導入し、インターン生がメインとなり仕事を回しており、社内に新しい風が吹いた。」という話を聞きました。

そして社内から新しい風を吹かし、社員が刺激を受けることで、未だに紙がベースの業界を変えられると思い、導入を決めました。

・インターンを導入してどのような変化、影響が社内にありましたか？

インターン担当部署の社員のモチベーションが上がったことです！インターン生が考えて仕事をしている姿を見て、若い人たちの向上心を直接感じることができ、社員がもっと仕事を頑張ろうと活気が出ています。

・どういったインターン生と働きたいとお考えでしょうか？

インターンを楽しんでやってくださる方、色々なことに取り組んでいる意欲的な方と一緒に働きたいです！そういった学生とお話していると、どういうことを考えていて、どういったことに興味があるのかなど刺激をもらうことが多いため、そういった学生と働きたいと考えています。

・インターン生に期待していることは何ですか？

インターンでの活動をどんどん変えていって欲しいです！積極的に発言して、自分たちからやりたいことを伝え、どんどんチャレンジし、インターンの活動をよくして欲しいです。またインターン生だからこそ、今までの流れを知らないと思うので、知らないからこそたくさん発言してほしいです。社員だったら気にして言えないことでも、インターン生だからこそ聞けることもあると思います。間違っていてもいいから、自分の意見を積極的に発言してほしいです。

・岸保産業のインターンシップを通じて学生にどのようなことを学んで欲しいですか？

会社で働いている人の思考を学んで欲しいです。新しいことをやるのはとてもいいことですが、これまでの仕組みを知らなくていい理由にはなりません。ベンチャー企業も増えていますが、古い姿勢の方々もたくさんいて、将来ビジネスの相手になる可能性があるため、このインターンを通じて学んで欲しいです。どっちが正しいかわからないため、多様性を高めて欲しいです。

・やりたいことが見つからない、分からない学生に、やりたいことを見つけるためのおススメのアクションがあれば、教えてください！

大人はよく「やりたいことはないのか」と言うが、ない人がダメなわけじゃないと思います。まだ見つかっていないだけですので、きっかけは趣味や本など何でもいいから色々チャレンジしてください。できるところまで深掘りを繰り返してください。

焦らなくても30歳ぐらいまでに見つかれば十分プロフェッショナルになれると思いますので、20代の特権である「やれることは何でもチャレンジ」をしてください！！

そしたら、いつか自分にとって「いいもの」に出会えると思います。

この記事を読んでいる学生に一言お願いします！

今の時代は、昔より難しい時代になってきました。昔は日本が世界一位でしたが、今はそうではありません。しかしチャレンジして頑張ったら、成功する機会がたくさんあります。今は昔より自由になったため、自分の人生をどうするのか自己責任の部分が大きくなり、差がつきやすい時代になったと感じています。

どういう人生を進むのかは、皆さんの選択になります。夢を持てる時代のため、夢を持って頑張れば、必ず成功するわけではありませんが、必ず報われます！夢がなくても楽しく毎日を過ごして欲しいです！