「地域創生事業を行う会社でインターンシップを経験してみたい」という学生さんは、年々増えているようです。
地域の資源である「地熱」を生かした環境に優しい発電で、地域創生事業を行う当社としては、この分野に学生さんが興味を持ち始めて下さっていること、とても嬉しく思っています。
というわけで今回は、熊本大学4回生の時に、当社で3ヶ月間のインターンシップを経験した、蓮池もえかさんのリアルな声をご紹介します。
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【目次】
■ふるさと熱電の魅力
■学生の今だからこそ、できることにチャレンジしたい
■地熱の「熱」を活かした事業を発信。小国町の魅力発掘。(インターン仕事内容)
■働くリアルで感じたモヤモヤ。100%完璧な会社はない。
■最先端の働き方をめざして
ふるさと熱電の魅力
当社でのインターンを経験後、大学を卒業した蓮池さん。
2022年4月からは、大阪に本社を置く創業100年の歴史を持つインフラ系上場企業で新入社員として働き始めました。
在学中に小さなベンチャー企業でインターンシップをした経験が、従業員約1000人の大企業でどのように活きているのか、
当時の体験を一緒に振り返りながらお話を聞きしたところ、蓮池さんはこんな風に話してくれました。
「ふるさと熱電は、とても笑顔の多い会社でした」
と。
同じ職場で働く人と人がつながる温かく心地よい距離感、そして、会社の事業をより良くしていこうという前向きな空気感が、蓮池さんが感じる当社の魅力だったようです。
学生の今だからこそ、できることにチャレンジしたい
まずは、当社でのインターンシップに応募するまでの経緯を、聞いてみることにしましょう。
2020年、大学2回生の頃、トルコへ留学していた蓮池さん。
言葉もまだよくわからず、十分なお金の持ち合わせもない中で、コロナ禍を経験しました。日に日に感染者が増え、入国規制やフライト数が減るなど状況が刻一刻と変わる異常事態。
「このまま日本に帰国できないかもしれない!すぐに空港に向かわないと!」
…とはいえ、蓮池さんが住んでいた町から空港まではバスで10時間以上。
荷物をまとめ、空港行きのバスを探し、何とか乗車することができてホッとしたのも束の間。
危うく降りるバス停を寝過ごしそうになった蓮池さん。
ただそこは、優しいバスの車掌さんが、身振り手振りで「ここで下車しなければ空港には行けない」と教えてくれて、何とか空港にたどり着くことができました。
「頼むから、まだ日本行きの便がありますように!」
祈るような思いで空港カウンターへ向かいましたが、既に日本行きの全ての便は飛び立った後。
「間に合わなかった…」
異国の地で、心細さと不安に押し潰されそうになりながら、空港で泣いて一夜を過ごした蓮池さん。
翌日、朝一番に空港カウンターに確認に行ったところ、「今日、日本行きの便が飛ぶ」と知り、すぐにチケットを購入し、何とか日本に帰国することができたのでした。
そしてこの経験が、蓮池さんの人生観を変えました。
蓮池「当時は、日本に帰れず、このまま異国の地で死んでしまうことも覚悟しました。だから、『私はこれから何をしたいか』と、真剣に考えました。
その時、『生きていく上で欠かせない、食べ物を作ることに携わりたい』という考えが頭に思い浮かんだんです」
帰国後、蓮池さんは「熊本」「農業」のキーワードをネットで検索。
地熱の「熱」を活かして温室で野菜を育てる「グリーンハウス事業」を行う当社の記事を発見し、インターンシップへの応募に至りました。
地熱の「熱」を活かした事業や小国町の魅力を発信
当社のインターンシップには、大きく2つの特徴があります。
「学生さんの強み・スキル・会社の状況に応じて、社員と相談しながら業務内容を決定していくこと」
「指示待ちの姿勢ではなく、自分からどんどんアイデアを出し、行動に移していくこと」
蓮池さんには、当社のこのスタイルが、とても合っていたようでした。
蓮池「インターンシップ開始後に社員さんから『SNSの発信をしていきたいと思っていたところだったから、蓮池さん、やってみない?』と提案してもらったんです。
SNSの発信については、これまでにも他の企業のインターンシップで経験していたので、自分の強みを活かせると感じました。
そこで、社員さんと業務の内容を相談して、ふるさと熱電の事業や小国町の魅力をSNSで発信することをメイン業務にすることが決まりました」
早速、当社でインターンシップをするきっかけとなった「グリーンハウス事業」の現場を見てみたい、と取材を始めた蓮池さん。
現場では、野菜の種まき、水やり、収穫作業に参加し、社員と共に汗を流しながら、この事業に関わる地域の方とも積極的にコミュニケーションを取りました。
そして、グリーンハウスで収穫したパクチーやバジルといった野菜は、販売用だけではなく、社員や地域にも還元することを見通して栽培されていることも知りました。
「地域の方々に寄り添い、共に取り組みを進めることが、地域創生の本質である」
彼女は、日々の業務で体感し感動した経験を、Instagramで発信していきましたが、0から立ち上げたInstagramも、フォロワー数は100に増え、社員だけではなく地域の人も更新を楽しみにするコンテンツへと成長していきました。
地方で働くリアル、100%な会社はない
インターン期間中、熊本大学の下宿から小国町まで、1時間ほどかけて大好きなバイクで通勤していた蓮池さん。
朝8時に家を出て、天気の良い日には、阿蘇のミルクロードから見える雲海を眺めながら走ったり、17時頃に退社すれば、夕日が見える絶景を前に、1日を振り返りながら走ったり…。
大自然に癒されながら、働くことを経験しました。
またインターン期間中は、仕事に積極的に関わる中で、様々なアイデアや改善点を発信してくれました。
和気あいあいとしたフラットな職場で、インターン生も気兼ねなく意見を言うことができる当社ですが、実際は思うようにいかないこともあったようです。
蓮池「日々現状がめまぐるしく変化していく中で、自分のアイデアや意見が先送りにされてしまうことに、モヤモヤ感を持つこともありました」
そんな時は、一人で抱え込まず、仕事の空き時間に、社員に自分の思いを伝えるようにしたと言います。
「本当は私たちもこうしたいと思っているんだよ。でもすぐに理想に到達できるわけじゃない。だから、一つずつ形にしていくために、今みんなで頑張っているんだよ」
そんな風に本音で話してくれる社員とのコミュニケーションに、何度も救われました。
蓮池「あらかじめ100%完璧な職場はない。働く上で大切なことは、思った通りに進まない中でも、いかに自分ができることを見つけてやっていくかだ、と学ぶことができました」
最先端の働き方をめざして
現在、蓮池さんが働く会社は、創業から100年、社員が1000人という上場企業。
1つの物事を決めていくにも、ルールに則って稟議書を作成し、部署間で異なる意見を調整し、決裁が下りるまでにいくつものプロセスが存在するため、
ベンチャー企業にはない難しさを感じることもあると言います。
蓮池「ふるさと熱電では、デスクワークで煮詰まったら、グリーンハウスに行って仕事を手伝い、現地の人たちとコミュニケーションを取り、それらをSNSで発信するなど、インプットとアウトプットのバランスを取りながら働くことができていました。
思い返すと、それはとても大切なことだったなと…。
今の職場には食堂も完備されており、出社後は職場の敷地から出ることもあまりありません。一方、労働時間は決まっており、就業後にはきちんと自分の時間が取れるという良さもあります。
なので、週末や休日には、バイクに乗って農作業をお手伝いできる場所へ行くなど、メリハリをつけて、リフレッシュしながら働きたいと思っています」
当社でのインターンシップを通じて、最先端の事業に携わりながらも、自然とふれあう人間らしい時間も大切にする働き方を体感した蓮池さん。
働く場所が変わっても「自分のモチベーションを保ち、自ら楽しく働く」働き方を、活かせているようです。
一時期を共に過ごした、蓮池さんは、私たちにとって家族のような存在。新天地でのこれからの活躍を応援しています。