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こんにちは!セブンデックスでビジネスディレクターをしているユリです。
突然ですが、Googleの行動規範に「Don't be evil(邪悪になるな)」というものがあったのは有名な話ですよね。(残念なことになくなったらしい)
私はこの考え方がすごく好きで。
手っ取り早く稼ぐ方法はいくらでもあるし、上手いやり方をすれば罪に問われないものも多い。
だけどその稼ぎ方は持続可能ではないし、その稼ぎ方で食う飯はうまいのか?っつー話ですよ。
北風と太陽だって、最後に勝つのは太陽だし。
ユーザーを騙して欺いて恨みを買いながら泡銭稼いで逃げ切るよりも、いいサービスを提供してユーザーに愛されてたくさん使ってもらって稼いだ方が、どう考えても気分がいいはず。
一般的な倫理観を持っている人間は絶対にそうなのです。そのはずなのです。
人間はいいことをして他人を喜ばせることに、脳の報酬系が活性化する生き物なんだから。
では、なぜ!?
なぜこんなにも多くの企業が、Evilなことをしてしまうのか。
なぜWeb広告の×は小さくなるのか。なぜサブスクの解約の導線は悪くなるのか。なぜ弁当の底は高くなるのか。
どうしてみんな、太陽ではなく北風になってしまうのか?
学生くらいの頃は、「私利私欲の強い底意地の悪い人が、自分可愛さにやってしまうんだろうなぁ。そういう人がトップに立って、そういう人たちが集まっている会社なんだろうなぁ」と思ったりもしていました。
でも、そんな単純なわけはないと、今ならさすがにわかります。
私よりずっとずっと頭のいい人たちが、そんな短絡的な戦略を取るはずがない。
私がわかることを、他の人がわからないわけがない。
Evilに堕ちてしまうのは、そうしないと生き残れないからです。
どんなに本善的だったとしても、生き残るために背に腹を変えられなくなるとき、Goodな手法ではどうしても生き残れなくなったときに、人はEvilに手を染めてしまうのです。
それは個人単位のときもあれば、部署単位のときもあるし、企業単位のときも国単位のときもあるでしょう。
尽くしてくれた側近を粛清する暴君というのも、まさしくこのような状況から生まれる悲劇的な偶像なのかもしれません。
「Evilなことをする人は、自分のことしか考えられない自己中でサイテーな人!」と素直に怒れる人は、ちょっと羨ましいくらいイノセントです。
Evilに堕ちるトラップはどこにでも張り巡らせられていますが、その中でも特にEvilに堕ちやすい構造、というのがあると思っていて。
その例のひとつに、クライアントワークがあるのではないかな、と。
クライアントワーク、つまり支援会社 - 発注者目線で言うと業者 - に対して、「ふっかけられた」「騙された」と感じたことがある人は多いはず。
これはクライアントワークが収益性に課題を抱えやすいが故に生存本能が高まるという構造と、受注側と発注側に知識の非対称性が前提となっているために、不透明な請求がしやすいという構造のふたつが大きな要因じゃないかと考えています。
クライアントワークにおいて、誠実にクライアントに向き合って適切なお金を稼いで生き残ることは、やはり難しいことなのでしょうか?
Evilにならずに存続するためには、どうすればよいのでしょうか?
私は何度か転職をして現在4社目で、セブンデックスでクライアントワークをしています。
今までの3社は全て事業会社だったため、初めてのクライアントワークです。
いろいろな会社に提案をしたり、プロジェクトを進めていて感じることは、「誠実にクライアントワークをさせてもらってるけど、ちゃんと会社は成り立っていて回っているなぁ」ということです。
我々はスタートアップなので潤沢な資金が常にあるわけではなく、リソースを無駄遣いしてはいけないという厳しい制約があります。
その中で、クライアントを欺いたり、騙したりするようなことをしなくても、ちゃんとお金を稼ぐことはできていて、その証拠に6年もこの会社は続いています。
私は「Don't be evil」という行動規範が好きで常に頭の中にある一方で、
誠実に向き合っていると、Evilな手法を取っている企業に競り負けてしまうんじゃないか。結局は綺麗事で、世の中そんなに甘くないんじゃないか…という懸念もありましたが、これに関してはこの事実が払拭してくれました。
余談ですが、私がセブンデックスを選んでよかったな、と明確に思った瞬間があります。
それは、メンバーがクライアントに提案の準備をしているときに、トップの経営陣が「先方にちゃんと利がある提案にしてね、ウチにしか利がないことはやりたくないよ」という旨のフィードバックをしていたときです。
彼らにとっては当たり前のことを言っているだけの日常かもしれませんが、「Don't be evil」を求め続けて転職してきた私としては、ちょっとかなりグッとくるワンシーンなわけです。
話を戻して。
なぜセブンデックス(そしてそれ以外の誠実に稼いでいる支援会社)はEvilに堕ちずとも、誠実にクライアントワークを行いながら事業を成立させているのか?について、私なりの考えを書いてみようと思います。
まず前提として、「誠実にやっていたらリピートしてくれるし、レピュテーションもついてきて、いい人材も集まりやすく&残りやすくなってさらにいいサービスが提供できる好循環が生まれる」という、論理的だけどあまりに性善説な仮説は、セブンデックスの成長の軌跡を見ると一定事実だと感じます。
しかし競争が激しい市場では上記だけでは結局やっていけず、倒産したりEvilに堕ちてしまう会社が多いのもまた事実。「いいもの作ってりゃ勝手に売れる時代」はだいぶ前に終了しているのです。
では、この愚直な誠実さに加えて、市場優位性を補強するのに必要な要素は、Evil以外にいったい何があるのでしょう?
当たり前のことを言ってしまいますが、やはりレバレッジ(消費するリソースに対するサービスの付加価値)の大きさに尽きるなと思います。
マッキンゼーなどの超一流な支援会社が一流たらしめている理由は、このレバレッジのデカさが半端じゃないからですよね。
人が商品である支援会社がレバレッジを大きくするためには、人自身の生産性を上げることが何より重要なのです。
だからセブンデックスは、採用にも組織開発にもめちゃめちゃ本気なわけです。
クライアントに対して誠実なだけではなくて、誠実に戦ってもEvilな競合に勝てるような付加価値を生み出せる人材に仲間になってもらって、お互いに磨き続ける必要があるのです。
この努力を続けない限り、私たちもきっと例に漏れず、Evilに手を染めてしまう瞬間がきてしまうことでしょう。
そして私は、この会社の舵を取る経営陣も、同じ船に乗る仲間たちも、どんなに苦しい局面であってもEvilに堕ちることなく、太陽としての在り方を貫いてくれると信じています。
そろそろ、まとめに入りましょう。
私がセブンデックスでクライアントワークをやって学んだこと。
それは、Evilになんかならなくても、クライアントワークはもちろん成立するということ。
ただし、誠実なだけではなくて、高い付加価値を出し続ける必要があること。
高い付加価値を出せなくなったとき、Evilに堕ちてしまうというゲームであるということ。
だから私は、私たちは、誠実でより強い仲間を見つけるため、自分たちの価値を磨き続けるために日々戦い学び、こうやってまだ見ぬ仲間に向けてnoteを書いたりもしているのです。
と、いうわけで、セブンデックスで切削琢磨しながら誠実にクライアントワークをしたいそこのあなたは、ぜひカジュアル面談からどうぞ!