15年勤めた業界最大手からスタートアップへ熟練のビジネスプロデューサーは、なぜセブンデックスを選んだのか|山田洋平
こんにちは、セブンデックスの山田です。 セブンデックスには、クリエイティブとマーケティングの力で事業課題を解決し、ビジネスの成長に伴奏する支援事業、「ビジネス・クリエイティブ・スタジオ」があります。私はその中でUXディレクターを担当しています。 ...
https://note.com/crisp_swan6720/n/ne9776476fec3
こんにちは、セブンデックスでビジネスディレクション領域を担当している山田です。
前職ではコミュニケーションデザイン領域で、ブランドを“伝える”側の仕事を経験し、現職ではブランドの戦略や価値そのものをデザインする“つくる”側の仕事に向き合っており、ブランドアイデンティや企業理念の策定プロジェクトを担当しています。
この記事では、両方を経験する中で見えてきた違いや学び、前職の経験が生きたこと、そして未知の領域で新たにインストールが必要だったことをご紹介します。私のブランド観の変化を通して、セブンデックスのカルチャーや優位性を知ってもらえたら嬉しいです。
転職直後、「同じ“ブランド”なのに、求められる頭の使い方が別物だ」と戸惑いました。要望を受けて作るだけでは前に進まない。だからこそ、これから“つくる”側に挑戦したい人へ、私が戸惑った点やつまずいた点、そして変化したブランド観をお伝えできたらなと思います。
前職は「下流が主戦場で、必要なだけ上流に登る」感覚。今は「上流から設計して、下流まで一気通貫で責任を持つ」感覚です。これは前職の仕事が悪いとか、どちらが上か下かという話ではなく、役割として見える範囲が違う、という認識です。
前職はコミュニケーションデザイン領域の仕事が多く、プロモーションや広告におけるクリエイティブ制作が中心でした。そのため、ブランド戦略の上流部分に関わることがあっても、下流から上流に登っていくイメージが強かったです。下流で適切で高品質なアウトプットを提供するために、上流に少し登って定義していく——そんな進め方です。
一方、セブンデックスでは上流領域から関わることがほとんどです。セブンデックスでいう上流とは、「何を作るか」を決める前に、何が課題で、どこをゴールにするかを定めるところから始まります。ご依頼いただいた内容通りに進めるのではなく、要望の奥にある“困りごと”や“本質的な課題”を言語化し、勝ち筋と方針を示す。ブランドの約束や優先順位を整えて、必要な打ち手に落としていく。その起点を担うのが上流の仕事だと捉えています。
前職では、コミュニケーションデザイン領域において、ブランドや商品の魅力をクリエイティブの力でビジュアルや言葉、体験に落とし込み、世の中に届ける仕事をしていました。具体的には、プロモーションや広告領域のビジネスプロデュースおよびクリエイティブディレクションを担当し、音楽機器メーカーのブランド動画や、海外自動車メーカーのポップアップイベント/ブランドストアオープンに向けた伴走業務など、エンプラ企業を中心とした複数のプロジェクトに携わってきました。
この仕事の面白さは、「そのブランドらしさ」を体験として形にできることだと思っています。イベントプロモーションでは、会場の導線・演出・スタッフコミュニケーションまでを一貫して設計し、参加者の受け取り方が変わる瞬間に、設計が価値として届いたことを実感できました。
一方で、依頼は『イベントをやりたい』『ブランド動画を作りたい』のように手段から始まることも多く、目的や課題の解像度はプロジェクトごとにばらつきがありました。当時の役割は「届け方を最大化すること」だったため、事業側の前提や「そもそも何を解くべきか」「ブランドとして何を約束するのか」といった根本まで踏み込むのが難しい場面もありました。
※詳しい話は下記のnoteにも書いているので、お時間あればご覧ください。
セブンデックスでの「ブランドをつくる」仕事は、ロゴやコピーを整えることより先に、事業が前に進む状態をつくることに重心があります。というのも、相談の多くは、「課題感はあるけど、どうしたらいいかわからない」「こうなりたいけど、進め方がわからない」という、まだ輪郭が曖昧な状態で始まるからです。そこで求められるのは、状況を整理して“勝ち筋”を描き、クライアントのステークホルダーも巻き込みながら、事業を前に進めること。プロジェクトマネジメントだけでなく、戦略・ブランド・体験・グロース・組織といった領域を一気通貫で扱い、部分最適に流れそうな論点を統合していく。
そして、そのためには「先方がこう言っているから」ではなく、要望の奥にある本質的な課題を捉え直し、必要なら方針を変更し道筋を示すことが欠かせません。寄り添うだけでも助言するだけでもなく、執行まで伴走するパートナーとして前に進める——それが、今の私が向き合っているブランドを“つくる”仕事だと思っています。
転職して一番変わったのは、仕事の起点が「どう伝えるか」から「何を約束するべきか」へ移ったことでした。ここでいう約束とは、誰に、何を期待してもらい、何で応え続けるかを決めることです。以前は、クリエイティブの届け方を磨けば磨くほど価値が出る感覚があったのですが、今はその前段で、要望の奥にある“本質的な課題”をほどき、ゴールや優先順位を言語化して、道筋を示す場面が増えました。言い換えると、答えを待つのではなく、答えをつくる側に立つ、という変化でした。
ここは正直、「ここまで言い切っていいのか」「間違っていたらどうしよう」といったリスクを感じることもありましたが、方針が定まった瞬間にプロジェクトが前に進む感覚を、今では持てるようになりました。
この環境で必要だったのは、まず「問いを立てる」ことでした。次に「勝ち筋を描く」こと。そして、分断されがちな論点を“ひとつの筋”に束ねて前に進めることです。部分最適の正しさではなく、事業として何が最短で効くのかを捉え直す。寄り添うだけでも助言するだけでもなく、道筋を示してリードするパートナーとして関わる。これは簡単ではないし、今も鍛え続けている最中です。曖昧さに向き合いながら意思決定を前に進めるのは簡単ではありませんが、ここを引き受けるほど、ブランドの捉え方そのものが更新されていきました。
一方で、その変化を支えてくれたのは、前職で培った“伝える”側の筋力でした。言葉の違和感を拾う力、クリエイティブへの執着、人と向き合い関係者を巻き込んで前に進める段取り。こうした“伝える”側の筋力があるからこそ、上流で議論してきたことを、ブランドムービーやサイト制作の実装現場までクオリティを担保しながらつなげられていると思っています。
転職直後は、正直戸惑う部分もありましたが、今では前職の経験は今の仕事の土台として機能していると強く感じるようになりました。
両方の仕事を経験して、私の中でブランドは「表現」そのものではなく、企業とステークホルダーが共有する“認識(期待を含む約束)”と捉えるようになりました。伝える仕事では、その約束をどう見せ、どう感じてもらうか――表現や体験の設計に力を注いできました。
一方で、つくる仕事に立ってみると、その前提となる「何者として、何を大事にし、何を約束するのか(=意味の差分)」が揃っていないと、どれだけ良いアウトプットを重ねても体験は点になりやすい。
だから今は、思想(ブランドコア)を起点に、活動(体現)と表現(クリエイティブ)を揃え、共通認識として育てていくことがブランディングだと思っています。その認識が社内外に浸透するほど、迷ったときの判断や行動の拠りどころにもなっていく――そんな実感が、いまの私のブランド観です。
ブランド観が変わって、見える景色が変わりました。以前はアウトプット単体の完成度に気持ちが寄りがちだったのに、いまは一つひとつの打ち手が、どんな“約束”を補強して、どんな印象を残すのかまで含めて考えるようになった。
施策が「点」ではなく「線」としてつながり、全体の体験として積み上がっていく感覚です。その結果、会議で見るべきものも変わりました。「何を作るか」より先に、どこで認識がズレているのか、誰の中で前提が揃っていないのか、何が決まれば前に進むのか。ここが見えると、打ち手の選び方も順番も、伝え方もブレにくくなる。この視座は最初から持てるものではなく、「問い→仮説→意思決定→実行」を回すたびに、少しずつ自分の中に入っていくものだと思っています。
セブンデックスに来て学んだのは、正解が見えない状態からでも、問いを立てて道筋を示し、実行までやり切ることの価値です。上流で課題とゴールを定め、論点を統合し、必要な打ち手に落としていく。
このスタンスを自分の型にしていきたいと思ってます。
もし気になることがあれば、カジュアルにお話ししましょう。
【引用元note】ブランドを“伝える”仕事から、ブランドを“つくる”仕事へ|山田洋平