少し変な話かもしれません。
引かれないことを祈りつつ、今回は弊社の事業領域が今の形に至った背景について書いてみます。
あらかじめお伝えしておくと、これは何かを批判したい投稿ではありません。
弊社がどのような違和感を持ち、どのように支援領域を広げてきたのか。
その考え方に近い方とつながれたら、という思いで書いています。
【会社の利益とは!?】
突然ですが、もし会社に利益を残さず、ステークホルダー全員にすべて還元する会社が「100点満点」とされる世の中があったとしたら、会社の利益はどのように循環するでしょうか。
・お客様への還元:今より安価に購入・導入できる
・会社メンバーへの還元:賞与を増やせる会社も増える
・仕入れ先や協力企業への還元:今より多く支払える
・株主への還元:配当を始める、または増やせる企業もある
もちろん現実には、有事への備え、未来への投資、安心して働ける環境づくりなども必要です。
理想論だけでは会社は続きません。
言い換えれば、ステークホルダーとのバランスを考えた「収入と支出」の差分、いわゆる利ざやが、会社運営のガソリンとなる「利益」なのだと思います。
【デジタルマーケティング支援業の"違和感”!?】
会社の利益構造を分解すると、当然ながら、その利益を生み出す「サービス」や「製品」があります。
弊社は創業当初、SEO支援を中心に活動していました。
ある時、国内最大手級のECサイトがまだアーリーステージだった頃に、SEO支援の機会をいただきました。
検索結果の上位表示という点では、大きく貢献できたと思います。
弊社としても、当時としてはありがたい報酬を請求させていただいていました。
ただ、ECサイトの数値を深く見れば見るほど、当時の私は違和感を覚えました。
「検索順位には貢献できている。けれど、売上への貢献度は本当に大きいのだろうか?」
弊社は、上位表示に貢献した対価として適正な金額を請求している。
一方で、お客様にとっては、投資に対するリターンのインパクトがそれほど大きくないかもしれない。
もちろん、時間の経過とともに投資対効果が見えてくる可能性は高いモデルです。
それでも、この時の感覚が、私の中での違和感の始まりでした。
マーケティングという、掴みどころがない一方で非常に奥深い領域に魅了されると同時に、この違和感と向き合うため、弊社の支援領域は少しずつ広がっていきました。
たとえば、現在の主な支援領域には、それぞれ次のような側面があります。
1)広告運用
お客様が損をしても、広告運用手数料が発生するという、利益相反に近い側面があります。
2)クリエイティブ制作
クリエイティブの力は偉大です。
ただし、事業成長全体に対しては限定的な役割にとどまることもあります。
3)コンサルティング
提案や設計はできても、実行はお客様側に委ねざるを得ない領域があります。
4)システム開発
理想の仕組みはあるかもしれないけど、納品がゴールになりやすい。
「売上upは別」という一蓮托生になりにくい側面があります。
正直に言えば、どの支援領域にもこうした難しさがあります。
ただし、これは各領域の支援会社さまを批判しているわけではありません。
あくまでも、私個人が感じてきた違和感であり、弊社が今の事業領域に至った背景です。
【最強のマーケターは事業主】
前述の4つの支援領域は、お客様の事業成長への貢献度を高めるために、弊社が一つひとつ積み重ねてきたものです。
例えば、広告運用ひとつ取ってみても(これは弊社の考えですが)「事業成長の貢献は、かなり限定的」という認識です。そのような解釈をしていながら、広告運用のみを提供するという決断ができず、クリエティブテスト、コンサルティングなど、必要な領域が増えていきました。
そして現在は、さらに踏み込んだ領域も支援しています。
この5年ほどで、徐々に形にしてきたサービスが2つあります。
1)マーケティングデータを統合し、課題と施策を可視化するツール
広告、GA4、受注データなどを統合し、課題や施策を見える化するマーケティング支援ツールです。弊社の観点を画面に実装し、ツールや機能だけでなく、AIと人的サポートとのハイブリッドで伴走支援を提供しています。
2)弊社ノウハウを移植するインハウス化支援
クリエイティブ制作、広告運用、マーケティングのノウハウを、生成AIやeラーニングも活用しながら、お客様側に移植していくサービスです。
いずれも、デジタルマーケティングに真剣に取り組む企業様に向けた「自走化支援」です。
20年以上の経験を通じて、弊社は現在の事業領域にたどり着きました。
売上や利益は、企業活動の通知表であり、会社を動かすガソリンです。
当然、弊社も追求し続けています。
ただ、弊社は未上場企業であり、上場を目指しているわけでもありません。
そのため、分かりやすい「旗」はないかもしれません。
一方で、社内メンバーのリソース、新メンバーのスキル、サービス品質、お客様との長期的な関係性を考えると「やる・やらない」の基準は比較的シンプルです。外部や株主の顔を伺わずに決断が可能です。
受託支援であっても、自走化支援であっても、私たちは「お客様こそが最強のマーケター」だと考えています。
私たちは、お客様が成長するきっかけづくりをしているに過ぎません。
弊社とのお客様にも、売上数億円から数百億円、数千億円規模へと成長された企業様もいらっしゃいます。ただ、その成長が支援会社の貢献だけで実現することは、絶対にないと思っています。
最強のマーケターは、顧客や業界を最も深く理解している事業主です。
だからこそ私たちは、外部の支援会社として成果を出すだけでなく、お客様自身が判断し、動き、改善できる状態をつくることを大切にしています。
それが、弊社が現在の事業領域に至った理由です