目次
登場人物
SECTION 1|創業の原点——リクルートの夜20時が教えてくれたこと
SECTION 2|業界への問題意識——「負の構造」を、数字で壊す
SECTION 3|二人の出会い、そしてチームの誕生
SECTION 4|ビジョンと、あなたへのメッセージ
登場人物
武井(代表取締役) リクルートで約10年、100名規模の営業組織でリーダーを務め、社会人未経験者を3年でプロの営業マンに育てるノウハウを構築。6スキル+4スタンスの段階的育成モデルを磨き、「ITスキルとビジネススキルを両輪で育てる」という確信を胸にDOTS & LINXを創業。
野村(プロデューサー) リクルートでの約10年、武井と同じ新規開拓部署・同ポジションで競い合いながら、営業未経験者育成のノウハウを並走して磨いた同志。「人を育てる」というテーマで武井の誘いに応じ参画。エンジニアの市場価値を「プロデュース」する視点を体現する。
大越(研修責任者) DOTS & LINXの研修現場を束ねる。「純粋な熱量こそが人の心を動かす」という信念のもと、エンジニアの動機付けから技術習得まで一貫して伴走。「ライバルは過去の自分」という哲学を持ち、若手に最も近い目線で語りかける存在。
「声が大きくなくていい。目立たなくていい。ただ、自分の中に『変わりたい』という火があるなら——その火を、私たちは絶対に消さない」
武井がそう言ったとき、隣に座る野村と大越は静かに頷いた。DOTS & LINXが創業2年で社員数60名超、取引社数50社以上に成長した背景には、数字よりずっと前にある「人が変わる瞬間」への執着がある。
SECTION 1|創業の原点——リクルートの夜20時が教えてくれたこと
武井がSES業界で起業を決めた理由を話すとき、決まって一つの夜を思い出す。
武井: リクルートで営業をしていた月末のことです。夜20時、目標まであと8件。正直、「もう来月頑張ろう」と頭の中で諦めていた。でもチームは誰一人として帰らなかった。誰かに指示されたわけじゃない。それぞれが自分の意志で動き続けて、その日のうちに8件獲得して目標達成したんです。
達成した瞬間より、その過程のほうが武井の胸に刺さった。一人では絶対に越えられない壁を、仲間と越えられる場所がある。その確信が、今のDOTS & LINXの根っこにある。
武井: もう一つ忘れられない経験があります。新規事業のモバイルオーダーサービスで大規模なサーバー障害が起きたとき。飲食店の書き入れ時にサービスが止まって、エンジニアも企画もCSも、部署を超えて全員が一点に集まった。職種も立場も関係なく動いた。あの経験で確信しました。正しい環境と方向性さえあれば、なんでもない人間でも圧倒的に成長できる、と。
この二つの原体験が、育成の設計思想に直結している。リクルートの約10年で武井と野村が共同で磨いたのは、「6つのスキル(ロジカルシンキング・コミュニケーション・タイムマネジメント等)と4つのスタンス(当事者意識・やり抜く力等)」による段階的習得モデルだ。営業未経験者を3年でプロに育てるこのノウハウを、IT業界に移植する——それがDOTS & LINXの設計思想の原点だった。
野村: 当時、武井と同じ部署でお互いに競い合いながら、育成という文脈で同じ時間を過ごしてきた。だからこそ、「この育成の科学をITに持ち込む」という武井の言葉には、説得力しかなかったんです。
大越: 研修で皆さんに最初に伝えることの一つが、トーマス・エジソンの言葉なんです。「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」と。あの言葉の重さは、武井さんたちがリクルートで積み上げてきたものそのものだと感じています。
SECTION 2|業界への問題意識——「負の構造」を、数字で壊す
SES業界について話すとき、武井の言葉は穏やかだが芯が硬い。業界を一方的に批判するのではなく、「だからこそ、私たちがやらなければならない」という使命として語る。
武井: SESの構造的な課題は二つあります。一つは多重請負による還元率の低さ。中間に何層もの会社が入ることで、エンジニアに届くべき対価が削られていく。もう一つは、ビジネススキルが育ちにくい環境です。指示された作業をこなすことが求められる現場では、マネジメントも提案も、自分で考える力も育たない。これは構造が生む問題であって、エンジニア個人の話じゃない。
DOTS & LINXが打ち出す解決策は明確だ。まず、エンド直取引(プライム開拓)の推進。創業2期目にして、すでにエンド直取引5〜10社の開拓が視野に入っており、「業界の負を壊す」という言葉が絵空事ではなく現実として動き始めている。中間業者を排除することで、エンジニアへの還元率を高める。
武井: そしてもう一つの軸が、ITスキルとビジネススキルの二刀流です。AI時代において、技術だけのエンジニアは厳しくなる。逆に言えば、技術もビジネスも両方持っている人間の価値は、これから圧倒的に上がる。
その具体的な体系が「DOTS CORE 10」——6スキルと4スタンスによる人材育成の仕組みだ。技術面では6段階のロードマップを設計している。
野村: 私たちの強みは「科学された営業力」にあります。KGIからKPIを逆算して、CSF(重要成功要因)を設定し、感情的な関与まで組み合わせる。リクルートで10年かけて磨いたこの営業の型が、エンド直取引の開拓を現実にしている。プライム5〜10社という数字は、この力があるから動かせる数字です。
大越: エンジニアの皆さんに対しては、資格の勉強が「点」に見えてしんどいときも、必ず線になって未来に繋がると伝え続けています。チアリーダーの練習と同じで、練習時は華やかじゃなくても、泥臭い積み重ねの先に必ず輝く瞬間がある。
自己決定の話として武井はこう続ける。
武井: 私たちのゴールは、エンジニアが「やらされている」から「自分でキャリアを選んでいる」という状態に変わることです。それが本当の意味での市場価値の向上だと思っている。
SECTION 3|二人の出会い、そしてチームの誕生
なぜ野村だったのか。武井に問うと、一瞬も迷わず答えが返ってくる。
武井: リクルートでは同じ部署でしたが、同じチームではなく競い合う関係でした。お互いに営業未経験者を育てるという同じ文脈で約10年を過ごしてきた。その中で、野村の「やり切る力」が他の誰とも比較にならないレベルだと確信していた。どんな局面でも、最後まで諦めない。それは10年見てきたからわかることです。
野村: 声をかけてもらったとき、「人を育てるというテーマで一緒に挑戦したい」という武井の言葉に迷いがなかった。リクルートで武井のやり切る姿を長年見ていたから、この人が本気で動くなら乗れると思った。正直に言えば、「やれ」と言われたからじゃない。自分がやりたいと思ったから参画した、それだけです。
野村が「自分がやりたいから」と口にしたとき、大越が小さく頷いた。
大越: その感覚、わかります。私も研修でエンジニアの皆さんと関わっていると、誰かに言われてじゃなく、自分の中で「変わりたい」と決めた瞬間の人の目が変わるのがわかる。キャリアビジョンを書き出して、「これが自分のゴールだ」と腑に落ちた瞬間から、行動の質が変わるんです。
SECTION 4|ビジョンと、あなたへのメッセージ
企業理念は「心動く未来の創造」。ミッションは「この瞬間から変わる」。この言葉が生まれた背景を、武井はこう語る。
武井: 「心動く」というのは、外から評価されることじゃない。自分の内側が動いている状態のことです。給与が上がったから満足、というのとは違う。自分がやりたいからやっている、変わりたいから動いている——そういう状態を作り続けることが、会社の存在意義だと思っています。
3年後のビジョンは売上15億円・社員数250名。創業2期目でエンド直取引5〜10社の開拓が現実として動いており、「業界の負を壊す」という言葉が数字によって証明されつつある。
野村: 月間エンジニア採用ペースが約10名、取引社数は累計50社以上。この数字は自慢じゃなく、「本気でやれば動く」という証拠として見てほしいんです。AI時代においてエンジニアに求められるスキルは変わっていく。AIインフラ・MLOps・ビジネス課題の解決——それを全部持った人材を育てられる組織であり続けることを、約束します。
記事の締めに、大越が静かに言葉を添えた。
大越: 研修で毎回感じるのは、「声が大きい人が伸びる」わけじゃないということです。むしろ、静かに自分と向き合い続けている人が、ある日突然ブレイクスルーする瞬間を何度も見てきた。
武井: SES業界に懐疑的な気持ちがあるなら、むしろ話を聞きに来てほしい。私たちも業界の課題から目を背けるつもりはないから。
野村: ここに来る理由は「やらされたくないから」でいい。自分の意志でキャリアを動かしたい、そう思うなら、それがすべての始まりです。
最後に武井が読者へ向けて、こう語りかける。
武井: 声が大きくなくていい。人前で輝かなくていい。ただ、画面の前で静かに燃えているものがあるなら——その火を、私たちは絶対に消さない。積極的に手を挙げられなくてもいい。でも、自分の中に「このままじゃ終わりたくない」という気持ちがあるなら、それがすべての始まりだ。