私たちテクノミライは、1999年の設立以降数多くの特許を取得し、省エネとセキュリティシステムで社会に貢献するソリューションカンパニーです。
主軸となるサービスである、オフィスビルや商業施設の省エネシステム「BAMDS(バンダス)」、AIを用いて事前に予測するセキュリティシステム「COMGS(コングス)」、焼損事故防止システム「DESCON(デスコン)」を中心に、誰もが快適に、安全に、幸せに暮らせる世界を目指しています。
今回はネットワーク本部で本部長を務める小谷さんにインタビューを実施。新規事業にかける思いや、求める人材像などを語ってもらいました!
【プロフィール】
小谷 伸哉(こたに しんや):ネットワークエンジニアリングの先駆けの時代から、同分野で30年以上のキャリアを築き、まだ誰も取り組んだことのない未知の世界を実現したいという思いで2016年にテクノミライへ入社。現在はネットワーク本部の本部長として、AIによる事前予測が特徴のセキュリティシステム「COMGS」の開発に携わる。
事業の将来性に惹かれテクノミライへの入社を決意
――まずは小谷さんのこれまでのキャリアを教えてください。
ネットワークエンジニアとして長年キャリアを築いてきて、2016年にテクノミライへ入社しました。
当社にジョインした理由は、ネットワークカメラを使ったセキュリティシステムの商品化というミッションに興味を惹かれたからです。特に最先端のAIを用いた開発ができるという点で、事業の将来性や未来を感じました。
――そもそも小谷さんがネットワークエンジニアを目指そうと思ったきっかけは?
学生時代にフランスが好きで、フランスのテレビ番組を見ていたときに、同国のネットの先駆けといわれている「ミニテル」という端末の存在を知りました。日本でも同じようなサービスがないかと調べたときに、NTT社が「キャプテン」というシステムを作っていると聞いて。こんなに面白いシステムを作っているのはどんな会社なんだろうと興味が湧き、キャプテンのシステム開発を行っている会社にアルバイトで入らせてもらったんです。アルバイトを通してNTTの研究所に行くこともあり、社内外さまざまなエンジニアの方々の話を聞くことができて、「未来っぽい仕事で、面白いな」と感じたことが、エンジニアを目指したきっかけです。
当時はまだインターネットがなかった時代ですが、近いうちに情報通信の革命が起こるだろうということも直感的に感じていましたので、ネットワークエンジニアになろうと決めました。
その後もずっと通信、ネットワークといった領域に携わりつづけてきましたが、昨今は技術も一般化してしまって、そこまで新規性のあるビジネスだとは思えなくなってしまいました。その一方で、現在取り組んでいるAIは今まさに研究が進んでいる分野です。1980年代にNTTの研究所で感じた“ワクワク”を、今はAIに感じていますね。
犯罪の「未然防止」を目的としたセキュリティシステムの市場投入を目指す
――小谷さんは現在セキュリティシステム「COMGS(コングス)」のプロダクト開発に従事していますが、具体的なサービス内容を教えてください。
COMGSは「予測するセキュリティシステム」を標榜する侵入検知システムです。犯罪のない社会の実現に向けて、「事前察知」と「未然防止」を目的としたプロダクトを開発しています。
そもそも世の中に多く存在する防犯サービスは、その大半が泥棒や強盗、暴力などへの事後対応を目的としたものです。COMGSのように未然に検知して、予測して防ぐようなサービスはほぼ存在していません。
――なぜCOMGSというサービスが生まれたのでしょうか?
COMGSは当社の社長の強い思いで生まれたサービスです。社長ご自身が欲しているサービスでもあり、犯罪が多様化する現代社会において、国民の方々のニーズも高いのではないかという仮説をもってプロジェクトを立ち上げるに至りました。
COMGSは既に特許を取得している技術もあるものの、まだ完全な市場投入には至っていません。いわば、理念が先行して実装が追いついていない部分があるのです。未然防止を実現するためのシステムをいかに構築するか。現在は試行錯誤を繰り返している段階ですが、1つの解決策として当社では数年前からAIの技術を取り入れはじめています。
――なるほど、AIを使ったセキュリティシステムとのことですが、既に世の中で実用化されているサービスはあるのでしょうか?
我々が目指しているようなものは現状ほとんどないかと思います。AIカメラや顔認証のシステムなどはありますが、犯罪の事前察知・未然防止まではできていない状況です。たとえばテロ対策などで事前に疑わしい人物の顔を登録できるケースでは顔認証技術も展開しやすいと思いますが、昨今のように一般市民が闇バイトなどで強盗になるようなケースでは、既存の技術では対応しきれていないのが現状です。一瞬写った映像からAIが「人」を検知することはできても、その人が犯行を実行するまでは、その人が善人か、悪人かを判断できないからです。
一方で、宅配業者に扮した人を識別したりなど、持ち物や服装の偽装を見破ることなどはAIを適用できそうな領域だと考えています。
――COMGSはどのような場面での利用を想定していますか?
一般住宅から商業施設、オフィスビル、店舗、倉庫、工場、宿泊施設、教育機関など、ありとあらゆる場面で活用いただけるサービスです。
パイロットユーザーとして既にCOMGSを導入いただいているある店舗では、万引きの抑止につながったという声をいただいています。ほかにも、家庭やオフィスでは、建物・敷地外周部にカメラを付けて、敷地等の境界線に不審者が入ってきたときにスマートフォンにアラートを通知するシステムを導入いただいています。
求めるのは未知の事柄にワクワクし、先駆者になるという強い気概をもった人
――COMGSの開発における今後の課題は?
やはりAIの活用の部分で、検知した「物」や「人」の関係性や文脈を正しく認識する技術を開発することが一番の課題です。そしてAIの精度をもっと高めたうえで、市場に投入することが今後の目標です。
当社の方針としても、もちろん他社に先んじて商品化することが急務ではあるものの、中途半端なものは出さない方針です。特にセキュリティ分野に関しては、当社においてもチャレンジ領域であり、しっかりと完成度を高めたうえで世の中に出すことを目標としています。
――そのような課題感や目標を踏まえ、今後どのようなエンジニアを求めていますか?
私たちは、過去の経験や現在の保有スキルよりも、マインドを重視しています。具体的には、一見不可能なことのように映るプロジェクトにも「きっとできるだろう」という強い思いをもち、希望をもってくじけずに取り組める人がいいですね。未知のものに対して、ワクワクしたりやりがいを感じたりする人を求めています。
私たちが立ち向かっているのは、誰も実現したことのない世界への挑戦です。そのような意味で、開発が成功した暁には「誰も見たことのない世界を初めて見られる人」になれるといっても過言ではありません。起業家的なマインドや探究心をもった方、難題を難題と思わずに果敢に対峙できる方をお待ちしています。
――COMGSの開発を通して得られる経験ややりがいを教えてください。
先駆者だからこそ味わえる面白みを得られることですね。
私自身も過去に大手企業からスピンアウトした会社の立ち上げにジョインしたことがあります。まったくゼロの状態から、仕組みも含めてなにもかも自分たちで作りあげるプロセスは大変でしたが、とても楽しくまた自分にとっても大きな成長の機会となりました。
COMGSの開発に関しても、まさに同じような状況だと思っています。社長の勅命プロジェクトですし、開発メンバーは「自分たちが先駆者になるんだ」という思いで取り組んでいます。私のモットーでもある「経験則に頼らない」感覚で、日々新たな事柄にチャレンジできるのは当プロジェクトならではの面白みだと思います。
人とは異なる発想や尖った感性を充分に発揮できる職場
――開発チームの雰囲気は?
テクノミライという会社全体は、どちらかというと落ち着いていて堅実な、大人の雰囲気があります。一方、私たちが取り扱うセキュリティ関連の開発チームは他の部署と若干空気感が異なります。
具体的には、電気関係や施工関係のメンバーは現実的で地に足がついているのに対し、私たちの仕事は雲をつかむような感覚。チャレンジングな目標に向けて挑戦しつづけているイメージですね。
――なるほど、同じ会社でも小谷さんのチームはカラーが異なるのですね。最後に、テクノミライに興味をもってくださっているエンジニアのみなさんへメッセージをお願いします。
探究心や好奇心をもって、ワクワクしながら仕事をしたいと思っている方にはうってつけの職場です。たとえば、人と違った感性で、常識にとらわれないユニークな発想をできる方。尖った感性で捻った考えをできる方には、大いにご自身の強みを発揮していただける環境を整えています。
あとは、当プロジェクトでは「画像から検知して、数学モデルを使って数式にしていく」プロセスも生じますので、命令型プログラミングに強い方よりも、関数型プログラミングに興味がある方に特に向いていると感じます。“人の顔を見ても数式に見えてしまう”ような突き抜けた人も、大歓迎です(笑)。
私たちは強い想いでCOMGSを商品化し、市場に投入していきたいと考えています。「自分の技術を用いて新たな世界を見てみたい」という気持ちをもった方は、ぜひ一緒に大きな夢を追いかけてみませんか。