濱野亮太 | Ryota Hamano
Pizza Tane Chef
Pizza Tane
SOIL Nihonbashi Hotel 1Fに位置するサワードウピザ屋。ご近所の「Parklet Bakery」で大切に育てられてきた酵母(スターター)を受け継ぎ、Pizza Taneでは、その“種”を育ててサワードウ生地を焼き上げます。旨みがぎゅっと詰まった生地の上には、旬の野菜をたっぷりと。サワードウの豊かな香りと、季節野菜の力強い味わいが重なり合う、Pizza Taneならではの一枚を、どうぞお楽しみください。
まちの人と近い距離で働くこと
京都府出身で、専門学校を卒業してから、リゾートホテルのキッチンで勤務をしていました。フレンチを専門に経験を積みながら、レストラン、バンケット、ブライダルキッチンと、とにかく現場で忙しく働いた4年間でした。その後は京都駅前のホテル立ち上げに参加。リゾートとシティホテルの働き方は違っていて戸惑うこともありましたが、環境が変わるたびに、必死に覚えて、必死に手を動かしてきました。
24歳のとき、もっと深く料理を学びたいと思い、星付きのフレンチや経験のなかったブラッスリーなどでも働くことに。町場のレストランの経験も積みました。その後、京都のホテルでのご縁から軽井沢のホテルダイニングの立ち上げに声をかけていただき、軽井沢へ。軽井沢では薪火グリルと薪火のピザ を中心に担当しました。軽井沢の後は都内のホテルダイニングの立ち上げにも関わり、気づけば立ち上げの現場にずっと縁がありました。
ただ、大きな組織で働くうちに、お客様との距離が遠いことに物足りなさを感じるようになりました。料理人として、料理を美味しく作るのは当たり前。その先にある「会話」や「美味しかった」の一言が、自分にとって一番の喜びだと改めて思いました。
SOIL Nihonbashi HotelのGeneral Managerを務める大奨さんと前職で一緒だったのをご縁に、Stapleに転職することに。10を100にするのではなく、0から1の場づくりができて、お客様と近い距離で働けることを魅力に感じました。
Pizza Tane photo by Kiyouhei Yamamoto
RED BELL PEPPER photo by Hayate Tanaka
こんな一日を過ごしています
朝は朝食まわりの確認から始まります。当日のオペレーションやフィードバックやアレルギー情報を見て、ランチのスタンバイ、営業へ。営業後は仕込みの進み具合を確認しながら、スタッフの休憩を確保したり、発注やミーティング、面接が入ることもあります。ディナーの予約状況を見て切り替え、夜の営業、片付けまでが一日の流れです。
その中で意識しているのは、キッチンマネージャーとして、それぞれ違う背景や考え方を持つスタッフと向き合うことです。動き方も、大事にしていることも違うからこそ、一人ひとりをよく知ろうとする。必要な場面ではしっかり伝え、できているところは認めて、気持ちが前に向くように支える。そんな関わり方を大切にしています。だからこそ、コミュニケーションは欠かせません。
料理では、食材をどう活かしきるかに強い思いがあります。せっかく使う食材だからこそ、「これでよかった」と胸を張れる仕上がりにしたい。妥協するとすぐに伝わってしまうし、お客様にも敏感に伝わってしまいます。だからこそ、最大限に美味しくなるように、とことん向き合っています。
こまめにメニューを変えるのも、ここに来てくださる方の“今の気分”や“求めているもの”に正直でいたいからです。リピートしてくださる方との会話から気づくことも多く、そうした声に助けられる瞬間もたくさんあります。
ランチでは毎月「Monthly Pizza」を出し、メニューを更新しています。これからは、Pizza Tane がある日本橋エリアの地元とのコラボにも挑戦していきたいと思っています。SOIL Nihonbashi として、Taneとして、自社の他の事業所ともつながりながら、お店全体で何かできたら嬉しいです。まちの中で、一緒に動いていける存在になれたらと思っています。
photo by Hayate Tanaka
Pizza Taneの仲間たち。photo by Hayate Tanaka
描きたい未来の景色
Pizza Tane を、「ここに行けば間違いない」と自信を持って言える店にしたいと思っています。ピッツェリアとしての良さはそのままに、ビストロの要素も取り入れて、お腹いっぱいになりすぎず、肉も野菜もきちんと楽しめるようにしたい。ピザだけじゃなく、サイドやデザートまで、「ここはどれを頼んでもいいな」と思ってもらえる店をつくりたいです。
一緒に働くスタッフにとっても、ここで働いた時間が誇りになる場所にしていきたい。お客さんとの距離が近くて、自然に会話が生まれるような環境で、ピザを伸ばせるようになったり、フレンチの技術を身につけられたり。「勉強になる!」と言ってもらえるような、ちゃんと意味のある現場にしたいと感じています。
次のステップとしては、より規模の大きいレストランでシェフとして挑戦したいと考えています。今は小さなチームでの連携や、小規模店ならではの運営を学んでいますが、次は大人数のチームマネジメントや、大きなレストランの運営にも向き合ってみたい。そこでもっと視野を広げ、料理人としての幅を広げたいです。
個人的には、いつかStapleのホテルが京都にもできて、自分が京都に戻れる日が来たら嬉しいです。いずれは帰りたい気持ちがずっとありますし、Stapleが作るホテルダイニングの現場でまた働くことができたら、とても幸せだと思っています。
photo by Hayate Hanaka
こんな人仲間になりましょう
明るくて、気遣いのできる方はきっと活躍できる場所だと思います。ハキハキしてテキパキ動くことも大事ですが、「あのお客さん、トイレに行くのかな?」「おしぼりを準備したほうがいいかな?」と、小さな変化に気づける目線を持っている人だと安心できます。お客様の何気ない仕草から先を読んで動けることも、大切にしていることのひとつです。
Pizza Tane は SOIL Nihonbashi Hotel の1階にあるので、ホテルのゲストが前を通ったり、ふとした会話が生まれることもあります。そういう場面で自然にコミュニケーションが取れたり、温かく迎えられる人がいると、店の空気がぐっと良くなると感じています。
気遣いのできる人がいると、働く側もお客様も安心できますし、一緒に働くメンバーにとっても心強い存在になります。そうした思いに共感してくれる方と、ぜひ一緒に働けたら嬉しいです。