人事の業務を経て、入社7年目に商品企画に異動した山口直さんは、2019年にメンズ化粧品ブランド「Mr.シリーズ」のタスクフォースを立ち上げ、オルビスで自身のやりたいことを実現しています。会社と自身の成長に真摯に向き合い、2020年1月には新規戦略グループのグループマネジャーに就任。「オルビスだからこそ、チャレンジできる面白さやキャリア形成の多様さがある」と話す山口さんに、仕事への思いを聞きました。
目次
- メンズ化粧品「Mr.シリーズ」のタスクフォースを率先して立ち上げる
- 一人ひとりの良さを見出して寄り添う姿勢に共感して入社
- 異動経験から、やりたかったことに気づけた
- 会社やチームで動く可能性やインパクトを実感
メンズ化粧品「Mr.シリーズ」のタスクフォースを率先して立ち上げる
―山口さんのこれまでのキャリア、現在のお仕事を教えてください。
山口:新卒でオルビスに入社し、4月で10年目になります。人事部で社員教育に約6年間携わった後、入社7年目に商品企画Ⅱグループへ異動し、スキンケア、ヘアケア、ボディケアなど常に3、4商品の企画や開発ディレクションを進めてきました。
今年1月に、新規戦略グループのグループマネージャーに就任したばかりで、今後はオルビスをまだ知らない方に、ブランドの魅力を発信し、接点を作ることで新規のお客様獲得に尽力していきます。2019年夏にはメンズ化粧品ブランド「Mr.シリーズ」のタスクフォースを立ち上げ、現在はそのリーダーも務めていますね。
【Profile】
山口 直(Yamaguchi Tadashi)
法政大学卒業後、新卒でオルビスに入社。人事、商品企画経て新規戦略グループ、グループマネジャーに就任。メンズスキンケアブランド「Mr. Produced by ORBIS」のTFリーダーを務める。
―「Mr.シリーズ」はどのような経緯から立ち上がったんでしょうか?
山口:メンズ化粧品市場の盛り上がりを受け、当初は商品のラインナップ拡充というミッションがありました。でも、この大きなチャンスをもっと生かすべきだと考え、単なるラインナップ拡充にとどまらず、マーケティング戦略からブランディング、商品企画まで全部やらせてほしいと提案しました。というのも、当時は販売チャネル別に各部門が動いている状況があり、1つのブランドを育てるには誰かが指針を立て、戦略のもとにチームとして動く必要があると思っていたんです。
この提案が受け入れられ、「Mr.シリーズ」の事業全体を担えるタスクフォースを立ち上げることができました。2018年からのオルビスの組織改革以降、部門横断的なプロジェクトが立ち上げやすくなっていたのも追い風でしたね。
一人ひとりの良さを見出して寄り添う姿勢に共感して入社
―そもそも、山口さんが化粧品業界やオルビスを志望した理由は?
山口:僕、天然パーマなのがコンプレックスだったんですよ。中高生のころは直毛に憧れていたんですけど、ヘアワックスを使いだしたらコンプレックスが自信に変わっていく感覚があり、化粧品ってすごく素敵だなと思ったんです。
そんな商材を広めていきたいとの思いから、就活は化粧品業界に絞っていました。なかでも、これはオルビスが掲げているコアバリュー「スマートエイジング」にも通じるんですが、一人ひとりの良さを見出して寄り添うという姿勢に共感し、入社を決めました。
―直接的に商品に関わらない人事部に配属されたことは、どのように受け止めていましたか?
山口:もともとは商品企画を希望していましたが、ものをつくることにこだわっていたわけではなかったんです。ブランドや会社の考えに共感し、そのDNAを広めたいと思っていたので、「広めてくれる人の採用や育成に携われる仕事だよね」と、すぐに受け入れることができました。
実際に人事部で働き始めてみて感じたんですが、手段は違えども、その人の良さを引き出すという点では、化粧品も人事も同じなんですよね。新人研修から管理職研修までを設計段階から担える裁量もあり、すごく楽しくて仕事にのめり込んでいました。
異動経験から、やりたかったことに気づけた
―人事から商品企画というのは珍しいキャリアパスですが、異動当初どのように感じましたか?
山口:新人の頃から商品企画に携わってきた若手が多数いる中、人事をやってきた自分に何ができるのか、不安や焦りを感じましたね。会社員生活で一番悩んだ時期でした。ですが、僕はオルビスのブランドが好きでしたし、悩んだ末に「そもそも自分がオルビスを通して世の中に与えたい価値ってなんだったんだろう?」と原点に立ち返ると、人事も商品企画も、「人々に自信を与える」という自分のやりたいことを実現するための手段なんだと気づいたんです。
―気づきを得て、不安をどのように乗り越えたんですか?
山口:商品企画で最初から高いパフォーマンスを発揮するのが難しいのであれば、それ以外にもできることをしようと、メンターとして若手の育成を担う取り組みを始めました。
結果、部における自分の役割が認められ、横のコミュニケーションができる関係性が構築できたことで、商品企画の仕事にもプラスに作用しました。今となっては、人事や商品企画ひとすじのキャリアよりも、本当にやりたいことに気づけた今のキャリアパスで良かったと思っています。
会社やチームで動く可能性やインパクトを実感
―山口さんが今後、オルビスで実現したいことを教えてください。
山口:メンズ化粧品市場を見ていると、「あるべき姿」をブランド側が提示している印象が強いんですよね。社会的にも、多様性や個を発揮するという文脈が強まっている反面、非常に個性の強い人を取り上げて「個性の発揮とはこういうこと」というメッセージを送ってしまっているように感じます。そうではなく、「Mr.シリーズ」をその人そのものの良さ、らしさを開放するブランドに育て、オルビスのフィロソフィーを体現していきたいと考えています。
「Mr.シリーズ」のタスクフォースには多様な個性を持つ社員が集まっており、その分良いシナジーが生まれています。より多くの人に届けたい、人々の悩みを解決したい、と思ったときに社会に与えられるインパクトや拡大性は、個人よりも会社やチームで動く方が大きい。
今年から新規戦略グループに異動となりましたが、ビジョンを掲げ、部署を越境してシナジーを生み出してきた経験を活かし、あらゆる角度からオルビスの魅力を発信して、一人でも多くのお客様との接点を作りたいです。オルビスという会社の中でチャレンジする面白さやチャンスを、これからも日々感じながら動いていきたいと思います。