“AI for sustainable innovation”を掲げているRecursiveでは、さまざまなバックグラウンドを持ったメンバーが次々と入社しています。
今回はそんなRecursiveのことや、メンバーのことを少しでも知ってもらえればと思い、Executive Director / VP of Businessの若林 峻にインタビューをしてきました。
Googleで活躍していた若林がRecursiveに入社した理由や、サステナビリティ・社会貢献に興味を持ったきっかけ、Recursiveで働いてからの感想など、さまざまな角度からお話しを伺ってきました。
Googleがゴーグルと言い間違えられるときから
ーーRecursiveに入社されるまでの、経験について伺ってもいいですか。
もちろんです。新卒では、旧GE Capitalに入社しました。入社前に半年間インターンをしていて、そこでJack Weltchの経営改善フレームワークのWorkoutやLEANなどを学んだんですね。今でも、イシュードリブンで考えられるのはこれのおかげだと思っています。
2010年にGoogleに入社してからは、広告営業を行っていました。これは笑い話ですけど、当時はYahoo!一色でGoogleの知名度もなかったので、よくゴーグル?と聞き返されました(笑)。
入社してから2年くらいでそれなりに実力もついて、当時全世界で新規セールスが400人くらいいた中でGlobalでのNo.1の実績を2回とることができました。アジア地域ではだいたいセールス上位にいれるようになりましたね。今思い返すと、半分以上ラッキーの重なりだったけど、圧倒的なマーケット規模のUSのセールスたちより売れるようになったことは強い自信につながった経験です。途中からはマネジメントに移って、チームを順調に拡大してきました。
Googleでは、本当にいろいろなプロジェクトに関わらせてもらいました。各国のオフィス に行き、さまざまな同僚たちと議論したり、トレーニングを受けたり、アホみたいに飲んだり。最高に刺激的な時間でした。
一度、シンガポールに移住して現地の製薬会社に転職したのですが、家族事情もあって、またGoogleに復職しました。
アマゾン川での体験と、脳裏にこびりついた風景
ーーGoogleで大きな成果も出されている中で、どうしてRecursiveに転職されたんですか?
前提として、今でもGoogleは大好きで、リスペクトしています。誇りを持って仕事もしていました。
ただ、それでも何者かになりたい、自分の能力をもっと活かしたいという思いもあったし、中学高校でブラジル時代に体験した貧困、環境破壊などのイシューに対して、何かできないかという思いはずっと心に残っていました。
ーーちなみに、どんなご経験をされたのでしょうか。
高校3年のときに、ブラジルで一番貧困と言われているアクリ州の隔離されている小学校とか村にボランティアに行ったんです。奥地にいくわけなので、アマゾン川をボートで上流していくんですが、温暖化の影響で濁っていたり、木が倒れていて、ボートが当初予定したルートが進めなかったり。
森林を焼いて、みんな生活の為だとは思いますが何かを作ろうとしていたり、環境が破壊されている現状を目の当たりにしました。温暖化を意識した初めての体験でしたね。
村について、自分たちで使わなくなったペンとかノートとか教材とかを渡しにいくわけなんですけど、彼らはそれを使って学習ができないんですよね。文字が読めなかったりもするので。なので、そんなに感謝もされない。
年齢の割に体格がおそろしく小さい子どもたちもいて、貧困問題とかも目の当たりにするんですけど、とにかく何もできない。とにかく無気力感だけが強く残りました。
1ヶ月間アマゾン川を上流し続けるので、シラミなどがつかないように坊主にし、予防注射も10本以上打っていきましたが、最初の数日でよくわからない虫に刺されまくり体中に炎症がでてました。川の泥水で身体を洗う毎日でしたし、若干遭難しかけて予定していない村にお世話になり、カメやサルなども食べましたね(笑)。
とにかくすごい環境でした。
ただ、夜になると星だけは本当に美しくて。なんだかその星空が皮肉で忘れられないんですよね。いまでもその記憶と風景が脳裏にこびりついています。
スキルとデモクラの真のダイバーシティ
ーーそれが原体験だったんですね。
そうですね。本当に強烈な体験だったので、正直ボランティアとか意味ないなとか考えさせられましたね。ただ、社会貢献だとか、環境問題に対して何かできないか、いつかはやりたいなという気持ちはそれからずっと持っていたんです。
RecursiveのCo-Founderのトシ(※COOの山田)とは前から知り合いで、Recursiveのことは知っていたんですね。話していくなかで、上場をあくまでも手段としてとらえ、Recursiveには必要ないと考える強い意志や、海外の優秀なタレントを日本企業のために集められているユニークさ、あとはなんといってもAIを使ってSustainable innovationを促進するという大きな意義に惹かれていきました。ここなら僕がやってきたことも活かせるし、やりたいこともできると。
あとは、Deepmind出身者と働けることなんてまずないですしね(笑)。
左から若林、CEO&Co-Founderのティアゴ、COO&o-Founderの山田
ーー入ってからの印象はどうですか?
まずは、すごく気持ちよく働けています。カルチャーフィットをすごく感じていますね。
いろんな国からいろんな経験をもった人たちが集まっていて、スキル的なダイバーシティとデモグラ的なダイバーシティの両面が成り立っている気がします。なんだか真のダイバーシティを感じます。
あとは、「これって違うんじゃない?」とかすごく意見がいいやすい環境です。時差があるメンバーもいるので、SlackやNotionを活用して非同期でもパフォーマンスが出せるような環境になっていることが大きいと感じています。
AIのこれからのインパクトの大きさも肌で感じていますし、その重要性も確信しています。また、サステナビリティの深さと広さについては、まだまだこれから勉強しないといけないということも痛感しています。
ーーありがとうございます。最後にRecursiveにはどんな人が合うと思いますか?
サステナビリティに対する情熱を持っていることは前提として、成長意欲がある人はマッチしやすいと思います。
最先端テクノロジーを使って、イノベーションを起こしていくというのはやりがいもありますし、社会から求められてもいることです。共感してくれる仲間を増やして、もっと大きなことをやっていきたいですね。