工藤 岳(54歳・CTO)
現役のエンジニア兼テンファイブのCTO。キャリア25年以上のエンジニアとして現場に立ち続けてきた工藤さんに、変わる技術力と変わらない人間力の本質を聞きました!華やかなキャリア論ではなく、長年の現場経験から生まれた言葉はシンプルだからこそ面白いのではと思います。
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――本日はよろしくお願いします!今回は、AI時代に求められるエンジニアのスキルについてお聞きしたいと思います。
よろしくお願いします。なかなか難しいテーマですね。笑
――工藤さんは25年以上現場に立ち続けているので、ぜひ現場目線でお話しいただけると嬉しいです!
そうですね、偉そうなことは言えないですけど、現場で感じてきたことを素直にお話しできればと思います。
――25年エンジニアをやってきて、技術の進歩をどのように捉えていますか?
新しい言語やFW、クラウド化や仮想化といった新しい技術や開発手法が登場しましたが、扱える道具が変わっただけで本質の部分は変わっていないと思いますね。ここでいう本質というのは、物事の仕組みをきちんと考えられる力のことです。
システム開発といっても、その会社固有の文化や業界の商習慣、法律、そこで働く社員の属性など、本当にいろいろな要素が複雑に絡み合っています。最近は生成AIの話題でIT業界は持ちきりですが、AIはある程度汎用的な設計はできても、そういった細かい要素ひとつひとつに配慮された設計をするのはまだ難しい。結局、お客様と直接会話して、「この会社にとって本当に必要なものは何か」を丁寧に引き出し、要件として整理できるのは人間にしかできないことだと思っています。
――AIが進化していく中で、エンジニアとしての介在価値はどこにあると思いますか?
お客様と深く対話できる力、そしてその会話の中から本質的な課題を見つけ出せる力だと思いますね。技術的な実装はAIがどんどん得意になっていくと思いますが、「そもそもこのシステムで何を解決したいのか」をお客様自身も整理できていないケースって実はすごく多い。そこに寄り添って一緒に考えられるエンジニアは、AIには代替できないと思います。
そうしたエンジニアになるためには、物事の仕組みを自分の頭で考え抜く力が不可欠です。ツールがどれだけ変わっても、この力は25年前から今も変わらず求められていますし、AIが進化すればするほど、むしろこの力の重要性は増していくと思いますね。使うのは最終的に人間ですから。
――システムを仕組みで考えられるエンジニアはどれくらいいると思いますか?
正直、あまりいないと思いますね。多くのエンジニアは言われたことを正確にこなすことには長けているんですが、「なぜこの仕様なのか」「この設計で本当にいいのか」というところまで考えようとしない。言われたことをやっていれば怒られないし、「余計なことを言って揉めたくないという心理もあるんだと思います。
ただ、そういう姿勢でいる限り、AIに仕事を奪われるリスクは高まる一方で、成長も止まってしまうでしょう。言われたことをこなすだけなら、AIの方がよっぽど速くて正確ですから。起きてもいないことを怖がるより、自分の頭で考えてお客様に価値を届けることに集中した方がいい。そこに本当の意味でのエンジニアの面白さがあると思っています。
――成長が頭打ちになってしまった時、どうブレイクスルーすればいいと思いますか?
とにかく深掘りすることですね。さらっと流さないこと。次の仕事が待っているからと流されてしまうと、行き詰まった時のブレイクスルーのきっかけがなかなかつかめないと思います。分かった気になっていたところが全然分かっていなかった、という気づきは、僕自身も今でも毎日のようにあります。
そしてもう一つ大事なのは、しんどい場面から逃げないことだと思います。苦労を取りに行くぐらいの姿勢がないと、本当の意味での成長はなかなかできない。苦労した分だけ確実に成長できると思っているので、ある程度はしんどい環境に自分から飛び込んでいく姿勢も必要じゃないかと思いますね。
――今の20代のエンジニアが学ぶべきものは何だと思いますか?
偉そうなことは言えないですが、仕事を楽しめるかどうかが一番大きいんじゃないかと思います。どうせ同じ8時間働くなら、楽しかった方が気持ち的にも楽じゃないですか。言われたからやる、ではなく、自分で意味を見出して動けるかどうか。20代の若手であればあるほど、そこに早く気が付いて取り組めば、目の前の仕事の一つひとつが楽しくなると思います。
特にAI時代においては、言われたことをこなすだけのエンジニアはどんどんAIに代替されていく。だからこそ、「自分はこの仕事で何を解決したいのか」を自分の頭で考える習慣を早いうちに身につけてほしいですね。
――工藤さん自身は毎日の仕事は楽しいですか?
めちゃくちゃ楽しいですよ。今も現場の仕事が終わってから家に帰って、深夜2〜3時まで個人開発をしていることもあるのですが、全然苦じゃないんです。最近はVSCodeや新しいフレームワークを使ってコーディングをやってみたんですが、これがまた面白くて。新しい技術に触れるたびに、また違った楽しさに出会わせてもらえています。
プレッシャーのかかるバグが出た時はさすがにギクっとしますけど、そのストレスすらあった方が楽しいというか。問題を解決できた時の喜びの方が大きいんです。
――最後に、テンファイブのエンジニアや、これからエンジニアを目指す方へメッセージをお願いします。
AI時代だからこそ、自分の頭で考えることから逃げないでほしいですね。技術は道具に過ぎないので、新しいツールや情報が出るたびに振り回されるより、「何のためにこの技術を使うのか」を考えられるエンジニアになってほしい。そしてその上で、仕事を楽しんでほしい。楽しみながら考え続けられる人が、AIには代替できない本当に強いエンジニアになっていくんだと思います。
■■最後に■■
テンファイブでは金融領域に特化しており、システム開発の最上流から携わることができます。高い技術レベルの会社で一緒に切磋琢磨したい、裁量の大きな環境で新たに挑戦したいといった気持ちをお持ちの方からのご応募を、心よりお待ちしております。