こんにちは、東急株式会社「URBAN HACKS」採用担当です。
URBAN HACKSは、交通事業を軸に不動産や商業施設開発、ホテル等多彩な事業を展開している東急株式会社が、街づくりにおけるDXを目的に、2021年7月より生まれた新組織です。現在、新たなイノベーションを生み出すべく、積極採用を進めています。
今回のインタビューは、アカウントマネージャーとして活躍する古川さんです。エンジニアやデザイナーがユーザーファーストな開発を行うために、アカウントマネージャーはどのような役割を果たしているのでしょうか。また、古川さんからURBAN HACKSはどんな組織に見えているのかについても、お伺いしました。
東急の生活サービス分野を中心に多様なサービスの立ち上げに従事
―古川さんは2011年に新卒で東急に入社されたそうですが、なぜ東急を志望したのでしょうか?
古川:私は明確に「こんな分野の仕事をやりたい」というビジョンがなかったため、東急のようにさまざまな事業に携われる可能性のある企業に惹かれました。大企業である一方、総合職の新卒採用枠は30〜40名ほどで、一人ひとりの社員を手厚く育成してくれそうだったのも魅力でしたね。また、総合職でも転勤がなく、ワークライフバランスが取りやすそうだったのも志望理由の一つです。
―古川さんのこれまでのキャリアについて簡単に教えてください。
古川:入社後は研修で飲食店員や駅員として働き、お客様に接する事業の最前線を体験しました。その後は主に生活サービス分野を中心に担当しています。
最初に配属されたのは、ネットスーパーやハウスクリーニングなど家ナカのサービスを展開する東急ベルです。ECシステム構築やコールセンターの立ち上げなどを経験しています。3年半後、東急カードへ出向。新サービスのWebサイト開設などを手掛けた後、東急に復職してグループ横断的なリワード制度であるTOKYU ROYAL CLUBのサービス立ち上げに携わりました。
2年半後に1回目の育休をいただき、復帰後は東急・渋谷区・渋谷のIT企業が官民連携で手掛けるプログラミング教育プロジェクト「Kids VALLEY」を担当しています。さらに2年後に2人目の子供の育休をいただき、復帰。URBAN HACKSにジョインしました。
これまでと全く違う経験を求めてURBAN HACKSに参加
―2度目の育休から復帰して、URBAN HACKSにジョインされた理由は何だったのでしょうか?
古川:私は東急の生活サービス分野が好きで今後も長く携わりたいと思っていましたが、2度の育休を経て、自分の今後のキャリアや仕事への向き合い方への考え方に変化があったんです。今後このまま同じ分野にいて、マネジメントを担いながらやりがいを持って活躍できるのだろうか――そんな不安があったからこそ、育休後の面談では「せっかくなら、全く新しい仕事を経験してみたい」と相談してみました。その結果配属されたのが、新設されたばかりのURBAN HACKSでした。
私自身にデジタルの素養は全くないのですが、URBAN HACKS側は私のように東急内のさまざまなグループ情報を知っている、総合職のメンバーを求めていたようです。
―URBAN HACKSのアカウントマネージャーとして、どのような業務を担っているのでしょうか?
古川:今、URBAN HACKSにはアカウントマネージャーが5名在籍しており、主には新たに開発するプロダクトの企画に関して、URBAN HACKS側の窓口として各事業会社側と折衝や調整をするのが役割です。
私の場合は、すでにリリース済みの東急カードアプリを担当しています。アプリ内には「みつける」という東急線沿線生活を豊かにするお得情報やワクワク情報を発信する機能があり、私は東急グループ内の様々な事業会社に対して情報掲載への参加を打診したり、事業会社との継続したコミュニケーションにより新機能PoC等の取り組みを生み出していくことがメイン業務となっています。
わずか1ヶ月で実証実験をスタート。スピード感に驚き
―URBAN HACKSにジョインしてみて、どんなところにやりがいを感じますか?
古川:東急グループの中では、社員でも把握しきれないほどさまざまな新サービスが立ち上がっていますし、サービスや部署ごとに異なる歴史、価値観を持っています。それらの内情を把握した上で、東急カードアプリに事業・サービス情報を掲載する価値を提案していく――。この役割は、長年東急にいたからこそできるのだと感じます。
また、URABN HACKSの方々と一緒に働くこと自体も楽しいですね。従来の東急社員とはキャリアや特性、働くスピード感も全く違う方々ばかりなので、その中の一員として働けるのは非常に刺激的です。
―スピード感に関して、印象に残っているエピソードはありますか?
古川:例えば東急が手掛ける南町田のグランベリーパークは、冬季にスケートリンクを営業しているのですが、以前は現金決済しか対応できておらず、お客様にとっては決済手段が選べない不便、また運営側にとってはオペレーション上の課題がありました。東急カードアプリは、現状の明細・ポイント確認機能や情報発信機能に加えて、クーポンやチケット機能などをどんどん付与してユーザーにとってより使い勝手のいい身近なアプリにしていきたい意向があったため、グランベリーパークの話を聞いて、早速チケット販売機能のPoCを実施することに。打ち合わせから1ヶ月後には実証実験が始まり、アプリ上でスケートリンクのチケットがスマートに購入できるようになっていて、本当に驚きました。内製ならではのスピード感を実感した体験でしたね。
東急の持つアセットを生かした開発を行う「東急愛」の強い組織
―ジョインしてから、何かギャップを感じたことはありますか?
古川:私は当初、URBAN HACKSはデジタルの専門部隊で、どちらかといえばプロダクトアウトの志向が強いのかと考えていました。しかし、実際はどのメンバーも東急が根本的にどんなビジネスをしたいのか、どんな顧客体験を提供したいのかを理論的に考えた上でものづくりを行っていて、良いギャップを感じましたね。
スケートリンクの件も、搭載したい機能があったから実施したのではなく、事業会社の課題をヒアリングした結果、ユーザーに喜ばれる機能が見つかったからやってみよう、という姿勢でスタートしたんです。
―「開発部隊」に抱いていた固定観念とは、真逆だったんですね。
古川:はい。エンジニアやデザイナーなどの専門職の方々に対しても最初は未知への恐怖のようなものが多少あったのですが、実際に接してみるとどなたも非常に気遣いができる、優しいメンバーばかりでした。組織自体がフラットでお互いを尊重しながら仕事をしているのも、見ていて気持ちが良いです。
思いのほか、東急への愛が強いのもギャップでした。「東急の豊富なリアルの資産を活かして、新しいプロダクトを開発したい・新たな価値を創造したい」という気持ちでURBAN HACKSにジョインしている方々ばかりです。だからこそ東急の事業についても皆さんどんどん詳しくなっていきますし、ユーザー視点を持ちながら自分たちに何ができるのか、真剣に考えています。
一度、URBAN HACKS内で「今後どんなことをやっていきたいか」を考えるワークショップを実施したのですが、色々と斬新なアイデアが出てきた一方、東急沿線をどうしていきたいかという方向性としては、私のように長年東急にいる社員が考えるものと大きくは変わりませんでした。バックグラウンドや得意分野は違うものの、根底ではほかの東急社員と同じ思いを抱いているのだと実感できてうれしかったです。
開発者たちが顧客に対する価値創造に集中できる環境を創っていく
―今後、古川さんが東急で実現したいことについて教えてください。
古川:これまで、東急は例えば各サービスのIDや顧客情報管理を統一するなど、東急沿線にお住いの方々に対して東急グループのシナジーを生かしたワンストップなサービスを提供したいと思っていましたが、いつも夢半ばに終わっていました。それがURBAN HACKSが誕生したことで、実現に向けた環境や体制が整いつつあります。将来的には東急のデジタル接点を統合したプラットフォームを構築し、各サービス間、そしてリアルとデジタルがシームレスに繋がる東急沿線での生活を実現できると期待しています。
その中で、私はアカウントマネージャーとして、過去の経験を生かしながら専門性を発揮したいです。レガシーな企業だからこそ、既存事業側とURBAN HACKS側との間で考え方や進め方の違いが出てくることはあると思います。事業を知るアカウントマネージャーが潤滑油となり、双方が安心してコミュニケーションを取れるように努めていきたいです。
現状はまだまだ東急カードアプリの有用性を事業会社側に伝えきれない場面が多々ありますから、どうすればユーザーにとっても事業会社にとってもより価値のあるプロダクトに育てていけるか、開発メンバーと一緒にじっくり考えていきます。
―最後に、URBAN HACKSへのジョインを考えているエンジニアやデザイナーの方々に向けたメッセージをお願いします。
古川:東急という歴史ある大企業にジョインする上では不安を抱く方もいると思いますが、URBAN HACKSは今いるメンバーが1から作り上げた、企業内ベンチャー企業のような存在です。だからこそ、スピーディにお客様が求めるものを作っていける環境がありますし、開発者たちが価値創造に集中できるよう、煩雑な部分は東急で長く働いているメンバーができるだけ巻き取っていきます。ジョインしたら、ぜひ安心して自分のやりたいことに取り組んでいってください。