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※こちらは2022/11/11に公開した記事の再掲載です※
こんにちは、ドクターメイトのアオパンです!
ドクターメイトは、いつでも介護関係者のそばに医療がある安心をお届けするため、日中医療相談の他、夜間のオンコール代行サービスを提供している会社です。
今回ご紹介するのはドクターメイトの開発チームでテスタブル化やアーキテクチャ改善などに取り組み、「コード警察 警視総監」と呼ばれるこの方! フルスタックエンジニアの二瓶 良(にへい まこと)さんです。
プロダクトの生み出す価値を重視し、広い視野で周囲を巻き込んでいる二瓶さん。技術志向からプロダクト志向に変化したきっかけや、これから目指していきたい組織の姿などを伺いました。
企画から開発・運営まで経験してきた何でも屋
これまでのキャリアについて教えてください
学生時代からITに興味があり、情報処理の専門学校に行きました。プログラミングやシステム開発の勉強をし、ソフトウェア開発技術者試験(現在の応用情報技術者試験)などの国家資格を取得しました。
2004年にSIerに入社し、ソフトウェアエンジニアとしてCOBOL処理系周辺や組み込みNAS管理システムなどのミドルウェア開発を担当。要件定義や仕様策定から開発・テストまで一通りを担当し、システム開発の基礎を学ぶことができました。
6年ほど働いた後、リファラルで医師向けサービスの運営会社に転職。「PerlができるならPHPもできるよね?」と言われて、求められるままにWebエンジニアに転向しました。ベンチャー企業で担当プロダクトのエンジニアは自分だけだったので、プロダクト開発全般に広く携わることができたのが良い経験でした。
どんなサービスを作れば使われるかの企画に参加したり、プロジェクト進行の舵を取ったり、必要であれば営業と一緒にお客様のところへ行って説明して……。人手不足で必要に迫られてそういう動きをしたのですが、やっていて面白かったので、これをきっかけにプロダクト志向になりました。
7年ほど勤めて、今度はHR系の新規事業会社に入りました。これが前職です。この会社でのキャリアは振り返っても非常に印象に残っています。
前職での役割と業務は?
2つのプロダクト開発を経験させてもらいました。
最初はシフト管理サービスのリードエンジニア。開発自体はオフショアだったので、インフラ構築、障害対応、業務改善といった国内での対応が必要な部分を丸っと担当しました。
ベトナムの開発者とリモートペアプロをしていた時期もあります。1日8時間くらい英語しか喋れない状態でコードを書き続けるような日々を1年間過ごしたんですけれども、成長できた反面、結構大変でしたね(笑)。クラウドなどの技術面はだいぶ深掘りできたと感じました。
最後の1年は異動して、シニア向けお仕事紹介と介護施設の業務改善をする新規事業に、プロダクトマネージャー 兼 開発責任者としてアサインされました。エンジニアやデザイナーを探して開発組織を立ち上げ、インフラの選定・準備、初期実装、価値検証などを進めました。今まで学んできたことを発揮しながら、自分の裁量で思い通りにできたのでとても印象に残っています。
心理的安全性がとても高くて、事業サイドも開発側を尊重してくれる、居心地の良い組織でした。機能開発の面でも、コンスタントにリリースできるくらいチームの能力を高められてよかったです。
残念ながらサービスは事業的に難しいという判断でクローズしてしまいましたが、この経験でプロダクト開発全体を見渡せるようになったと思います。
価値検証をやり切った会社でプロダクトを作る
超万能選手ですね! ドクターメイトとの出会いについて教えてください
きっかけはWantedlyのスカウトでした。ちょうど最後に携わっていた新規事業のサービスクローズが決まって、これからどうしようかと考えていたタイミングで。医療プロダクトを担当していたことがあったし、介護分野で働いたときは割と頑張れていたよなという記憶があって、前向きな気持ちで話を聞きたいと思い、応募しました。
入社の決め手は、プロダクトづくりに対する組織の姿勢がよかったこと。まず最初に面接の中で永妻さん(取締役 CPO)が「ビルドトラップはNG、アウトカムが重要」と口にされてたんですよね。どういうことかというと「作ること自体ではなく、作ったものの価値が大事だ」という意味で、この考え方には非常に共感できました。
前職で自分の担当していたサービスがクローズになってしまった一因として、作る前に価値検証が十分にできていなかったという反省があったんです。だからこそ、会社の歴史として9回ものピボットを経験するまで価値検証をやりきっていることに好感が持てました。
夜間オンコールは試行錯誤の末にようやく掴んだニーズだとは思いますが、事前の価値検証がしっかりできていて、PMF(※)を達成した上でプロダクト化に取り組む、という流れは正攻法だなと思います。そうした「価値重視」の姿勢に惚れましたね。
※PMF……Product Market Fitの略。顧客のニーズを満たした商品を提供し、それが特定の市場に受け入れられている状態のこと。
入社当時はどんな状況でしたか?
すでに1人目エンジニアとして榎本さんがいて、業務委託エンジニアとともにプロダクト開発が始まったところでした。実のところ私はもっと初期フェーズをイメージしていて「組織やプロダクトの立ち上げから頑張るぞ!」という勢いでしたが、意外とギャップが大きかったので「なんか、すごいできてる」とちょっとだけしょんぼりしたのを覚えています(笑)。
一方で当時はまだまだカオスで、オンボーディングには苦労しました。内部のコードが煩雑になっていたり、テストコードが用意されていなかったりと危うい部分も多く、整理しながら慣れていく形になりました。設計を整えたり作業手順をドキュメント化したりしていたら、用意してもらっていた「二瓶さんキャッチアップ用タスク」の完了が入社3ヶ月後になってしまったほど……(苦笑)。
でも今は、新メンバーが入社してすぐにタスクを消化できる体制になりました。Good First Issue……つまり、なるべく早めに成功体験を積める最初のタスクがちゃんと機能している状態です。もちろん入社メンバーのスキルが高いこともありますが、自分の過去の苦労が少しでもオンボーディングに寄与できたと思うと嬉しいです。
働く上で大切にしていることは?
私もだいぶ年齢を重ねてきたので、時間を使うなら「自分が正しいと思うこと」や「楽しいこと」にフォーカスしたいなと思っています。
ドクターメイトでいうと、未来の話をしているときはすごく楽しいんです。介護に携わる人、介護を受けている人、どうなればみんながハッピーになるんだっけ?と考えたり語ったりしています。納得いかないときは徹底議論することも。
そうして頭を捻って作ったものが使われているというのが嬉しい。取得データから「使われているな」という実感が得られますし、プロダクトが使われている場を実際に訪問させてもらうこともあります。喜んでもらえているのがわかって、事業の方向性としても正しいことをしているんだと感じられるのはやりがいに繋がりますね。
もうひとつ大切にしているのは「目的を見失わないこと」。どう作るか?を考え出すと楽しくなってしまうのがエンジニアという生き物ですが、時間は有限だし、作るならば価値あるものにしたい。目的から逆算して自分の持つ技術を活かしていくエンジニアでありたいなと思っています。
プロダクト価値最大化の要はCS連携
これからやりたいことは?
今まで少数精鋭でやってきた組織ですけど、直近で事業規模の拡大が見えているので、これからは開発の進め方を変えていかないといけないなと感じています。開発組織のリーダー的な立ち位置を任せてもらえそうなので、チームやプロダクトを引っ張っていけるように頑張りたいです。みんなが楽しく成果を出していける仕組みづくりができるよう、試行錯誤していくつもりです。
それと、ドクターメイトをよりプロダクトドリブンな組織にしていきたい! 今は先に事業があって、それをプロダクト化していく動きの真っ最中ですが、今後は自社プロダクトを使って事業を推し進めていくような体制にできたらいいですね。
導入時からプロダクト活用をしてもらうことで、得られるデータが増えたり、お届けできる価値がより最適でシームレスなものになると考えています。まずは社内で自社プロダクトを導入してもらうことのメリットをちゃんと説明して、カスタマーサクセスチームと連携をしながら、プロダクトマネージャー寄りの動きもしつつ成果を出していきたいですね。
私は「作ったものが動く」だけではなく、「動いたものがユーザーにちゃんと使われて価値を創出している」というところを意識しながら働きたいんです。そのほうが楽しいんですよね。そのためにも、視野を広げてビジネスサイドとの絡みを増やしていこうと思っています。
最後に、どんな方と一緒に働きたいか教えてください!
オープンマインドで、一緒にプロダクト開発を楽しめる人ですね。メンバーみんな個性豊かでスタイルもそれぞれですが、お互いを尊重し合いながら我慢せず、協力して働ける人がいいです。
ジュニアの方にとってはやりたいことを叶えやすい、成長できる環境にしようと意識していますし、シニアの方にとっては改善すべきところがたくさんある、飽きのこない組織だと思います。「自分が整えてやるぜ!」みたいな意欲のある方には合っていると思いますね。
カジュアルな質問も歓迎です、お待ちしています。