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合コンでいつもモテる人間は決まっている。
イケメンか?
イケメンが確かにモテる時もある。但し、必ずモテるとは限らない。
お金をもっているやつか?
金をもっているかどうかは初対面ではわからない。
初対面でももてるのは・・・
「面白いヤツ」だ。
面白いヤツが結局場を盛り上げるし、美味しいところをもっていく。
そもそも面白い話とはなんなんだ?
人は何を面白いと感じるんだ?
自分が面白いと思って話しても、場が凍りつくこともある。
「先輩、面白いのが重要なのはよくわかりました。でも、どうしたら面白い話ができるかわかりません。」
「は?お前は何でつまらない聞き方してくるんだよ・・・。少しは面白く質問しろ!」
「面白く質問するって・・・何なんですか?」
「それはな・・・☆△⚪︎×☆⬜︎×●」
「は?」
「だから、☆△⚪︎×☆⬜︎×●」
「何言ってるかわかりませんけど?」
「な!だから、な!」
「あの〜、テレパシー的なやつですか?」
「お、おう。面白い返ししてくるね・・・。」
「だからなんなんすか!」
「今、何言ってるかわからなくて聞き耳立てたろ?」
「確かに・・・そうですね。」
「それが注目、いや注耳させるってことだ。採用に決まったやり方なんてない。
勝手に企業や学生が自分自身で枠にはめていく。普通のことを普通にやってて面白いわけがないだろ。」
確かにそうだ。自分が面接をすることを考えればよく分かる。
「確かに、面接をしていても定型文みたいな返答だと聞き飽きてしまいます。」
「そうだろ。学生なんて、面接で決まっていうことがある。サークル、バイト、海外経験だ。」
「ですね。」
「本人にとっては特別かもしれないが、面接をする側にとっては、そんな話は面接の度に聞かされる。
だから、他人との“差異”がつかないんだわ。企業だろうが、学生だろうが、サラリーマンだろうが 他と違う部分があるから面白いんだろ。」
人のことだとよくわかるのに、いざ自分のことになると見えなくなってしまう。
自社が他と違う部分はなんだ?
優れている部分、劣っている部分、変わっている部分。それは転職してきたからこそ
自分によく見えてきている部分だった。
面白くすることなんて、本当は簡単だったんだ!
「ち、ちなみに先輩は学生の時に、どんな面接してたんですか?」
「まあ、“差異”をつくらないと意味ないからな。履歴書の趣味の欄に【映画鑑賞】とか
【サッカー】とか普通のこと書いているヤツな、あれ絶対だめだぞ。」
「ちなみに先輩は趣味の欄は何を書いたんですか?」
「俺な。俺は趣味は【釈迦】って書いてたな。」
「・・・」
「面接官が毎回、「えっ、この趣味って何ですか」って聞いてきたぞ。」
「まあ、確実に聞くと思います。」
「だろ!あ、知らない?知らないの?仏教ってのはな、
シュッドーダナとマーヤーの間に生まれたゴーダマ・シッダールタがだなぁ・・・」
先輩を残し、自社の差異について考えようと休憩所に向かって歩き始めていた。