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すごい人

すごい人ってどういう人だと思いますか?ビジネスで成功したベンチャーの社長?テレビに出ている人?会社で輝いているエースクラスの人?ユーチューブやティックトックのインフルエンサー?それともあなたのお父さんお母さん?芸能人?有名人?

あなたが誰を「すごい人」と思うかはあなたが決めればいいことですね。この人を「すごい人」と思いなさいと決められるのはイヤなものです。独裁国家やワンマン企業では、よくそうなってしまいます。トップがおかしなことがあるもあるし、トップを取り巻く人がおかしなこともあります。銅像なんか建て始めた日にはうんざりしますね。すごい人は、自分が決めたらいい。

なぜ、この文章を書いているか、と思うかもしれません。

もちろん、あなたにどういう人を「すごい人」と思いなさいというためではありません。それは、私の会社を知ってもらうためです。社長であって創業者である私はこう思っている。君はどう思う?と聞くためです。

その答えが私の作っていきたいと思う会社と同じ方向を向いていたら、一緒に働かないかい?と声をかけたいと思っています。

多様性を求めているので、私と同じである必要はありません。私がワクワクする、この人面白いと思うひとと働きたいと思っています。(せっかく苦労して会社を作って、なんとかかんとか楽しい仕事を楽しめる形でできるようにさせていただいたのだから、これくらいのわがままは言わせてください)

念のために行っておくと、社長も創業者もべつに「すごい」とは思いません。数万円のお金を出して登記したら誰でも社長になるし創業者になります。私は会社員だったら昇進する見込みがないから、自分を昇進させるために社長になりました。大企業の社長や上場企業の創業者もべつに「すごい」とは思いません。お金がたくさんあるのはうらやましいですが、不正やパワハラ、セクハラまみれの会社が大企業になったり上場企業になったりしているのを見ているので、それをほったらかしにしている人は、私はイヤです。

もとの話に戻りましょう。

私は、自分を導いてくれる人や、自分が困ったときに「あの人だったらどうするだろう」と思う人のことを「すごい人」だと思います。別の言い方をしたら、あの人は魅力的な人だな。あの人のいうことだったら参考にしたいな、と思う人です。だから、「すごい人」は、私よりも年下だったり、年上だったり、同年代だったりします。私の「すごい」と思う人には、昔も今も、女性が多かった気がします。最近は男性にも「すごい」と思う人も何人かいます。そんな人たちと一緒にいる時、一緒にいた時、私は自分らしくいれて、自分の力を一番出せる気がします。

だから、私はできるだけたくさんの「すごい人」と一緒にいたいと思っています。できれば「すごい人」と一緒に仕事をしたいと思っています。その方が面白いから。

私には「すごい」を通り越して「畏友」というべき友人が何人もいて、それが私の自慢であったりします。そんな人の中には亡くなった方や、もう会うことが難しい人もいますが、心の励みとなります。

今年の夏、そんな「畏友」の一人がなくなりました。お酒が好きな人で、まだ発展する前の北京に彼が住んでいるころ、二人で朝食を食べにいき、語り明かし、気が付いたら閉店だから出てくださいと言われた人でした。当時1本1.5元(当時のお金で一本18円)だったビールの瓶が机の周りを埋め尽くしていて、数えると100本を超えていました。彼の友人がいれかわりたちかわりやってきたのもあってその分も含まれているとはいえ、二人で「いったいどれだけのんだんだ?」と大笑いしたものです。極めつけは、彼の家に戻った時(私は彼の家の一室にとめてもらっていました)、彼が「じゃぁ、締めにうまいマッコリが手に入ったから飲むか」といったことです。案の定、翌日は胃が痛くて起き上がれず、それ以来、私はお酒アレルギー気味です。

そんな人のどこが「すごい人」なのか?と思ったかもしれません。その人は、お酒を愛し、本を愛し、人を愛し、恋の多い人でした。澄んだ目を持った人で、お酒を飲みながら、最近読んだ本の話をしては、「〇〇さんはこうだというんだ。つまり、〇〇、ということなのかな。で、寺川。君はどう思う?」って問いかける。それも当時40近くも年の差があったのに、あたかも同じ年の仲間のように対等に話しかけてくれるのが、すごくかっこよかった。彼には自分の人生のスタイルがあって、この難しい時代に、「僕には会社員は無理だ」と笑いながら、自由に、自分らしい人生を全うした人だったと思います。

気が付いた人がいるかもしれませんが、さっき、私は「社長であって創業者である私はこう思っている。君はどう思う?」と書いていました。これは、私の友だちが「で、寺川、君はどう思う?」というのと同じです。「すごい人」は、こんな風に自分に影響を与えてくれる人なのです。

私は、生きるということは、自分の人生がある場所で、自分の人生を生きることだと思っています。そのためには能力も必要だし、強さと厳しさ、覚悟、そしてやさしさが必要だと思っています。

私は、人はそれほど強くないと思っています。だから、あなたにとっての「すごい人」が必要なのだと思います。そんな人がどれだけいるのか、それが、一人ひとりの人生の豊かさだと思います。

仕事の話をしましょう。

いい仕事をする人は、人と(あまり)軋轢を起こすことなく、自分の仕事にスタイルを持っていると思います。大切なことはぶれない人が、いい仕事をします。スタイルは、最初は「学ぶ」ものです。学び、真似をして、いつの間にか自分のものになっている。学校で教えられるものでも、研修で教えられるものでもない、その人らしさの仕事がスタイルです。結局、「その人」がどんな人が、その人の仕事の質を決めるのではないかと思います。私は、スタイルがある人は、自分らしさを見つける過程で「すごい人」に出会って影響を受けているのではないかと想像しています。だから、だれを「すごい人」と思うかは、いい仕事人になるためにもとても大事だと思います。

転職を考えている人、自分の天職は何かと迷っている人、仕事が面白くない、つらいと思っている人は、ぜひ、自分の「すごい人」について考えてみてください。その先にきったあなたの幸せがあります。そして、もしうちの会社と交わりそうでしたら、ぜひ話をしに来てください。一緒に楽しい仕事、いい仕事をしましょう。

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