今回はマーケティング本部でデータストラテジストをされている清水さんにマーケテイング本部、アダストリアで働く魅力やお仕事の面白さをインタビューしました!
清水琢也(シミズ タクヤ)
■所属:マーケティング本部
■出身地:大阪府
■入社時期:2020年7月1日
■著書:AIエンジニアを目指す人のための機械学習入門 実装しながらアルゴリズムの流れを学ぶ
https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11209-7
アダストリア入社までのご経歴を教えてください。
学生時代は機械学習分野の研究に従事し、修士課程を修了後、企業向けにシステムの導入支援や受託開発・データ分析業務のコンサルティング支援などを行う企業に新卒で入社しました。機械学習エンジニアとして、研究開発業務、受託でのデータ分析や機械学習モデルの開発、機械学習を活用したソフトウェア開発などを経験しました。
具体的に、受託での分析業務ではお客様が抱える課題のヒアリングから始め、保有しているデータを使ってどういうアクションをとれば解決できるか要件定義し、実際にデータをお預かりして分析・レポーティングしていました。ソフトウェア開発では開発メンバーのひとりとして、文書データの類似検索・自動分類・自動要約を実現する製品のフロントエンドからバックエンドまでの実装をしていました。その他にも、入社当時は機械学習の技術の応用がビジネス領域で積極的に検討され始めたタイミングで、社内に人材が不足していたため、人材育成や採用活動も行っていました。
アダストリアに入社された決め手は何ですか?
転職活動を始めたきっかけは、前職での自身の成長速度が落ち始めたことでした。良くも悪くも要領よく普段の業務をこなせるようになっていたため、キャリアパスについて深く考えるようになりました。
そして、今後何をしていきたいか考えたときに、自分で分析・レポーティングした結果がどのように取引先企業で活かされているのかわからない事にもどかしさを感じていることに気づきました。前職では自社でデータを保有していなかったため、受託での分析がメインとなり、データに基づいた意思決定と改善を繰り返して事業成果に貢献するところまで携わるには多くの障壁がありました。
それであれば、自社でデータを持っている事業会社に移って、分析した結果を事業に活して成果をあげるところまで責任をもって業務を行いたいと思い、事業会社に絞って転職活動を開始しました。
アダストリアは生産から販売までのサプライチェーン全体の様々なデータがあることに魅力を感じていました。
データ活用するためにはまずデータ分析基盤の整備が必要ですが、その基盤自体が十分に整っていない企業が多い中、アダストリアでは既にBigQueryでデータレイクを構築していると面接で聞くことができました。分析基盤の構築ではなく、データ活用の業務に集中できる環境だなと思い、入社を決めました。
また、面接官が魅力的な方だった点や、データ活用のチームが少人数で形成されていると伺ったので、裁量を持って業務ができると感じたことも大きな魅力でした。
現在の業務内容を教えてください。
直近の大きなタスクはパーソナライズチームでの業務です。
購買データやECサイト上での行動データからお客様の趣味嗜好を理解して、アプリ上のページや配信でお客さまごとにパーソナライズしたコンテンツを届けることに取り組んでいます。全てのお客さまに共通のコンテンツを届けるのではなく、お客さまごとに、最適なコンテンツや新しい発見に繋がるコンテンツをレコメンドして、お客さまが苦労せずに魅力的な商品に出会えるサービスにしていくことを目指しています。
.stに訪れる方は、既に購入したいものがある程度決まっている方となんとなく商品を見に来られる方の大きく2パターンに分かれます。
目的がある方はカテゴリ検索やブランド検索、商品名検索をして購入に進まれるためレコメンドはあまり必要ありません。一方で、なんとなく商品を見にきたウィンドウショッピングされているような方々にはレコメンド機能が効果を発揮します。大量の商品からお客さまの好みに合いそうな商品がピックアップされており、お客さま自身が頑張ってサイト内を探し回らなくてもすぐに欲しい商品に出会えたり新しい発見ができる体験をしていただきたいです。
例えば.stにFor youというページがあるのですが、そこではお客さまの閲覧・購入履歴や身長、性別等の個人データを使ってその方が好みそうな商品がレコメンドされるようになっています。また、商品だけでなく、全国の店舗スタッフさんが参加しているSTAFF BOARDという.st内のサービスとも連携し、お客さまが好みそうなスタイリングやスタッフのレコメンドも実施しています。
Foryouはリリースされて間もないのでまだ走り始めた段階です。「なぜこの商品がおすすめされたのか?」の納得感も合わせて届けることを意識しながら、まずは、よく購入するブランドからおすすめの商品をレコメンドする枠やチェックしたアイテムを表示する枠など、一般的なレコメンドの枠を構築してきました。今後は、さらにお客さまの趣味嗜好を読み解き、最終的にはお客さまのライフスタイルやライフイベントにあった提案をしていきたいと考えています。例えば、引越しや家具の買い替えを検討している時に.stに訪れてみると家具特集が一番上に表示されていたら親切ですよね。他には、キャンプに興味を持ち始めた段階では定番のキャンプ用品やキャンプ向けのスタイリング情報が届き、しばらく経ってキャンプに慣れた頃にニッチなキャンプ用品がレコメンドされると専属のスタッフが裏側にいるみたいですよね。そういう世界観を.stで構築することを目指しています。そのための一歩目として、お客さまの趣味嗜好や潜在的な興味をデータから推定することに着手し始めたところです。
これらを実現するために、自分で開発することもあれば、外部ベンダーの方へお願いすることもあります。現在パーソナライズチームで取り組んでいるお客さまのクラスタ分けについては、自分で開発する予定のため、新しく入社される方には、売上やサービス利用状況の分析や顧客分析だけでなく、ここの部分も一緒に取り組んでいただきたいなと思っています。
今までのご経験の中で現在の業務に活きていることを教えてください。
データ分析、ソフトウエアのエンジニアリング力、ビジネス理解等、すべての経験が活きていると感じています!
この業種は専門職に近い立場ですし、自分の中でキャリアパス考えて日々業務に取り組んでいるので、無駄になる経験は一つもないです。
■チームや部署の雰囲気はどうですか?
コロナ禍での入社だったので、業務時間外でのコミュニケーションはないですが、周囲の方も気にかけてくださる方が多いので、人間関係は良好ですし、とても働きやすいです。何か相談があれば上長もすぐに1on1の時間を作ってくれますし、自由にチャレンジさせてくれるのでいい環境です。
先ほどお話したお客さまのパーソナライズについても、元々部長がやりたいと思っていたところに自分が共感して、どうしたら実現できるかという設計から始まり、現在具体的にラベリングをする作業まで落とし込めています。部長はデータサイエンス領域の専門の方ではないのですが、自分が提案したことについてしっかり理解してくださいますし、柔軟的に対応させてくれます。
またチーム構成についてですが、現在、パーソナライズチームは部長含め4名で構成されており、主に私がアプリのForyouページを、2名が配信をメインに担当しています。
アプリで実験的にやってみた施策を配信に落とし込んだり、逆に配信で反応がよかったものをアプリでも展開してみたり、お互い効果検証をしあいながら、コンテンツをブラッシュアップしています。
私以外の2名は店舗経験やブランドでのEC経験がある方なので、アパレルならではの視点を教えて頂いたり、自分のデータでの視点もお伝えしながら、お互い必要な部分をフォローしあいながら業務を進めています。
○アダストリア・マーケテイング本部で働き始めて感じたことを教えてください!
すごくスピードが速いなと感じています。前職では要件定義をしてデータを受領、分析して結果を報告するというフローで業務を進めていたので、1つのプロジェクトを大体3ヶ月程度で進めていました。一方で、アダストリアはアパレル業界のため、季節変動性や目の前の予算もあるのでPDCAの速度を上げなければどんどんデータが使われないものになってしまいます。短いスパンで結果を出さなければならないので、大変な部分もありますが、その分実践から学びを得られる量は多いのでとても充実しています。また、すべての業務が短期間でやらなければならないものではなく、中長期的に取り組む業務もあるので、書籍や論文などで知識を獲得しながら社外の動向にアンテナを張り続けることもできています。
マーケティング本部では、進むべき方向へ部長達が舵を切ってくれて、現場にやるべきチャンスを流してくれるので、自発的に、能動的に動けば大きく成長できます。またチャレンジに対してしっかりフィードバックももらえるので、とてもいい環境に転職できたなと感じています。
未来の仲間へ一言!
これからデータ分析の経験を積みたいという学習意欲がある方、実データを売上の貢献に活かすことに意欲がある方は大歓迎です!!
データ分析を活用して実現したいことはたくさんあるのですが、人手が足りないので是非あなたのお力を貸していただきたいです!
環境として、データ基盤がしっかりしているので、データ活用に集中して仕事ができますし、自発的に動けばどんどん成長できる環境です!もちろん僕もフォローいたしますので、データ分析の領域で一旗揚げたい!という方は是非ご応募ください!