Web3スタートアップがVCから14.2億円を調達した時の個人的な理由がWeb2.0だった件
本記事は高岡壮一郎の公式Facebookの投稿の転載です。
https://www.facebook.com/SoichiroTakaoka/posts/5117852134932887
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【14.2億円を調達】VCによる仮想通貨発行体への出資としては日本最大額らしいのですが、出資者は京都大学公認VC みやこキャピタルさんで、当社として初の調達でした。この件が日本におけるWeb3領域が盛り上がるきっかけになればと思っています。
最近、米一流VCセコイアがクリプト専門ファンドを創る等、この領域はいま一番ホットとみられていて、GAFAM幹部らは皆さんWeb3スタートアップに転職しているというニュースもよく見かけます。日本も同じ流れになると見込んでいます。
調達した14.2億円の資金の使い道は主に採用と開発です。「利用者世界No.1のグローバルアプリ」を創るために優秀な人に集まっていただいています。
アマゾンジャパン元経営陣や、ゴールドマンサックス出身者、メルカリ元マーケティング責任者、元P&G専属メディアプランナー、楽天出身のエンジニア、IBM出身のデーターサイエンティストなど才能あふれる人材が1つのチームとして情熱をもって働いています。
SocialGood Appのグローバルユーザーは185万人で、ユーザーが3か月で5倍になるなど指数関数的に伸びており、どんどん新規採用をしていきたいです。日本語版サービスも今後予定しています。
今のフェーズは幹部候補が採用の中心なので、創業者の私との面接一発で入社できますw。募集職種は、資金調達リリースの中に入れてます。完全フルリモートもOKです。まずはお気軽にご応募ください!
。。。。。と、綺麗にまとめたところで、ここからは個人的なつれづれの話を。
インターネットの黎明期ともいえる今から17年前、私は三井物産をやめて起業する決意をしたのは、インターネットが社会を変える将来が見えたからでした。
三井物産の上層部が若手に意見を求める会みたいのがあって、
「オンラインで世界中の個人情報を集めきった会社が、これから地球を支配するんです。もうこれからは石油じゃなくて、データの時代なんですよ。だから今すぐ三井物産は、そのような新規事業を立ち上げるべきなんです!」と熱い思いで会社に主張した私の意見は、GAFAMの姿が見えないその時代としては当然で「そんなわけないでしょ!」と一蹴されてしまいました。そこで私は自分で起業することにしました。
最初に創ったサービスは、東京大学卒業生限定のSNSでした。
大学公式アドレスで本人認証することで、実名を担保してオンライン上でリアルな交流を促進しようとしたのです。
このアイデアを周囲に話をしたところ、「インターネット上に実名を入れる?頭おかしいんじゃないの?」と多くの人に言われた当時の私は、まだ他人が時代を見抜けていない今のうちに作らねば!と大急ぎでサイトを構築しました。
ところが、私がそれを創りだしていたまさにその年、全く同じことをハーバード大学で学生がやっていたことは、本当に全く知らなかったのです。
私が作った東大限定SNSは、のちに富裕層向けSNS「ゆかし」となり、すぐに広告が集まり、初年で営業利益1億円くらい稼げるようになりました。私は新聞や雑誌に取り上げれて、いっぱしの若手起業家気取りでした。
一方で、ハーバード大学限定SNSは、広告を入れることを拒否し、利益なんかを出さずに、ひたすら投資を重ねて、規模の拡大を図りました。それが世界を支配していると言われるまでになったFacebook であることは、皆さんがお気付きの通りです。
富裕層SNSはのちにピボットして富裕層向け投資助言サービス「ヘッジファンドダイレクト」になり、それは累計助言契約額1000億円以上となり、個人向け投資助言会社としては日本最大手となりました。
とはいえ、日本の中ではまぁまぁ、という話で、Facebookと比べれば、起業家を名乗るのもおこがましいレベルでしかありません。
経済で世界第1位の国と(当時)第2位の国で、大きな時代の変化の入り口に立ち、全く同じことを同じタイミングで始めたのに、結果が雲泥の差になったことを私が振り返るに、つくづく私は起業家として完全なる愚か者であったと強く自覚するに至りました。
人類の歴史を変える、時代の大きな波に乗れる機会があったのに、当時の私はミジンコみたいな成功で満足してしまい、規模を拡大する勇気、世界に挑戦する勇気がなかったのでした。
三井物産の上層部にグローバルなインターネットの未来を豪語しておきながら、自分がやったのは、日本国内の金融業界を少し発展させただけに過ぎなかったのです。
ザッカーバーグ氏と私の違いは能力的にもたくさんあるのでしょうが、同じサービスでここまで差が生まれた理由は、「グローバルNo.1になる」という本気の決意の有無だったのでは私は考えています。
そんな中、ブロックチェーン時代の到来が見えた2017年、私はこの流れが人類の歴史と世界を変えるであろうことが、また見えました。
仮想通貨関係で新会社を創る!と周りに宣言すると、そんな怪しいもの、うまくいくはずがないだろ!と周りに言われたのも、既視感がありました。
私は当時のSNS時代のあの意思決定の失敗を繰り返さないように周到に準備をしました。
まずは、すべてを「世界No.1」になることから逆算して計画しました。”Remember Facebook”です。
SocialGoodは創業初日からアメリカ人をはじめとして外国籍の人間を採用していきました(現在は8割が外国籍)。まずは英語、次に中国語、次にヒンディー語をリリースしました。
自分のサービスが世界で流行った後に、資金力が日本の10倍規模であるシリコンバレー勢や中国勢に模倣されないように、世界中で特許を申請して、68個の特許は取得できました。
ネット通販勃興期にアマゾンが勝った理由の大きな理由はビジネスモデル特許の存在という事例にも学んだのです。
今回のVCからの資金調達も世界展開への一環です。
自己資金でやっていたSocialGoodは既に黒字化していたため、資金はいらないと思えばいらなかったのですが、外部からの資金調達実績をつけて、世界競争で勝つための更なる資金調達体制を創る意味で、今回の増資を実行しました。
今は国内外のグローバル企業から人材を採用して、オペレーション力の強化に集中しているところです。いまGAFAMに入れるような人たちと、次の時代のGAFAMを一緒に創っていきたいです。
まだまだ発展途上ですが、SocialGoodを広めることで、社会をより良くしたいと本気で思ってます。
ぜひぜひ皆様のお力をお借りできればと考えています!引き続きどうぞよろしくお願いします。https://socialgood.inc/