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とある遅咲きエンジニアの歩み 〜その3〜

Yahoo!モバゲーにゲームを出す

2010年、Yahoo!モバゲーという、PCブラウザゲームのプラットフォームが立ち上がることになり、フジテレビもそこにゲームをローンチすることになりました。

今まで作っていたゲームにも多少なりとも課金の要素はありましたが、主な目的はフジテレビのホームページにユーザが来てもらうことなので、とりあえずゲームが大きな不具合がなく動いていればOKという空気はありました。

が、今度は違います。
多くのユーザがゲームをプレイし、そこに魅力を感じ、そして課金して頂いてやっとビジネスとして成立するのです。
直感的な「ゲームの面白さ」については、そもそものゲームの仕様やフロント側のキャラクターの動きなどが重要ではあるものの、サーバ側プログラムはそれらを支える屋台骨となります。

どんなに面白いゲームシステムでキャラクターが魅力的であっても、ユーザデータがすぐに壊れてしまったり、サーバ負荷のために動きが遅くなってしまったり、ゲームにログインできなくなってしまっては、ユーザはゲームをプレイしてはくれませんし、お金を出してくれることも絶対にありません。

今までフジテレビのホームページ内で遊ぶために作っていたゲームよりも、更にレベルの高いものにする必要がありました。

サーバサイドの開発者になる

フジテレビがYahoo!モバゲーに最初にローンチするゲームのタイトルが決まり、そのサーバサイドの開発者が自分に決まりました。

自分のスキルが優れていたからとかではなく、たまたまそのゲームの前身となるタイトルの開発を自分が担当してからではあるのですが、これは今でも思い出せるくらい強烈に嬉しかったです。

ゼロから作り始めるシステムなので言語は自分の得意なPHPを使うことにし、最初の数日はとにかく嬉しくてガリガリとコードを書きまくっていました。
が、開発が進むにつれ日に日に重圧を感じるようになり、徐々に「自分なんかで本当に大丈夫なのか」と、不安を感じながら仕事をするようになりました。

既にいくつかのゲーム開発に携わらせて頂いているものの、この時点でまだプログラマーになってから5年程度で、にも関わらず基本的には自分が主体となってサーバ側の開発を進めている状況なのです。
もちろん相談させて頂ける人はいましたが、それはあくまで「相談」なので、代わりにやってもらうことはできません。

テストでエラーが出る。
しかし原因が分からない。
でも、直さないといけない。
ひたすら調べる。
でも、分からない。
それでも、調べ続ける。

といったように、1行もコードを書かないでひたすら調べ続けるというようなことが数日続くこともありました。

「任されている」からこそのスキルアップ

このように書くと、プロデューサーやディレクターからプレッシャーをかけられていたかのように思われてしまうかもしれませんが、実際にはそんなことは一切ありません。

これは当時から今に至るまで変わらないことですが、フジテレビ、フジゲームスで仕事をしていて「やらされている」というように感じたことは一度もありません。

常に「任されている」と感じていました。
だからこそ、今思い返してみてもかなり大変だった日々ではありましたが、とても充実しており、会社に行きたくない、仕事をしたくないと思ったことは一度もありませんでした。

「やらされている」状態だと、自分の能力の100%を出すことはできるかもしれませんが、それ以上の能力を出すことはできません。
もし仕事が終わらなくても「俺は100%やったしね」という "逃げ" を使うことができるからです。

しかし「任されている」状態だと、それは使えません。
自分が100%の能力を使ったかどうかなどはどうでもよく、とにかく任された仕事をやり遂げなくてはなりません。
仕事をやり遂げるために120%の能力を出す必要があるのであれば120%の能力を出せるように、自分のスキルをアップさせていくしかないのです。

そしてそれをクリアした時には、その120%が自分の100%になっており、また新たな120%に挑戦できるようになっているのです。

無事にゲームリリース、そして戦いの幕開け

そして、ゲームは無事にリリースされました。

この文章を書くにあたり当時のことを思い出してみると、苦しみながらコードを書いていたこと、結合テストで無事にフロント側と疎通がとれた時にとても嬉しかったことなどははっきりと思い出せるのですが、不思議とリリースした時のことはまるっと記憶から無くなっていました。

おそらく放心状態で、心ここにあらずだったのかもしれません。

リリース後のこととして真っ先に思い出せるのは、自分が思っていたよりも遥かに多くのユーザがゲームをプレイしてくれた喜びと、同時に「もし、重大な不具合があったら、こんな沢山の人に迷惑をかけてしまう」という、言い知れぬ不安の日々のことです。

そしてここから、データベースのアクセス負荷との戦いの日々が幕を開けるわけですが、それはまた別のお話。

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