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CEO Interview(2/2):最強のビジネススキルは「事業を作る力」

目次

  • 最強のビジネススキルは「事業をつくる力」

  • 事業をつくる力を鍛える方法

  • 若い人こそ気をつけたい会社選びの3つのポイント

  • 第二創業期を迎えているコリンが目指す未来

最強のビジネススキルは「事業をつくる力」

あなたが就活をしているということは、昔の僕と同じようにいきなり起業することにリスクを感じているのでしょう。その直感はおそらく正しいと思います。あるいは、「自分が起業するかどうかはまだ分からないけれど、将来の選択に困りたくない。そのためにまずはスキルを身につけたい。」そんなふうに思っている方も多いはずです。

ぜひ「事業をつくる力」を身につけてください。なぜなら、事業を立ち上げて成長させるために必要なスキルは、ビジネスのあらゆる局面で役に立つ〝最強の力〟だからです。

「事業をつくる力」があれば、人生の大きな選択を迫られたときに後悔のない決断ができます。たとえば、給料は良いけれど働きがいのない会社と、給料は安いが自分のやりたいことができる会社、どちらに転職するかで悩んだとします。あなたに「事業をつくる力」があれば、勇気をもって後者を選ぶことができます。経済的な不安は自分の力で払拭できる、という確信がもてるからです。

社会を良くしたいとか、誰かのためになることがしたいと思っている方にとっても、夢を叶える近道は「事業をつくる力」を鍛えることです。世の中を変えるためには、周囲を巻き込んだり、そのための仕組みを構築するスキルが不可欠です。また、そもそも事業というものは価値を提供することで対価をいただく行為です。すなわち「事業をつくる力」は「誰かの役に立つための能力」といえます。

事業をつくる力を鍛える方法

では、どうすれば「事業をつくる力」を鍛えられるのでしょうか?僕がイトクロに入社してから独立するまでの経験をもとに考えると、3つの段階があります。

  • レベル1:自ら設定した目標を達成できる
  • レベル2:顧客や周囲の関係者に貢献できる
  • レベル3:未来を見すえて、事業のあるべき姿を考えられる

最初は、誰もが自分のことで精一杯です。まずは自分で設定した目標を達成するために、頭を使いながら必死に行動することで、事業を見渡せる範囲がだんだんと広がっていきます。すると、自分のまわりにいるお客様や関係者のことを考えられるようになり、最終的には未来に向かって事業をどう動かすべきか、が見えてくるのです。

このように、当事者意識を持って事業に関わると、「どうすれば事業の価値を高めることができるか?」と常に自分に問いかけることになります。マネジメント、マーケティング、収益モデルの作り方など、必要に迫られることでさまざまなスキルが鍛えられ、結果として経営者に求められる能力をバランスよく高めることができます。

これらの能力は実践を通じて初めて身につくものです。僕も大学院で経営学を学びましたが、とてもじゃないけれど学生の時に会社経営はできなかったと思います。知識をインプットすることはもちろん必要ですが、リーダーシップと裁量をもって実行し、自分自身の経験に変えることが何よりも大事なんです。

若い人こそ気をつけたい会社選びの3つのポイント

「事業をつくる力」を鍛えるためには、20代をどんな環境で過ごすかがとても重要です。ここからは、そのための会社選びのポイントを紹介します。

  • 若いうちから社長のそばで働くことができる
  • 出る杭が打たれない文化
  • 安定収益のビジネスモデルがまだ存在しない

この3つがそろっている組織をおすすめします。僕が経営者になるための力を磨くことができたのは、当時のイトクロがこれらの条件を満たしていたからです。

イメージしやすいのは「若いうちから社長のそばで働くことができる」でしょう。これは海外で暮らすことと同じか、それ以上に価値のある〝おいしい経験〟です。経営者は考えることもスピード感も従業員とは次元が違うので、まったく異なる生き物と出会ったような衝撃を受けるはずです。会社の規模が大きくなると、若手は社長と顔を合わせることさえ難しくなります。僕が知るなかにも「直接コミュニケーションをとるのは、信用している数人の側近だけ」と決めている大企業の社長が何人もいます。それほどまでに社長と同じ空間にいることは貴重なんです。

「出る杭が打たれない文化」も大切です。20代で働く会社はスキーのジャンプ台のようなものだと考えてください。高い能力やモチベーションを持っている人は、素質が活きる環境を選ぶことで、高い発射角度で大きくジャンプできます。しかし、「新人はそんなことしなくていいよ」とか「現状維持でいいんだよ」と下向きに重力をかけられると、その先のキャリアはどうしても低空飛行になりがちです。人はどうしても楽な道を選びたくなる生き物ですから、ひとたび手抜きを許されるとせっかくのポテンシャルも輝きを失ってしまいます。優秀な仲間や先輩と全力で切磋琢磨できる環境を選んでください。

3つ目の「安定収益のビジネスモデルがまだ存在しない」は、ちょっと意外に感じるかもしれません。収益が安定していれば新規事業に多くの投資ができるわけですから、経営や事業のセンスを磨けそうですよね。でも、そこには落とし穴があります。安定したビジネスモデルを築くことに成功した組織は、事業規模を大きくするためにどんどん人を増やします。すると、今ある事業を維持する人材が、新しい事業をつくる人材よりも多数派になります。その結果、現状維持のマインドが強くなって「出る杭が打たれる文化」に変わってしまうんです。

逆に、新しいビジネスを構築するフェーズの会社は、成長しないと生き残ることができません。その環境では、成功や失敗から学び、次の行動に生かすサイクルが高速でまわります。堅実さや安定感とはトレードオフな分、事業をつくるチャンスが何度もやってきます。出る杭が打たれることなく、高いポテンシャルを発揮することができるんです。

では、これらの条件を満たす会社をどうやって探せばいいのでしょうか。残念ながらこの環境をいつまでも提供しつづけられる会社はありません。社長のそばに優秀な人が集まり、高速でPDCAをまわす組織は、あっという間に拡大フェーズに入ってしまうからです。限られた期間の〝ボーナスタイム〟を見極めなければなりません。もちろんキャリアを積む方法はたくさんあります。ここまでお伝えしたことはあくまで僕の経験則なので、さまざまな選択肢を考えてみてください。ですが、「事業をつくる力」の価値は、ぜひ理解しておいてほしいと思います。

第二創業期を迎えているコリンが目指す未来

ところで、気になりませんか?急成長するベンチャー企業の社長は、どうして自分のそばで若手を育てたがるのでしょうか。僕の答えは〝会社のみんなと新しい価値を生み出したいから〟です。

僕はコリンを「世界の産業に変化をもたらし、世の中になくてはならない会社」に育てたいと思っています。日本のトヨタのように、一つの国のGDPに影響を与えるようなインパクトを残したい。そこで「1兆円規模の産業をつくる」ことを目標に掲げました。

この目標は、僕だけの力では手が届きません。コリンは創業以来、6年間で6つの新規事業を立ち上げました。でも僕は新しいアイデアを考えるよりも、着実に実行することが得意なタイプです。起業家として「絶対にこの事業をやりたい」という強いこだわりを持ったことはなく、誰かのため、世の中のためになることにモチベーションを感じます。だからこそ、僕にとっては〝誰と一緒に働くか〟がとても大切です。新しい価値を生み出すなら、チームで力を合わせたほうが絶対に良い結果になると信じています。「こんな事業を思いついた。なんかいいアイデアない?」「それ、めっちゃ面白いじゃん!」などと刺激しあって、リスペクトを持って対話できるチームをつくりたい。そのためにも、コリンのメンバーには経営を任せられる実力を身につけてほしいし、僕を超えてもらいたい。だから、このタイミングで入社してくれる若手は、いくら手間がかかっても自分で育てたいと思っています。そんな想いがあって、社長直下の採用・育成に本気でコミットしています。

この数年間で入社したメンバーも、いい意味で僕を〝社長あつかい〟せず、のびのびと成長しています。まるでサークルの先輩・後輩のように、公私ともに言いたいことを率直に言い合える関係が築けていることが嬉しいです。ここから社内起業や独立をするメンバーが出てこないかなとワクワクしています。コリンで資金調達のサポートをしたり、ビジネスパートナーとして提携したりと、一つの形にこだわらずにチームを大きくしたいと考えています。

コリンという成長途上の会社に来てくれるからには、メンバーの人生をより良いものにすることが社長の責務だと思っています。僕は、20代の頃に社長のそばで一生懸命働いたことで能力が開花したし、それによって人生がより良いものになったと感じています。おせっかいかもしれませんが、僕と一緒に働いてくれるなら、自分が感じたような成長や働く喜びを味わってもらいたいです。

これからの採用でも、そんな深い付き合いのできる仲間たちと出会いたい。世の中に新しい価値を生み出したい。このストーリーを読んでくれたあなたに、この想いが届いてくれたなら本望です。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。今後お会いするときは、あなたの話もたくさん聞かせてくださいね。

株式会社コリン 代表取締役社長 谷口 嘉正


監修:Yuichiro Miyagawa
執筆:めいこ

前篇:CEO Interview(1/2):就活生へのメッセージ

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