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【特別対談】本当の顧客主義を体現する「カスタマーサクセス」で働く魅力(後編)

 職種として大きな注目を集めている「カスタマーサクセス」は、当社事業の成長においても欠かせないパーツといえます。今回は、テイクアンドギヴ・ニーズ、グリーを経て、Kaizen Platformにてカスターサクセスとして勤務した後、現在はフリーランスとして多くの企業に対してカスタマーサクセス支援を手掛ける岡田奈津子さんに、カスタマーサクセスというポジションの魅力や難しさ、展望などについてお聞きしました。今回は後編をお届けいたします。
※前編の記事はこちら

カスタマーサクセスの適任者とは

鐘江
当社でもカスタマーサクセスを積極的に募集しているのですが、カスタマーサクセスって比較的新しいポジションなので、経験者が転職市場にはなかなかいない印象です。異なる職種経験の方を引っ張ってくる方法になると思うのですが、カスタマーサクセスを任せられる人ってどんな人なんですかね?

岡田
プロダクトの種類によると思います。マーケティング系のSaaSだと、競合も多く価格競争が熾烈です。顧客視点からすると、いろいろ選べるわけですから他サービスへの乗り換えのハードルが低い。そのため、乗り換えのリスクを軽減させるために、顧客を強くグリップするような営業バックグラウンドを持った方のニーズが高かったりします。

一方で、人事労務や会計などのコーポレート系プロダクトでは、競合数も限られることや乗り換え時の手間も膨大であることから、利用が一旦定着したあとは乗り換えのハードルが非常に高い。「CLIPLA」はおそらくこれに近いケースだと思うのですが、マーケティング系のプロダクトほどには継続率は問題になりにくいですよね。そうすると、利用が定着するまでのフォローや、顧客の利用シーンを理解し機能改善などにつなげるアクションを期待されることが多くなります。乗り換えはしないものの、満足度もそこまで高くなく、しょうがなく使っている、といった顧客が多い状態だと望ましくないわけですから、顧客トレーニングであったり、課題の抽出、新たな機能提案など、顧客視点で動ける方が望ましいと思います。あくまでも「CLIPLA」のようにカスタマーサクセスのチームを立ち上げるタイミングでの話ですけれども。

鐘江
営業バックグラウンドの方が良いかと思っていたのですが、営業力だけに固執する必要はなさそうですね。当社の場合、電子カルテ、医療、ITなど、いろいろなキーワードがあるのですが、すべてを持った候補者はいないので、どこを軸に見ていけばよいのか、悩みどころです。




岡田
以前、アメリカでのカスタマーサクセス職に関する統計を見たことがあるのですが、カスタマーサクセス職の方の前職バックグラウンドを見ると、営業、コンサル、マーケティング、カスタマーサポートなど、本当にバラバラでした。おそらく日本でも、いろいろな職種の方が携わってくることになるのだと思います。

顧客には常に何かしらの課題があります。課題が無い状態が何ヶ月も何年も続くわけがありません。そこを常にキャッチアップして、新しい課題解決につなげていくこと。顧客課題を同じ視点で一緒に考えられる人こそが、カスタマーサクセスの適任者だと思っています。その意味では、もちろん、医療への興味は重要ですが、会社に入るときには詳しい医療知識は必要無いと感じます。全員に共通して大事なことだと言えるのは、サポーティブな人、つまり人のために時間を使える人ですね。サッカーでいえば自分で点をとるフォワードでも、守備を固めるディフェンスでもなくて、ミッドフィールド(中間)で抜け目なく、チームプレーがこなせるような人なんだと思います。



カスタマーサクセスで働く魅力

鐘江
最後に、カスタマーサクセスで働く魅力について、お話しいただいてもよろしいですか?

岡田
今日いろいろとお話ししてきましたが、お客様の視点ってどの企業でも大事にされているはずで、企業理念などで「顧客第一」などと掲げる企業様ってものすごく多いわけです。カスタマーサクセスの業務ひとつひとつを分解していくと決して新しいことはやっていないのですが、役割定義が再構築されて、これだけカスタマーサクセスというキーワードが盛り上がっているのはひとつのチャンスだと捉えています。

今はお客様が力を持つ時代で、プロダクトアウトで出来合いのものを買ってもらう時代から、カスタマーセントリック(顧客中心主義)で、顧客の声をいかに反映させるかというのが当然になっています。カスタマーサクセスは、顧客と開発部隊、顧客とサービスをつなぐ組織のハブ的な人材です。それだけにいろんなことに触れられるチャンスがあるので、今後のキャリアとしても、マーケティングにも営業にも開発にも、本人次第でつなげることができると思います。カスタマーサクセスのボードメンバーも出てきていますから、そういったキャリアアップもありですね。

鐘江
顧客の要望をお聞きしていると、電子カルテの枠を出て、遠隔診療はできないの?予約管理はできないの?と本当にいろいろな要望をお聞きします。当社の将来像としても、電子カルテだけの会社だけではなく、医療者のプラットフォームとなっていくことを目指しています。その分、顧客とのハブになるカスタマーサクセスの方への期待は非常に大きいです。



岡田
このステッカーは他社のカスタマーサクセスの人から頂いたもので、カスタマーサクセスコミュニティを盛り上げたい気持ちで作られたようです。カスタマーサクセスは新しいキーワードだけに、企業を越えた横のつながりもあったりと、すごくエキサイティングです。クリニカル・プラットフォームはまだ新しい会社でいろんな事にチャレンジできると思いますし、カスタマーサクセスコミュニティを盛り上げたいという方に、是非仲間になっていただきたいですね!

鐘江
本日は貴重なお話しをありがとうございました!


この記事で紹介しているカスタマーサクセス職にご興味いただいた方は是非ご応募ください。


カスタマーサクセス
電子カルテを効率的に活用いただくために。顧客に寄添うカスタマーサクセス募集
◆ クラウド電子カルテ事業を展開 私たちは、クリニック(診療所)向けのクラウド電子カルテ「CLIPLA(クリプラ) 」を開発・運営しています。 2016年1月にクラウド電子カルテ「CLIPLA」のサービス提供を開始し、2017年8月には眼科に特化したクラウド電子カルテ「CLIPLA Eye」をリリースしました。 最近では、エムティーアイが運営する女性の健康情報サービス「ルナルナ」と連携した産婦人科向けクラウド電子カルテ「CLIPLA Luna」の販売を開始するなど、診療科毎のプロダクト展開を強化しています。 今後も、医療・ヘルスケアの世界でdifferenceを生み出し続ける存在であれるよう、努力を続けていきます。
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