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BtoBにも戦略的なクリエイティブを! デザイナー菅野真吾による「デザイン経営」の挑戦

2018年、経済産業省と特許庁は日本企業の国際競争力を高めるために「デザイン経営宣言」という報告書を打ち出しました。「デザイン経営」とは、デザイン的な思考を経営に活用し、企業のブランド力やイノベーション力を向上させる成長戦略です。

無論、そのキーマンとなるのはデザイナーの職種。デザイナーに求められる役割が多様化する昨今、デザイナーはどのように組織に貢献することが求められるのでしょうか?
本記事ではサーキュレーションのデザイナーである菅野真吾が、新サービスの企画開発に貢献して「泣ける仕事賞」を受賞した経緯を元に、これからのデザイナーに求められる役割やスタンスを紹介しております。

※ 泣ける仕事賞 売上以外の成果や日々の仕事のプロセスの中で、お客様や社内のメンバーに感動を与えた社員に贈られる賞

1.安定より成長を意識したデザイナーキャリア

菅野 真吾| Webサービス部 デザイナー 
新卒ではデザイン会社に入社し、ポスター・DMなどのDTPデザインに10年程携わる。その後はIT業界にてソーシャルゲーム・スマートフォンアプリ・SNSなどのUIデザインやサービスの運営に従事。現在はサーキュレーションにて幅広いデザイナー業務にて活躍。2020年5月度の泣ける仕事賞を受賞。


ーー 5月度「泣ける仕事賞」受賞おめでとうございます!受賞のきっかけとなった新サービスのことを伺う前に、デザイナーである菅野さんがサーキュレーションに入社した理由を教えてください!

菅野:
ありがとうございます。サーキュレーションを選んだ理由は2つあって、まず第一にこれまでのキャリアとは異なる経験を積んでスキルを広げたい想いがありました。
前職ではスマホアプリ等のデザインに携わっていたのでBtoCのアプリを運営している企業に行くのが手堅かったですが、BtoBも含めて手広く色々な会社を見ていました。その中でサーキュレーションを知り、コンサル×人材という未経験のBtoB領域でWEBデザインに挑戦したいと考えて入社を決めました。

ーー デザイナーとして新しい知見を身に付けたかったのですね!もう一つの理由は何ですか?

菅野:
サーキュレーションの掲げる「新しい働く価値観を創る」というミッションに共感したからです。
めまぐるしく変化する世の中で10年後のデザイナーの働き方に漠然とした不安を抱えていたのですが、その働き方を自らが形成していくことに大きなやりがいを感じました。
そして、そのミッションのためにサーキュレーションが本気でIT投資に取り組んでいる姿にも心を打たれました。

ーー 確かに、サーキュレーションはここ数年でIT人材を集めてインサイドセールス、情シス、データマネジメントなどの機能を内製化していますね。

菅野:
そうですね。その中にエンジニア界隈では有名な大谷祐司さんが関わっていることにもサーキュレーションの覚悟を感じました。そして、その動きの中で私を熱心に誘ってくれたことは非常に嬉しかったです。
今、コロナの影響もあってすぐ成果が見えにくいIT投資が軒並みストップする会社があると聞きます。でもサーキュレーションはどんな状況下でもIT推進を放棄することはないと思っています。

2.「かじりついてでも!」デザイン経営に挑む

ーー コロナ渦でサーキュレーションは「テレワーク」「DX」「SDGs」など喫緊で多くの企業が取り組んでいるテーマにて新サービスをローンチしていましたね。そこに菅野さんが活躍したと聞いてますが、その経緯を教えてください!

菅野:
はい、先ほども話したようにコロナのような有事の時にはデザイナーは投資対象として切られることが多々あるんですよ。当社もコロナの影響を少なからず受けるので、実は、元々関わっていたプロジェクトが保留になってしまいました。

ーー それは残念ですね・・。仕事が無くなるかと不安があったのでしょうか?

菅野:
全く不安でなかったと言ったら嘘になりますが、それよりも組織のピンチに何もできない歯痒さが大きかったです。
ですが、そのタイミングで代表取締役の久保田さんに呼ばれ、お客様向けの新サービスにデザイナーとして企画の初期段階から関わってほしいと言っていただきました。まさしく「デザイン経営」の取り組みであり、私にとって初めての経験ですが会社としても新しい試みです。またと無いチャンスなので「かじりついてでもやってみよう!」と思いましたね。

ーー 素晴らしいです!このような無形商材でデザイナーが関わるのはお客様に打ち出す手前のタイミングという印象がありました。

菅野:
一般的にはそうですよね。ただ、企画段階でデザインの視点や思考を取り入れることで、新たなイノベーションを生み出す動きが世の中的にも拡がってるんですよ。会社の創業期は力技で何事も推進していくべきですが、一定成熟したフェーズであれば成長のために経営にもデザインの要素が必要になってきます。

ーー そうなのですね。実際に企画から入ってみていかがでしたか?

菅野:
固まってない要件を扱う難しさはありましたが、「どういう構成にしたいか」「どういう見せ方にしようか」などを代表取締役の久保田さんやプロジェクトメンバーと議論したことで、これまでの当社サービスには無かったものを世の中に送り出せたと感じています。
結果、多くのお客様からのお引き合いをいただき、日経新聞さんにも取り上げていただきました。実物は以下のリンクからご覧ください!

テレワーク推進サービス
DX推進サービス「DX MONSTERs」
SDGs推進サービス「re: Think !」


3.デザインの裏側

ーー 今回の新サービスのデザインはどれも尖っていて素敵ですよね!経営者向けのコンサルティングサービスは、スーツの男性やオフィスビルの画像を使いがちなイメージです(笑)

菅野:
BtoBの無形商材のサービスではクリエイティブを強化することはせずに、安全性や信頼性のあるアウトプットが一般的だと思います。見ている人が決裁者ではないことが多く、「買いたい!」と気持ちを動かすプロセスがBtoCのそれとは違いますからね。

ーー それでは、なぜ今回はこのような尖ったデザインにしたのですか?

菅野:
それは、ブランディングの側面があるからです。コーポレートサイトのデザインと同じように事業の先端性を印象づけるためと、今回の新サービスにおいては「このご時世だからこそ会社としてテレワーク、DX、SDGsを推進していく」という強い意思表示でもありました。
他にも狙いは色々あって…数々の議論の結果、インパクトのあるビジュアルを追求することになりました。

ーー なるほど、ただお洒落なだけではないから成果にも繋がってるのですね!

菅野:
そうだと嬉しいです! 振り返ると、やっぱり今回の施策は事業の上流からインハウスのデザイナーが携わるからこそできた手法だったと感じています。
下流からデザイナーが関わると事業戦略とアウトプットのズレが起こりやすく、また、外注では振り切ったデザインが困難で安パイな案しか出せません。
私の場合、企画から携わってたからデザインの方向性も腹落ちできましたし、代表取締役の久保田さんのOKがあったからこそ振り切ったデザインができました。

LPだけでなくホワイトペーパーも作成 


ーー 納得です!ちなみに、デザインはどのような流れで出来上がっていくのですか?

菅野:
DX推進サービスだと、諸々の企画が固まってキービジュアルについて話し合っている時に「サイボーグ」や「外国人」などの複数の要素が出て、それを元に作っていきました。

ーー え、めちゃくちゃ難しそうに感じるのですが(笑)

菅野:
そうなんですよ。最初私が出したアウトプットは振り切り方が弱く「B級映画の広告みたい」とボツを食らいました(笑)
サイボーグの外国人の素材なんてありそうで無いですから、素材もイチから作っています。また、あまりにもインパクトを重視すると既存のブランディングとの整合性が無くなるので塩梅も難しいです。結果、3テイクほどで今のデザインに落ち着きましたね。

初期提案は「B級映画」と言われる・・w
こちらは元画像。サイボーグではなかった!
DX推進サービスの世界観に合うように編集していく


4.デザイナーの職責とは?

ーー 菅野さんは今後挑戦したいことはありますか?

菅野:
まずは、今回の新サービスのその後を見届けたいです。有難いことに数々の問い合わせやメディアの反響はありましたが、大切なのはセールスにフィットして契約に繋がるかどうかです。
会社全体の取り組みとして始まったばかりなので、マーケティング部署やセールスからフィードバックをもらいながらPDCAを回していきたいと思います。

ーー デザインして終わりではないのですね!また、デザイナーは組織の色々な部署と関わっていくことが求められるのですね。

菅野:
そうですね。私も今回のプロジェクトで社内の色々な人と関わることができました。そして、会社のピンチの時にみんなと一緒に闘えたことがとても嬉しかったです。
今後も「言われたものを作る」だけのデザイナーではなく、能動的に動いて組織に貢献できるデザイナーとなりたい思います!

ーー 素敵です!今回のインタビューでデザイナーが組織にどれだけ重要かを知ることができました。

菅野:
ありがとうございます。繰り返しになりますが、創業期を越えた企業はデザインの要素を持つことが大切と感じています。その点、サーキュレーションは代表取締役の久保田さんがその必要性を考えていることが大きな強みです。
私も「会社」と「デザイン」の関係を職責として考え続け、組織や社会の役に立つ行動をしていきたいと思います。

ーー ありがとうございます!菅野さんの入社理由である「デザイナーの新しい働く価値観」のロールモデルになってください!

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15,000名のプロの経験・知見を複数の企業でシェアし、経営課題を解決するプロシェアリングサービスを運営する株式会社サーキュレーション(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:久保田雅俊、以下サーキュレーション)は、ESG対応/SDGs推進において経営戦略へ統合するための知見・実績を有するトップクラスのプロ人材が、企業のESG対応/SDGs推進/サステナビリティ経営をサポートする「re:Think!
https://circu.co.jp/news/20200713-1420/
テレワーク推進サービス|サーキュレーション
テレワークが当たり前になる時代。だからこそ「テレワークプロフェッショナル集団」になりませんか?単なる情報提供ではなく、テレワークプロフェッショナル達が課題テーマに合わせて皆様と共に御社のテレワークを推進します。
https://circu.co.jp/project_telework/
DX MONSTERs|サーキュレーション
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https://circu.co.jp/project_dx/
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