2017年の春、ベトナムで働き始めて間もなく僕が出会ったベトナムの若者は、日本の同世代と比べて圧倒的にたくましく、勤勉で、前向き。一緒に働くほどに、そのエネルギーに惹かれていきました。
日本という安全でゆとり世代と呼ばれて育ってきた僕には、ベトナムで驚くことは多くありました。例えば、ある島へ渡る船が圧倒的な定員オーバーで運行されていたこと。
しかし、最も衝撃を受けたのは、友人に自宅での食事に呼んでもらったときに彼らの暮らす四畳半ほどの空間に二人で一つのベッドを共有する居住空間を見たときでした。
”こうやって友達と一緒のベットで寝て家賃節約するのが普通だよ”
ふと自分の想像を逸する現地生活のリアルに触れたことで、自分の当たり前、先進国で生まれ育って経験してきた感覚、これからあらゆるインフラが整っていくこの街で、何があるべきかを、もっと深く考えるようになったのです。当時26歳でした。
1.野球一筋から海外で事業を興すまで
高校時代までは野球にすべてを捧げていました。そこで身についたのは続けるという習慣。高校最後の夏は国体まで進出することができ、才能とは違う場所で、人は積み重ねを武器にできるのだと体感した時期でした。
しかし、入学した上智大学英語学科の初日クラス分けテストで最下位。クラスメートが英語で雑談する光景を前に、自分の無力さを痛感しました。
そこからは必死でした。
- フィリピン・アテネオ大学への留学: 新興都市の勢いを感じるため、あえて欧米ではなくフィリピンを選択。学部の友達に鼻で笑われながらも信念を貫いた決断でした。当時20歳でした。
- 21歳で英会話スクールを起業: 留学直後「言語ができる=選択肢が広がる」という熱量を形にするも、知識不足で事業としては苦戦。
- シンガポールへ移住: 2014年4月から新卒で海外就職を決意、外資系金融に勤めるも、給料は最低限。公共団地でフルーツおじさんとシェアハウスをしながら、急成長する都市の構造を肌で理解しました。
その後、転職をきっかけに人生を変える寛大な恩師に出会い、縁あってベトナムへ。
そこで目にしたのは、ハングリーに学ぶ若者たちだけでなく、大型のビルが建設されていく変化のスピード、急激な不動産価格上昇により「二人で一つのベッド」を余儀なくされる社会環境でした。
”これは個人の努力ではどうにもならない構造の問題だ”
この気づきとベトナム人の共同創業者の強いインサイトが繋がり、当時進めていた旅行者向けのカプセルホテルの設計を「この街に住む人のため」の空間へと大胆に転換させ、COFFEE IN BEDブランドの誕生へと繋がりました。当時27歳でした。
2.私たちが新興都市の居場所をつくり続ける理由
弊社のミッションは「若者の生活体験の向上」という一本の軸です。これは僕とベトナム人の共同創業者の強い想いが重なる部分であり、弊社の意思決定の根幹になってます。その先に弊社が事業展開する領域において「最も信頼される企業」という状態、これをビジョンとしています。
需要面では、ホーチミン首都圏だけでも1000万人の労働人口、都市化率もタイの52%と比べてもまだ40%程度と、毎年数百万というペースで人口流入も進んでいます。同時進行で所得も10,000ドルに向けて上がっていくわけです。
人口の増加 × 都市化の進行 × 所得の上昇。
この三つが同時に進む都市では、人々の生活体験そのものが急速に変わっていきます。
このビジョンを目指しているのは、私たちのサービスで生まれるポジティブな変化の大きさとその広がりを積み上げていくことと、それをやり切った大切な社員たちが人生にやりがいを感じられる器をつくることが、私が存在する理由だと思っているからです。
3.会員数80,000人、「新興都市の第三の居場所」へ
COFFEE IN BEDブランドは、現在多くの支持をいただいています。
- 会員数80,000人超え
- リピート率8割
- SNSフォロワーも8割が女性
この数字は、ここが「安心できる場所」として機能している証拠です。AEON Mallへの出店を経て、今や都市における若者の生活のインフラになりつつあります。
社会課題と居場所ニーズという人間の本質的なニーズを捉えた事業を、作ることができた以上、これからCOFFEE IN BEDブランドは住環境課題を補完する事業領域において、パイオニアとして市場を独占していく予定です。
4.ホーチミンの日常に「日本文化を再編集」する
素晴らしいご縁をいただき、2025年に始動したCREPEブランドでは、日本の定番であるテイクアウト形式をそのまま持ち込むのではなく、ベトナムの生活リズムに合わせた再構築を行っています。
具体的には、クレープを「焼きたてパンが並ぶベーカリー体験」と捉え直す発想の転換を行い、弊社の強みであるローカライズを融合させ、新たなカテゴリーを創出しました。
5.ドミナント100店舗構想、これからの私たち
既存ブランドの展開
CREPEブランド・COFFEE IN BEDブランドをチェーン展開していき、
マルチブランド化
同時に更なる日本の素晴らしい技術を持つパートナーと手を組み、ベトナムでブランド化、チェーン展開を行える体制にし、
新ブランド開発の組織化
「日本の匠的要素」×「海外モデルへの再編集」という領域で組織化し、ドミナントで3桁店舗数の規模に向けて拡大予定です。
6.15店舗から100店舗へ、急成長の果実を手にしてほしい
これまでの成長は、ベトナム人メンバーが中核となって築いてきたものです。その基盤の上に、私たちのサービスがあります。
そのうえで、日本文化を軸とする私たちのサービスには、日本人の関与もより重要になっています。それぞれの強みを持ち寄りながら、会社は次の段階へ進み始めています。
15店舗から100店舗へ。シングルブランドからマルチブランドへ。ニッチ市場からマス市場へ。
この成長過程に参加できるタイミングは、おそらく一度しかありません。海外で挑戦したい人にとって、絶好なフェーズだと思います。
私自身、20歳のときに英語も話せない状態で海外へ出ました。未知の環境に入るのは容易ではありませんでしたが、その経験が、想像以上の人生の広がりにつながりました。
わずかな手がかりを頼りに、積み上げてきた7年間。ようやく明確な出口が見えてきました。ここからの成長を、一緒に担っていく仲間を求めています。
簡単な募集概要はこちら(Google Drive リンク)
詳しくは以下の募集ページをご覧ください。
それ以外でも、何か直観に触れるものがあれば、ぜひご連絡ください。
saito@chidori.vn
齋藤壮