注目のストーリー
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男は黙って…
このところ、サッポロ黒ラベルが1970年に展開していた「男は黙ってサッポロビール」という広告のコピーがよく頭をよぎる。僕が生まれる前のことなのでリアルタイムで知っているわけではないが、妙にしっくりくる。サッポロビールのHPを調べてみると、当時のサッポロビールは女性的なイメージがあり男性を取り込むために男らしいイメージへの方向転換を目指しTVCMは音楽だけ、ポスターのデザインは単純化されロゴもラベルもない「黙った」広告で大ヒットを遂げたらしい。「黙る」「単純化」…しっくりくる言葉。少し2021年について個人的な振り返りをすると、縄文時代に興味を持ち北海道や青森県の縄文遺跡を巡ったり、アイヌ...
手描きの雇用契約書
かわっちの雇用契約書を紹介します。昨年まで、フォーマット化された「雇用契約書」を少しカスタマイズして使っていましたが、今年から手描き(書き)の雇用契約書に変更してみました。手描きに変えた理由としては、知らず知らずのうちに難しい言葉を使ったり、会社と人をつなぐには、あまりにも乾いた書類になっているのが気になって変えてみました。手描きにしてみると時間はかかりますが、資料を作っているというよりは絵をプレゼントするような感覚で契約書を作ることができ、早く見せたくなるようなワクワク感もでてきて、とても楽しかったので来年以降も手描きの雇用契約書を作成しようと思っています。決してふざけているわけではな...
TOKYO GRAY「再就職」
12年前、8年ほど勤めた会社を辞めた。辞めた理由は、いろいろあるが、一言でいえば「限界だった」。自分の生き方と未来のバランスがとてつもなく悪いように思えた。そして、直感で辞めると決めた。辞めると決めてからも仕事の調整などを考え言い出すまでに1年半、実際に辞めるまで2年かかった。辞めると決めてから、当たり前のように再就職先を探し就職活動をした。いくつかの企業に内定をいただき、自分のキャリアが間違いではなかったと思いつつも、なぜか大きな違和感を覚えた。フリーランスや起業する事を考えていなかったので、当たり前のように再就職するものだと思っていた。しかし、心が動かない。内定をいただいた会社の中か...
本音
何か言葉を発した瞬間に肯定も否定も過去も未来も情報の一つとなり相対化されていく。相対化された意見の単語が切り取られ傾向と割合に分類され社会が形成されていく。だから、何かを発した瞬間にその他大勢として個が埋もれていく。何かを発したいという個人の思いを発信した瞬間に個が失われていく。本末転倒だ。だから、何かを言うことがほとんどバカらしくなってくる。本音が埋もれ、いつしか本音すら見えなくなる、誰もが本音を語らない。心の少しの揺れを発信するのも情緒的なものに価値があると薄っすらと感じながらも発信した瞬間に相対化されていく。本音を正しく語ろうと思えば、もはや黙るしかない。分からない事があると、スマ...
かわっちって何の会社ですか?
今日は、ちょっと仕事の話をしようかと…。かわっち(かわラボ)のサイトを見て「かわっちって何をやっている会社ですか?」とよく聞かれることがあるので、何をやってお金をいただいている会社で、かわラボというサイトはどういう位置づけで運営しているのか?を少しだけ書こうと思います。かわっちは、マーケティングリサーチを本業としている会社です。マーケティングリサーチについて詳しい説明をしだすととても話が長くなってしまうので、具体的に「何をやっているのか?」を中心に書かせていただこうと思います。マーケティングリサーチにはアンケートなどを行い調査分析する定量調査や個人や数人のグループにインタビューを行う定性...
TOKYO GRAY「理想と現実のコントラスト」
東京はグレーだ。約20年前、東京グレーの正体が知りたくて「東京」にこだわって働き始めた。きっと、東京グレーの正体を知りたいと思わなければ、とっくの昔に東京で挫折し東京を諦めていたと思う。全ての好奇心の対象は「東京グレー」を知る事。上司や先輩に怒られても、他人から嫌われても「東京グレー」を知りたいという思いで全てを乗り越えることができた。地べたを這いずり回っても「東京グレーの正体を見極めてやる」それが全ての原動力となった。東京グレーとは、東京という街が放つ「煌びやか理想」と「濁った現実」が織りなすコントラスト。理想と現実が交差しグレーとなって視界に現れていた。東京グレーを知るためなら、徹夜...
ブー太郎放浪記 第一話「さえない係長」
田園都市線用賀駅前の商店街。時間は夜の22時過ぎ。残業や飲んだ帰りのサラリーマン、何をやっているのかわからない職業不詳の私服の人、大学生風の若者らが駅から家路に向かって歩いている。ブー太郎がいつものようにフラフラ歩いてると、疲れた様子のサラリーマンがブー太郎に近づいてきた。飲んだ帰りなのか赤ら顔で少し酔った様子。「あれ?ノラ猫だ。かわいい。こっちおいで」そう言うとサラリーマンは、手に持ったコンビニの袋からさっき買ったばかりのカニカマを取り出し、袋を破いてブー太郎に差し出した。「はい、これあげるよ」(・・・3秒ほど沈黙)「ほら?どうした?食べないの?」ブー太郎は、男の様子を少しだけ眺める。...
ブー太郎放浪記 序章「自由を愛する猫」
尻尾が枝のように2つに分かれた猫又のノラ猫・ブー太郎。誰にも飼われていないが、誰からも飼われている。ブー太郎がふらりと街を歩けば、人が寄ってきて可愛がったり勝手に身の上話を始めたり、時には泣いたり怒ったり。食べ物をくれる人もいれば、嫌悪感をあらわに刺すような目で見てくる人もいる。時には蹴っ飛ばしてくる人もいるが、そんな時は慣れた身のこなしで飛んでくる足を交わしすかさずその場を立ち去る。どんなことがあってもブー太郎は気にしない。エサも貰っても媚びない。刺すような目で見られても気にしない。蹴っ飛ばされても怒らない。全てはブー太郎にとって日常の出来事。自由を愛し気ままに生きるブー太郎。寄ってく...
テレワークという働き方
そういえば、会社を立ち上げてからずっとテレワークを導入している弊社にとって「働き方=テレワーク」が当たり前になっているので、東京五輪、新型ウィルスでテレワーク検討という見出しをみると「そんなものかな?」とどこか他人事のようにうつってしまう。僕個人で言えば、会社を立ち上げる3年ほど前から前職の会社と案件毎の取り引きに切り替えて仕事をしていたため、かれこれ5年近くテレワークで仕事をしていることになる。テレワークという働き方が身に付き過ぎてしまっいて、オフィスで働くということがとてつもなく不自由に感じてしまう。1年ほど前に、ある企業に4ヶ月ほど常駐しなければならないという仕事の依頼がきたが、「...
情報価値と情緒価値
株式会社かわっちは、いわゆるマーケティングリサーチの会社としてヒット商品、市場分析、コミュニケーションなどの情報を俯瞰し眺め社会や市場で何が起こっているのかをわかりやすくまとめ資料化してお金をいただいています。普段、多くの情報を扱い情報に対し価値づけをしているため、情報の大切さを身に染みて理解しています。一方で、どこまで行っても情報だけでは理解できない人間の持つ非合理で情緒的な部分にも大きな価値があり、人間が持つ、感性、思い、心の揺れといった数値化しづらい情緒の部分も情報と同じくらい大切でありそれにより人が動き世の中に影響を与えていると感じています。加速度的に進む合理化の中で、株式会社か...
TOKYO GRAY
僕は、東京で生まれ、幼稚園の年長で埼玉に移り住み学生時代を過ごし、26歳で東京で一人暮らしを始め、現在も東京に住んでいる。幼少期と社会人を足して、二十数年、東京で生活。僕は、「TOKYO」で生活し働く事へのこだわりを持っている。今日は、そのこだわりについての話をしてみようかと思う。20数年前、大学3年の夏休み。タイへの一人旅。往復の航空チケットだけを取り、宿は決めない。いわゆるバックパッカーと呼ばれる旅のスタイルで1カ月ほど、タイ国内を旅行しようと決めた。半年程まえ、1学年上の姉が「午後になると眠くなるのが耐え難い」という理由で新卒で入った会社を1年程で辞め、タイへ1カ月の旅行へと出かけ...
お腹が空いたから会社を作りました
はじめまして。2018年5月16日に、お腹がすいて「株式会社かわっち」を作った社長の河原です。主にマーケティングリサーチとかわラボの運営、媒体などの編集の仕事をしています。お腹がすいて会社を作るとは、生きている中で「ご飯を食べたい」「眠たい」とか自然に起こる現象を満たしていくような感覚で会社を作りました。お腹がすいて会社を作ったからといって、まったく準備をしていなかったわけではなく、むしろ約10年、心のモヤモヤと向き合い、勉強し、準備を整えて会社を作ったと思います。気負わず、お腹がすくのをずっと待っていたら、約10年が過ぎてしまいました。「お腹がすいたから、会社を作ろう」。そう、僕は空腹...