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顧客体験をトータルに考える。ドイツで感じたことは。

こちらは、平安伸銅工業株式会社の代表取締役・竹内香予子の公式note記事にも記載しております


先日、ベルリンで開催されたGlobal DIY-Summit2023に行ってきました。

DIYに関連する、ホームセンターなどの企業が世界中から集うフォーラムです。
久々の海外出張(しかも1週間!)、お金も時間もそれなりのコストをかけて行くからには、絶対に会社に還元できるものを持って帰ってくるぞ!!とかなり意気込んだ出張になりました。(意気込み過ぎて自分用のお土産を買ってくるの忘れた)

帰ってきてから会社の会議で提出した報告資料は文字びっちりになったのですが、その中から一つ、私が感じたことをまとめたいなと思います。

プレゼンテーションの様子。日本語での同時通訳も行われていました。

顧客体験の中でユーザーのつまづきをいかに無くすか

今回、いろんな講演を聞いたり、各国のアイテムを見て回ったのですが、その中でとある水洗メーカーの蛇口パーツのPRムービーが、いいな!と感じました。

60秒ほどの動画です。
とある家庭でパパがこれまで通り、作業着を着て、工具を倉庫から持ち出している間に、ママと子どもが説明書のQRコードを読み込んで、取り付け動画を見ながら、商品についている使い捨ての簡易工具を使ってさくっと洗面の蛇口を付け替え終えている。

DIYなど自分で作ったり取り付けたりするアイテムは、いくら画期的で便利な商品でも、購入していただくまでに「めんどくさそう」「自分にできるか分からない」「難しそう」という心理的なハードルが存在します。(私も水道の蛇口を新しくしたいと思っても「自分でやるのは大変だろうな」と感じます)

でも、このメーカーは簡易工具で取り付けやすいアイテムを開発するだけでなく、説明書に取り付け動画をつけたり、分かりやすいPRムービーを作ったりすることで、「私でもできそう!」と感じさせ、心理的なハードルを下げているんです。

こういった、「顧客体験の中でユーザーのつまづきをいかに無くすか」ということは、今回のサミットの中でも大きなトピックになっていました。メーカーだけでなくホームセンターでも販売品の取り付け代行サービスなどを始めているようです。
今では、DIY(Do it yourself‐自分たちでやろう!)から派生して、Do it for me(私のためにやって!)という言葉も出てきています。

ドイツのホームセンター。壁に取り付ける金物だけでもこんなに種類が…!

モノづくり以外にも私たちが取り組むべきことは…

何かと便利になった今の時代、手間のかかる行為への抵抗感って大きくなっていますよね。作るより買う選択を取る方も多いのではないでしょうか。
そして安価で提供されているから、「わざわざ作る」「自分で修理する」はマストの選択肢でなくなってきている。

じゃあ、そんな中で自分たちの手で暮らしを変えていく「暮らすがえ」をミッションに掲げた、私たち平安伸銅工業がやるべきことって何なんだろうとずっと考えていました。

そんな中で、今回のサミットや先ほど紹介した水洗メーカーの事例は大きな刺激になりました。
メーカーとして使いやすいアイテムを作っていくことはもちろんですが、ユーザーの顧客体験をトータルでサポートしていくことで、心理的なハードルを乗り越えていく必要がある。

これまでも、店舗で収納セミナーを開かせていただいたり、つっぱり棒研究所を立ち上げ、講座を受講してつっぱり棒マスターになっていただいた皆様に、つっぱり棒の使用事例を広げていただいたりしています。(いつもありがとうございます!)
最近では、公式オンラインショップをリニューアルし、より商品を探しやすくお買い物していいただきやすいように改善しました。


先日開催したつっぱり棒マスターのイベント。全国からたくさんのマスターの方にお集まりいただきました。

これからは、もっとたくさんの共創パートナーを巻き込んで、つっぱり棒やラブリコの使い方サポートや、使うことの便利さ・楽しさを伝えていける場づくりもしていきたい。

あとは、商品をちょっと手に取ってみようかなと思えるようなクリエイティブも作っていきたい。(つっぱり嬢に続け!)

まだまだやりたいこと、やるべきことはたくさんあります。
日本だけでなく海外の事例も学びながら挑戦していきたいです。

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