家賃保証会社として成長を遂げ、先駆けてITを活用してきたCasa。Casaのビジョン「テクノロジーとイノベーションで不動産業界を変えていく」の実現に向け、Casaは次のステージへ大きな一歩を踏み出しました!
今回は弊社社長の宮地社長(トップ写真:右)と、不動産DX(デジタルトランスフォーメーション)の鍵を握るIT戦略部の木村部長(トップ写真:左)にCasaが目指したい世界やサービス、一緒に働きたいメンバーについて聞きました。
家賃保証サービスとは?‐賃貸の部屋を借りる際に、連帯保証を会社が引き受けるサービスです。万が一、家賃が支払えなくなった際に入居者様に代わって家賃の支払いを代行します。現在、55万人の契約者と20万人の大家さんに利用していただいています。
(インタビュアー:IT戦略部採用担当 浅野)
止まっている不動産業界のIT化
ー今までに「入居者カフェ」や「大家カフェ」などITを駆使し借り手と貸し手に対して新しい価値を提供してきたCasaですが、今回自社でのサービス開発に力を入れ、エンジニア採用も積極的に行っていくことになりました。どのような背景から今回の決断に至ったのでしょうか?
宮地:ここ3年ほど不動産業界ではITを活用する動きが活発になっていますが、まだまだアナログでなかなかIT化が進んでいないのが現状です。コロナの影響もありオンライン化が急がれる状況になってきましたが、今の弊社の開発体制ではスピードが間に合わない。不動産×ITのリーディングカンパニーを目指すCasaが不動産業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推し進めるためにも、新しい開発体制と組織をまとめる人が必要でした。そんなとき、今までIT業界でWebサービス開発や組織開発を経験してきた木村さんと出会い、今回ジョインしてもらったんです。
ー不動産テックは以前よりよく耳にしていて、どんどんIT化が進んでいると思っていました。IT化を進めていく上で何がネックになっているのでしょうか?
宮地:大きく2つあると思っています。1つは不動産業界のビジネス構造やカルチャーです。この業界は労働集約型のモデルで、部屋を借りる際の契約ー管理ー退去のすべてのフェーズに人が関わっています。あらゆる場面で人が介入し回っている現在の不動産経済の構造を変えていくのは簡単なことではありません。しかし同じような労働集約型の業界、例えば旅行業界の歴史から見ても旅行の申込から決済まで対面からオンラインに変わりました。不動産業界においてもオンラインでの内覧や契約書の電子化などITを活用することで人の稼働を減らし、部屋を貸す人、借りる人双方にとってスマートなやりとりに変えることができます。2つ目は、業法(法律)です。部屋を契約するときは宅地建物取引士という資格を持った人が重要事項を説明し、書面で残すことが現行の法律では定められています。しかし最近では、国も不動産業界のIT化を推奨しているので、法律も時代の変化とともに変わってくると思います。
ーお話を聞いていると、現在ネックになっている課題は我々の覚悟とサービスで解消できる気がしますね。
木村:そうですね。むしろ今までIT化が遅れていた業界をITの力で変えていけたら社会へのインパクトも大きい。自分たちがつくったプロダクトが社会的課題を解決できる、ということも身をもって体験できる絶好の機会だと思います。
アパート経営の課題をITで解決したい
ーCasaでは大家カフェや家主ダイレクトという大家さん向けのサービスも展開しています。賃貸の部屋を探す際は仲介会社さんに足を運ぶためなかなか大家さんとお会いする機会がなく、アパート経営とは何をしているのかあまりイメージが湧きません。現在アパート経営にはどのような課題があるのでしょうか?
宮地:大家さんがやるべきことは【集客→入居時の契約→家賃管理・トラブル対応→退去時の手続き】です。とくに、アパート経営において現在課題になっているのは集客のところです。人口が増加傾向にあり、需要と供給のバランスがとれていた時代は募集を出せば入居がどんどん決まっていきました。現在も新築のアパートでは集客はしやすいです。しかし、築20年、それ以上の年月が経ったアパートはなかなか入居者が集まらず空室ができてしまいます。アパートだけでなく日本全体で空き家も問題になっていますよね。大家さんにとって主な収入は家賃収入のため、空室が続くことは大きな痛手です。また、最近二代目大家への世代交代が起きており、空室対策に関しても自ら情報収集をする大家さんが増えています。しかしまだアパート経営に関する情報にアクセスできる大家さんは限られているんです。
ーこういう状況になっているとは意外です。なんとか力になりたいですね。
宮地:今の状況を変えるのが、ITなんです。プラットフォームをつくることでアパート管理の手間を省き、アパート経営の課題を解決する情報も大家さんへ提供することができます。
ユーザーと向き合い、新しい価値を感じられるサービスを
ー具体的に現在はどのようなWebサービスの開発をしているのですか?
宮地:今はまだステージ1のフェーズで紙をデジタルにする、オフラインや人がやっている業務をオンライン化していくことを「Casa WEB」というWebサービスで実現しようとしています。それと並行し、すでに運営している入居者コミュニケーションツールの「入居者カフェ」や大家さんが家賃管理するための「大家カフェ」などの改修も進めています。
ーWebサービスを開発する上で大切にしていることは何でしょうか?
宮地:ユーザーが使いやすいと感じるUIと、安心・安全と便利を意識したUXをデザインしていくことです。どんなに新しい機能や技術を取り入れたとしても、使ってみたときに便利だ、価値があると思ってもらえるものでなければ浸透していきません。
木村:メンバーとの議論の中で、「今までこうだったからこの仕様にする」という意見が出てくるときがあります。しかし、それをそのまま受け取るだけでは今までと何も変わらない。ITだったら、どうやったら新しい価値が伝わるかを考える。言葉一つとっても、そもそもCasaを認識しているのか、そこからUXが始まると思ってます。
宮地:UIと同じぐらい大切なのがマーケティングです。Casaが最終的に目指しているのは不動産マッチングビジネス。貸し手(大家)と借り手(入居者)の双方に使ってもらうサービスとして「住まいの貸し借りがオンラインで完結できる」という新しいスタンダードを着実に伝え広げていく活動も欠かせません。
ーオンラインで完結できるようになったらすごいですね!ITで不動産業界を変えていきたいという不動産テックの会社が増えてきていますが、Casaでのサービス開発の特徴、強みは何でしょうか?
宮地:Casaの一番の強みはデータです。家賃保証会社には契約者のデモグラフィック情報、支払い履歴に加え物件データが蓄積されています。現在は個人の支払い履歴のデータを与信審査で主に利用してますが、先々はこれらのビックデータを活用し、住まいや暮らしをもっと便利にするサービスを生み出していきたいと思っています。
木村:技術者としてもこのビックデータを利用できるのはすごく面白い。なんでもできちゃいますからね。プラットフォームをつくる、デザインする、データ分析する…業界を変えるためのすべてのスタックが揃っているので、変えていくんだ、カタチにしていくんだという想いさえあれば、何でもチャレンジできる環境だと思います。
社会の評価をモチベーションに、ITで社会的課題を解決していきたい
ーこれからどんどんITで住まいのあらゆる課題を解決していけると思うとわくわくしますね。最後に一緒に働きたいメンバーについて伺いたいです!
宮地:そうですね、明るくて新しいサービス開発に夢中になれる人でしょうか。社会問題にもなっている空室対策や人・紙文化のカルチャーをITを駆使し問題解決していく、それを使う人がどう評価してくれるのか。これが自分のモチベーションになる人が向いていると思います。トライ&エラーをワクワクしながら次にどんどん進んでいける人がいいですね。あとは、木村部長についていきたいと思う人。大事ですよ、一緒に働きたいと思える人や組織って。
木村:僕はぜひ次のステージに行きたい人に来てもらいたいですね。経験を積んで徐々にマネジメント業務が増えてきたが、まだまだ開発現場で活躍したい、そんな方をイメージしています。今のCasaのフェーズでは、開発現場で経験を積んで、新サービスの検討から、組織や開発環境づくりにも携わっていくことができます。ITの力でこの業界を変えたいという思いがあり、能動的に動いていける方大歓迎です!
終わりに
ー宮地社長、木村部長、Casaの未来のお話ありがとうございました!実は今後の事業拡大を見込み、オフィスも増床予定です。(新しいオフィスができましたらそのレポートもお送りいたします!)
不動産DXはまだ始まったばかり。Casaの未来に興味を持ってくださった方、ぜひ一緒に不動産業界、日本の暮らしを変えていきませんか?