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BASE株式会社に入る前
僕自身はWebの当たり年と呼ばれる76世代より少し前の世代(73世代)で、新卒の頃にWeb系の就職先がまだない時代でした。
そのため製造業の会社に入社し、機械を制御するエンジニアとして技術者としての下積みの後、新製品開発に従事していました。2000年頃のWeb業界の盛り上がりを見て、Web業界にキャリアチェンジし、FlashのRIA等の受託業務をしながら動画CMSの開発とプロダクトマネージャをしていました。
その後、Web2.0のムーブメントを見て、Webサービスをやりたい!と、当時、家入一真率いるGMOペパボに転職しました。そこではECサイトの開発、プロデューサー業務をさせていただいておりましたが、同時に、個人的な趣味で開発・運営していたガラケー向けのTwitterクライアントであるモバツイがブレイクしました。
そこでGMOペパボを退職し、Twitter時代の到来にあわせてマインドスコープ株式会社を設立し、しばらくモバツイに専念していました。その後、同社を譲渡しまして、また新しいチャレンジとして、「ShopCard.me」というお店の情報を集めるiPhoneアプリを作りつつ、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科後期博士課程に入学し、プロダクトを研究の側面から考える時間を作りつつ、ツイキャスを運営するモイ株式会社でエンジニアをやっていました。
BASEとの関わりは、まだモイ社に在籍していた頃にBASEの技術顧問になったことが始まりで、サービス開設当初から「BASE」の成長を見守っていました。
当時、自分自身のビジネスとして、飲食店や実店舗の情報発信の将来像を考えていたら、簡単に決済できて敷居の低いネットショップ環境が必要だと言うことに辿り着きました。
その頃、丁度、家入さんがファウンダーとして関わっていたネットショップ開設サービスの「BASE」がリリースされました。そこで、将来、「BASE」をうまく使わせてもらえたらと思い、開発部門を手伝いたいと手を上げて技術顧問として関わるようになりました。
その後、BASEはサービスとして順調に成長し、資金調達にも成功し、ようやく組織固めの段階に入った頃、代表の鶴岡から「今後は技術顧問ではなくCTOとして正式にジョインしてもらえませんか」と声をかけてもらいました。そのように声をかけてもらえる機会は、一生の中でなかなか得られる経験ではないと思ったため、入社を決意したという流れです。
現在
CTOに就任後は、主に技術管理、人事管理、採用などをやっていますね。原則的にプログラミングはせず、サーバのオペレーションやアーキテクチャ設計、開発計画等のマネジメントに集中するつもりで入社したのですが、Apple Watch向けの「BASE」アプリについては、まだまだApple Watchアプリがプロトタイプ的で、専任のiOSエンジニアを引っ張りだすのは気が引けたため、Apple Watchアプリの企画、設計、開発、サーバサイドの通知周りの整備を含めて、まるっと私が担当しています(笑)。
フォローしたお店の新着商品がApple Watchや「BASE」アプリに通知されて、そのまま簡単に買えるようになっていて、お店とファンである購入者を最短でつなげていこうと思って作りました。Apple Watchをお持ちの方は是非お試しください!IoT、ウェアラブル時代の販売者、生産者と購入者の関係性の実験として見ていただけますとありがたいです!
一度、開発モードに入ると全てのマネジメントを捨ててコードを書きたくなるタイプなので、普段の開発はチームのみんなに任せるようにして、サービス、サーバのオペレーション、アーキテクチャ面での貢献を意識しています。
BASE株式会社について
「BASE」は、「(自分の)お母さんも使えるネットショップ開設サービス」を社内メンバー共有のコンセプトとしており、簡単にネットショップを作る体験、そして簡単にネットで商品を売るユーザー体験を最大化するべく開発を進めています。
EC業界は、楽天市場やYahoo!ショッピングのように、サービス開始から10年を超える代表選手が沢山いるレッドオーシャンですが、そんなネットショップ開設サービス市場において、これだけの短期間で「BASE」が成長した理由として、UXを重視し、それまでにない考え方でサービスを作ってきたからという自負があります。
また、2015年9月にリリースした新事業のオンライン決済サービス「PAY.JP(ペイ ドット ジェーピー)」も、次世代の決済を作るために、まずはクレジットカード決済事業から着実に信用を積み上げていこうと、チームのメンバーが一丸となって開発に取り組んでいます。
現在、ネットビジネスのカジュアルなマネタイズ手法として、クリック広告やアフィリエイトなどの広告ビジネスが主流ですが、今後は「PAY.JP」が提供するクレジットカード決済をはじめとする課金機能をネットビジネスのカジュアルマネタイズの第一歩として定着させていき、導入してくれたサービスのその後の成長も支えていきたいと考えています。
今後どういうことをしていきたいか
会社の成長、技術者の成長を支えていきたいと思っています。エンジニアが「BASE」や「PAY.JP」というプロダクトの開発を通じて、どこでも通用する技術力を身につけるサポートをしていきたいと思っています。
また、自分自身は、「BASE」というプロダクトの成長と、「PAY.JP」のサービスの成長を通じて、直接的、間接的に関わらず、自分自身のプロダクトマネジメントのスキルを高めていきたいと思っています。
なお、「PAY.JP」が開発する今後の新しい決済の仕組みについては、既存の金融ビジネスとの連動はもちろん、ブロックチェーンなどの新技術の活用など、さまざまな可能性があると思っていますので、ビジネス面、技術面共々経験や視野を広げていきたいと思っていて非常に楽しみです。