アクシス社代表、末永雄大への連続インタビュー企画。最終回となる第3回目は、アクシス社の現在の魅力、そして気になる今後のビジョンについて伺いました。
キャリアの悩みは個別性が高く複雑だからこそ、単一サービスだけでは向き合う事が難しい。唯一無二の「働く」を軸とした複数事業展開の構想や、代表自身のビジョン・仲間に求めるコトなど…アクシスが気になるそこの君、必読ですよ。
ー末永さんから見て、アクシスの魅力ってどんなところでしょうか?
「人がいい。」ですかね。僕、いくら能力が高くても嫌な人が嫌いで。自己中で思いやりがない人や、言い訳ばかりするような人ではなくて、純粋でまっすぐな人が好きなんです。アクシスはそういう人しか採用しない、ということをこだわってきました。新卒中途問わず面接でも、候補者から(人のよさを)評価してもらえることが多いです。
あとは、社員皆が、個人のキャリアに関心があったり、理念やビジョンに共感してくれたり、自分なりの原体験を持っているのが魅力ですね。
ただ、同時にアクシスを受けてくれている候補者には「もしあなたがウチに来るならば、”人の魅力”だけで来ないで欲しい。組織の「お客さん」にならないでほしい。」とも言っています。なぜなら、ベンチャーって成長過程での変化が激しいので、山もあれば谷もある。谷になっている時、組織コンディションが悪化している時に、山に戻すために一緒に頑張ってくれる当事者になってくれる人を仲間に入れたいからです。
それから、アクシスには「向き合い文化」があるのが魅力ですね。今エージェント事業のリーダーをやってくれている20新卒の2人は、もともとうちで長期インターンを2年間経験しているのですが、当初はリクルートに内定・意思決定していたのですが、卒業直前に辞退してうちに入社したんです。特にこちらから声がけをしたわけではないのに。彼らに「なんであえてリクルート辞退してまでうちなの?」と聞いた時、「インターンを通じて、一人一人がWillを描き、Willのために今の仕事をどう紐づけるか?を一緒に考えてくれ、自分のスタンス・マインドを含めて率直にフィードバックしてくれる環境がある。」「自分の在り方が変わって態度変容した時に一番成長実感を得られた。」と言ってくれました。
ー末永さんは今後会社をどうしていきたいと考えていますか?
働く全ての人の悩みに向き合いたいと思っていて、それを実現するためのサービス・プロダクトを50個、100個といくつも作っていきたいと考えています。
僕は働く個人を幸せにしたいと思っているけれども、転職者だけを幸せにしたいわけではないんです。
以前、僕が一人で紹介事業をやっていて面談してた時に「末永さんと話していたら、転職しなくていい気がしてきた。」という方が結構いて。しかも、そういう人ってけっこう多いんだなという実感がありました。
僕もリクルートを辞める時に不満はなかったのですが、1つだけ”ボタンのかけ違い”があったんですね。当時「RA(法人営業)からWEBマーケに異動する。」と人事役員と握って「社内転職制度の求人が出すからそれに応募しろ」と言われていたのですが、いざその求人を見た時に、要件に「リーダー職」と書いてありまして、当時まだ3年目でリーダーではなかったので応募できないし、約束を反故にされたと思ってしまい、翌日サイバーエージェントにエントリーしたんです。
今振り返ると、もっとコミュニケーションをとっていたら、これって起こらなかったのに、と思いまして。こういうボタンのかけ違いって他にも色んな会社で起きているんだろうな、と。それで不満を溜めた結果、転職を決めてしまった上で僕らのような転職エージェントに来てしまう。
このように、僕のところに来る前の工程、例えば現職でモヤモヤしている段階も含めた「働くすべての人の悩みに向き合いたい」というのが僕らのミッションです。
また、それを実現するためには、単一サービスだけ提供して拡大組織化していっても限られた課題にした向き合えないと思っています。なぜならば、キャリアの悩みって個別性が高いし、複雑なので。
しかし、既存の人材・教育ビジネスって、単一サービスを「点」で提供しているイメージなんですよね。その中で市場シェアNo.1を目指しているところが多い。正直市場シェアはユーザーのためでなく経営者のエゴではないかと感じてしまうし、昭和から平成初期だったらまだ未開拓市場があったり、市場成長余地も残されていたので良いかもしれないけど、僕はこれだけマーケットが成熟し、縮小する事がわかっている日本において、それって合理的でないんじゃないか?と思っています。
だからこそ、全ての人の多様な課題に向き合いたいと考えた時、単一サービスでは無理で複数サービスをセットで組み合わせながら、提供していくのが良いと思いました。
そうすると経営の難易度って上がっていくことは目に見えていて、そういったハンディキャップを背負うのはわかってはいるのですが、それでも僕がやりたいことって働く個人の全ての課題に向き合う事だから、そこは仕方がないな、と。
とは言え、当時に、経営者の責任として、事業の生産性を高め利益を最大化することで、社員に対しても給与として還元をすること、恵まれたキャリア開発の機会を作ることは義務だとも思っています。
多角化経営における非効率性・非合理性を打破して、ミッションの実現だけでなく同時に経済合理性を担保するためにも、僕としては、働く個人を直接または間接的に幸せにするプロダクトを30個・50個・100個と作っていった後に、それらプロダクト同士の回遊性を高めていこうと思っています。
ひとりのユーザーさんにうちのサービスを3個、5個と組み合わせて併用していただきたいんですね。クスリの処方箋みたいなイメージです。
ーアクシスに来たら、何かしらキャリアの悩みを解決できる手段があるということですね!
それによって初めて、ミッションが実現に向かう、つまり個人の個別性が高く複雑なキャリアの悩みが改善に向かい、幸せになっていくというのが僕の考えです。
経営者としてビジネスの合理性を担保する上でも、プロダクトの回遊性を高めることで、どこかでお金を落としていただくことで、LTV(顧客生涯価値)が伸び続けながらもCPA(顧客獲得コスト)が下がり、全体として収益率を上げていくことができるんですね。
ミッションの体現だけではなくて、合理性も追求していくことを念頭においた戦略を置いています。これまでの自分の反省を生かして、「浪漫とそろばんの両立」を実現します。
ーありがとうございます!最後に、末永さんご自身のビジョンはどんなことですか?
究極は、このミッション・ビジョンを具現化して主観ではなく客観的にも認められる状態まで持っていきたいというのが、僕の人生を捧げてでもやりたいことです。
僕は正直プライベートにあまり興味を持てず生きてきました。社会人になってから仕事以上に面白く、さらに人に役に立てることがあまりないと感じていたんです。だから事業を通じてシンプルにミッション・ビジョンを体現していきたい。
根本で言うと、地元・北海道の小樽が好きなので、北海道に限らずですが地方にいる人たちにフェアに機会があり、その地で幸せになれるようにしたいという想いが強いです。地方の雇用実態は未だにアップデートされていないという課題感を持っていて、多様性を高めることで地方で仕事がある状態や幸福度の高い仕事が選べる状態を作れると思っています。地方に貢献して地場にいる人が多様な価値観のまま地元に残って幸せに生きる、そして所得も報われていくといいな、と。
将来的には全国にキャリアのかかりつけ医としてのキャリアメンターに壁打ちや相談に乗れるような、その人の自己実現をサポートできるインフラを作りたいですね。
ー最後に、アクシスに少しでも興味がある候補者の方にメッセージをお願いします!
絶賛、組織課題抱え中です。そんなこと言っていいのか、という感じですが(笑)
具体的な課題で言うと、マネジメント人材が圧倒的に足りていません。
信じられないと思うのですが、これまでインターン生や新卒2年目にマネジメントを任せてきました。ぼくはそれでできるでしょ、と思ってきたけれど、結構無茶ぶりだったなと反省もしました。
今後は、優秀な人にどんどん入ってきてもらってポジションを奪ってもらった方が、組織としてよりフェアな風土になっていくと思っています。業界・職種経験者も僕を入れて3人だけで、それ以外全員、業界・職種未経験者でほとんど新卒上がり。皆を育成し導ける人がさらに増えていかないと成果を出してあげられないし、成長機会も提供できないですよね。数名のメンバーマネジメント経験でもいいので、マネジメントに対して適性や強みがある人、強い意欲がある人に来てもらえるとめちゃめちゃありがたいと思っています。メンバーはみんな素直でコミットメントが強く、まっすぐな人ばかりです。
一応フォローもしておくと(笑)、今抱えている多くの課題は機会とも言えると思っています。組織作りには「30人の壁」「50人の壁」がありそこを超えるのが一番難しかった、と周りの経営者に聞くとみなさん同じように言われます。
ただ、この30人、50人の壁をチャンスと捉えて腕を振るいたい方にとっては、今のアクシスは良い環境だと思います。
これから僕は、複数のプロダクトを作っていこうと思っていて、立ち上げた事業を事業リーダーになりたい人にパスしまくっていこうと思っています。
多くの会社では、将来、年商50億100億になる可能性の高いビジネスしかやらないと考えますが、仮に1億規模のニッチで小粒なビジネスであっても、働く個人にとって必要で価値があるならば、僕はやりたいと思っています。
社員にはまずは1億ぐらいのビジネスのマネジメントを経験してもらい、慣れてきたら後輩を育成し引き継いで、今度は3億、10億とより大きな規模や難易度の高い事業に挑戦していけるように、社内でも流動性を高めていきたいです。そういう機会って1つの会社ではそうないと思うんですよね。ある意味、社内転職のエコシステムを作りたいと思っています。
僕は、社外のお客さんである働く個人に対してはもちろんですが、アクシスの社員に対しても同じくキャリア開発の機会を提供したいという価値観が強いので、そこに魅力を感じていただける方にぜひ来てほしいな、と思いますね。