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計画的なダイエットと筋トレ

決定論的世界観と自由の獲得

株式会社チュートリアルでは、「自分らしい生き方をクリエイトする」と言うモットーを掲げて活動しています。そのためには、健康(内側)、安全(外側)、時間が必要で、これらが揃っていると自由を獲得できると考えています。事業面では、時間の創出をサポートする自動化プラットフォーム Robotic Crowd を開発・販売しています。

自由というと抑圧、制約された状態との対比で抑圧や制約が無いことと理解されることが多いと思いますが、僕の考える自由は、さらに広がり「思った通りにできること」です。つまり自由に加え自在があることを指しています。例えば、ピアノを渡されて自由に弾いてくださいと言われた時、好き勝手デタラメに弾けば自由に弾いていますが、思った通りに弾けるかどうかは別の話ですね。

思った通りに弾きたいとなれば当然練習をすることになるのですが、今やっている練習が思った通りに弾けるようになることに向かっているのかどうかがわからなければ、辛い練習になります。ではどんな風に練習すれば良いのか、それは科学的な方法論で確認された練習をすれば良いのです。

僕は決定論的世界観を支持しています。決定論的世界観とは、粗く言うと全ての未来の出来事には原因があり因果の連鎖で将来が決まっている、言い換えると、全ての将来は今現時点で既に決まっているのだとする世界の見方です。もちろんもしかしたら原因を必要としない粒子の運動があって未来の因果になることもあるかもしれないので、単純化された極端な見方と言えますが、大筋でそのように見ています。人間が世界の将来を予測する方法としては、科学があります。

決定論世界観のもとで、科学的に裏付けられた、すなわち、エビデンス(科学的な証拠)と効果のある練習方法で練習し続けているということは、将来ピアノが弾けるようになることが現時点ですでに決まっているのです。だから「弾けるようになりたい」とただ選択するだけで将来弾けるようになることを決められる。このようにして自由を獲得していけると考えています。もちろん才能やセンス、仕上がりの早さに個人差はあれど、ある程度は、選択するだけで獲得できると思っています。

例に出したピアノに科学的な裏付けされた練習方法があるのかないのかわからないですが、今回は、僕が取り組んだダイエットと筋トレについて科学的な方法について書きたいと思います。

対象の読者

読者想定は、筋トレ初心者向けです。筋トレを始めたばかりで科学的な方法を知りたい人、あるいは、痩せたいと思っている人、またもっとパワーが欲しいと思っている人向けに書きます。科学的な方法に基づけば選択するだけで将来を決められるのです。

また、今、筋トレは社内で小さなブームになっていますが、チュートリアルのカルチャーや考え方なんかを知りたい方もよくわかる記事になっているかと思います。

筋トレの科学の本との出会い

筋トレを始めた時、トレーナーによって言っていることが違ったり、勧められたサプリメントが本当に必要なのかよくわからないことに不安を感じました。サプリメントについては、論文を探したりして効果があるのかないのかを調べていました。この作業は、面倒で毎回10-20分かけて論文が見つかったり見つからなかったりしました。どっかにまとまっていないものかと思い、書籍を検索したら1秒でぴったりの本を見つけました。なぜ初めにこの本を読んでおかなかったのかとすごく残念に思ったくらいです。この本を買って読んだらこれ以降の記事は、読まなくても良いくらいです。ただ、それだけだとつまらないので自分の経験や、感想もつけ加えながら、ダイジェスト的にお伝えできればなと思います。

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目次

  • 筋トレを始めた理由
  • 食事の選び方
  • サプリメントの摂取
  • 重さと回数、スピード
  • ビッグスリーのフォーム
  • スミスマシンを使った場合のフォームの調整
  • ウォームアップとクールダウン
  • 継続すること
  • まとめ

筋トレを始めた理由

2020年2月頃、COVID-19の自粛でチュートリアルでも原則リモートワークするようになりました。飲み会もないし、あまり美味いものも食べにいけなくなるなと思いこれをきっかけに減量しようと考えました。

その後、スポーツジムも営業を開始しました。どうせならパワーをつけながら減量しようと考えて筋トレをはじめました。正直なところだらだらと始めたのですが、はじめてみるともっと効率的にするにはどうすれば良いのかとのめり込んで行きます。

一般的に筋トレの目的は、筋肥大と筋力アップがあります。前者は、筋肉の量を増やすことを目的とし見た目をよくします。後者はよりパワーを出す(重いものを持ち上げる)ことを目的としています。似ているようですが効果的な方法が異なりますので注意してください。ここでは、主に自分の取り組んだ筋力アップする方法を書いていきます。

参考までに、左側が筋トレ前の写真で、右側が最近の写真になります。右側もまだ理想体重まで行っていないのでまだ途中なのですが、だいぶ印象が変わっているのがわかるかと思います。

この記事には、食事の制限と筋トレの両方が入っています。食事は、トレーニングの内容で決められています。減量時のカロリー制御も筋力アップの時にも同様に適用しています。

食事の選び方

筋肉は、タンパク質から出来ています。筋肉のタンパク質は、日夜分解され合成されています。筋力をつけるためには、分解される筋肉より合成される筋肉の量を増やす必要があります。なので、タンパク質の摂取は重要になります。

どの程度のタンパク質を摂取すれば良いのでしょうか。最適なタンパク質の摂取量は、トレーニング内容によって異なります。トロント大学のムーアらが2009年にレッグエクステンション(足に負荷を乗せて膝を曲げた状態から真っ直ぐにする、膝関節を使ったトレーニング)を行った後のタンパク質摂取量と合成率を調べた研究によると、20代の若者の最適なトレーニング後の1食のタンパク質摂取量は、体重1kgあたり、0.18-0.3g(平均0.24g)です。70代の高齢者の場合はもっと必要になり、0.21-0.59g(平均0.40g)となります。計算すると、20代70kgの若者では、1食で16.8gが平均値、最大でも21gとなります。幅がありますので、数字はざっくり正しいくらいの認識で良いかと思います。

レッグエクステンションより多くの関節を使うトレーニング(例えばスクワット)では、それにプラスで5-10g、30-60代のデータはありませんので、間をとって若者よりプラスで5-10gとすると最大で41g程度を1食で摂ることになります。この辺の数字もざっくりこれくらいで正しいという認識をする方が実用的だと思います。

これらの情報から、多関節トレーニングを行う30代は、1食41gで、24時間で3食分の123g程度摂取する事になります。「え、そんなに?」と思ったのではないでしょうか。食事だけでこのタンパク質量を摂取しようとすると、鶏肉ならまだしも、牛肉の赤身肉を大量に食べる事になり脂質とのバランス、腎臓への影響が心配になるかもしれません。なので、サプリメントとしてプロテインが非常に有効になってきます。

さて、僕はタンパク質の摂取量を150gを目標に設定しました。この量になると、サラダチキン8個分くらいになり、日によって到達できないこともありますが、キリが良いので150gとしています。

これをベースに他の食事を考えていきます。まず、カロリー計算方法を確認しておきましょう。カロリー計算は、炭水化物1gあたり4kcal、脂質1gあたり9kcal、タンパク質1gあたり4kcalになっています。初めて聞くとなんてざっくりなんだと思うかもしれません。しかし、世の中のカロリーは、全てこれで計算されていますので、この計算に乗っかるしかないのです。

30代70kgの基礎代謝は、1600kcalくらいで、その他のカロリー消費で、20%くらいの320kcalくらいと言われてますのでこれで概算します。毎月2%減量しながら筋肉を維持していくとなると、脂肪1.4kgあたり10,080 kcalなので、1日あたりカロリーを336kcal 不足させると落とせる計算です。カロリー消費合計が、1920kcal なので、1日のカロリー摂取を1564kcalに設定しておけば、月に1.4kgくらい減らせます。ここでは、キリよく1500kcalにしました。体重減少スピードが思ったよりもスローペースに見えると思いますが、カロリー制限をきつくすると続かなそうだったので、このくらいで良しとしました。体重も始めた時はもっと重く、だんだん軽くなって行きますが、大体この計算通りに減っていきました。

1500kcalをカロリー制御量として、150gをタンパク質でとるとなると、600 kcalが決まります。残されたカロリーは、900 kcalなので、これを炭水化物と脂質で摂取していきます。炭水化物は、糖質と食物繊維から成りますが、糖質はエネルギーとして使われやすいので(炭水化物はトレーニング前に摂取するとトレーニング効果を高めるエビデンスがあります)、炭水化物を多めにして脂質を少なめにします。例えば、炭水化物を150gにして、600 kcal、脂質は残りの300kcalを割り当てて、33gを目標にしました。

食事(体重、年齢、性別、トレーニング内容や目的に応じて変わります)

タンパク質 150g 600 kcal
脂質 33g 300 kcal
炭水化物 150g 600 kcal
合計 1500 kcal

実は、この脂質量は、不可能ではないもののかなり制限が厳しいです。脂質を取りすぎてしまったときは、炭水化物を減らして調整しましょう。また、1日の総カロリーを超えた場合は、翌日と翌々日で調整していきます。タンパク質もこの量を食事だけで摂取するのは難しいです。サラダチキンを7つ食べてもまだ足りない量ですので厳しさがわかると思います。プロテインなどを使って補っていきましょう。

食事の量で言うと、減量中でもこんなに食べられるのかという印象でした。なので、空腹をあまり気にせず継続できる量は食べられます。以下によく食べた食材を思い出せるだけ書いておきます。

よく食べた食材

  • 鶏むね肉
  • 鶏ささみ肉
  • 豆腐
  • イカ(スルメイカややりイカがアミノ酸スコアが高いのでおすすめ)
  • エビ
  • 赤魚(アクアパッツァにすると良い)
  • たら(これもホイル焼きなど)
  • ヒレ肉(ただしコストが気になります)
  • 白米
  • パスタ
  • ノンオイルシーチキン
  • サラダチキン
  • グリルチキン
  • 貝(アカニシ貝など)

サプリメントの摂取

筋トレ中は、食事だけで、全ての栄養を補うのは、難しいです。栄養の他に、筋トレの効果を高める補助的なサプリメントもあります。ここでは、食事を補うサプリメントについて簡単に紹介していきたいと思います。

プロテイン

プロテインは、タンパク質を効率的に摂取できるサプリメントで、トレーニング(特に筋肥大)に効果があるという医学的なエビデンスレベルも一番高いサプリメントになっています。トレーニングをするならプロテインは、必ず摂った方が良いでしょう。

プロテインは、タンパク質ですが体に吸収されるにはまずアミノ酸のレベルに分解されます。アミノ酸には、体内で合成できるアミノ酸と体内で合成できないアミノ酸があり、体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と呼ばれています。プロテインが、どれだけの必須アミノ酸をカバーしているかは、アミノ酸スコアと呼ばれる指標で示されています。ほとんどのプロテインは、アミノ酸スコアが100の最高値になっています。なので、必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンを補うBCAAというサプリメントは、プロテインを飲んでいれば不要というのが僕の考えです。ただし、ロイシンは、多量に摂取すると筋肉の合成率を高める研究があり2g摂取するのが良いとされています。これは、HMBというサプリメントで補助可能です。

代表的なプロテインは、ホエイとカゼインです。その中でも精製方法により種類が異なり値段が異なりますが、継続しやすい一番安いもので良いと思います。ホエイは、吸収が早く、カゼインは、吸収がゆっくりなので、カゼインは、スロープロテインとも呼ばれています。

よくトレーニング後の30分以内のゴールデンタイムに摂取すると言われていますが、実は、トレーニング後24時間まで筋タンパク質の合成率が高くなったままであるということがテキサス大学のラスムッセンらの研究でわかりました。30分以内に取れるタンパク質の量は、それほど多くないので24時間を意識してタンパク質を摂取するのが良いとのことです。

また、カゼインは、ホエイよりも吸収が遅いと言われていますが、接種から6時間後の合成率は、どちらも有意差が無いということがコペンハーゲン大学のレイテルセダーらの研究でわかりました。さらに、カゼインは、就寝前に40g程度摂取すると就寝中の筋肉の合成を高めることができるとことが、マーストリヒト大学のカッターの研究でわかっています。

30代で筋トレをすると尿酸値が高くなってしまうこともあるので、尿酸の排出を高める効果があると言われるカゼインが個人的にお勧めです。ただし、前述の就寝前に40g程度カゼインを摂取しようとすると、ほぼプロテイン2杯分になるので割と辛いですね。寝る前に40gのカゼインプロテインを摂取しようとすると、総カロリーを200 kcal以上余らせておく必要があるのでそれも辛いと思います。なのでこの方法は僕はまだ実践していません。今度やってみます。

お勧めプロテインは、エクスプロージョンのスロープロテインがコスパと使いやすさの面ででお勧めしております。エクスプロージョンはホエイになるとさらに低コストなのでお勧めです。プロテインの種類は、味の好みや便通などの様子もみつつ変えて行くのが良いでしょう。

エクスプロージョン

クレアチン

クレアチンは、筋肉にエネルギーを送る役割を助けるサプリメントです。クレルモン=フェラン大学のランチャーらのメタアナリシス研究により、クレアチンは、筋トレのパフォーマンスを高める効果があると結論づけられています。メタアナリシスとは、複数の研究成果をまとめて分析したものでエビデンスレベルとしては最も高いものと言われています。

クレアチンは、1日5g程度をプロテインに混ぜて毎日摂取するのが良いとされています。ただし、体重を増加させることがあるらしいので体重減少を目標にしている人は注意してください。僕は、毎朝プロテインに5gを混ぜて摂取しています。

クレアチン

HMB

ロイシンが筋肉で代謝されるとHMBという物質になります。先程、必須アミノ酸の中でロイシンを大量に摂取すると筋肥大に効果があると述べましたが、まさにこれがそうです。ただし、トレーニング初心者には効果があるが、経験者には効果が見られないと結論づけられています。

これは、僕は飲んでいませんが、今のクレアチンが切れたら、次はクレアチンも含んだものを試してみようかと思います。

BULKEY(バルキー) HMB90000mg クレアチン60000mg POWERBOOST 450粒 (1)

重さと回数、スピード

トレーニングするときに、重量をどうしたらいいのか、回数はどうすれば良いのかというのは常に議論になります。ここでは重量と回数について本で紹介されていたことをまとめて書きたいと思います。

この章ではあまり関係ないですが、出てくるかもしれないので、はじめに用語の説明をします。筋トレで、RMという用語があります。これは、Repetition Maxの略で、例えば、10RMは、10回繰り返すのが限界の負荷のことです。持ち上げられる重量は、人によって異なるので、相対的な負荷を表現できる便利な単位です。

例えば、スクワットの10RMが、100kgの人もいれば、50kgの人もいます。はた、同じ人でも10RMと5RMの重さは違います。5RMの方が重いです。

さて、重さと回数の関係は、マクスター大学のバードらの研究により面白いことが明らかになってきています。この研究では、重さ x 回数が一定の場合、筋肥大効果は同じであるということがわかりました。また、ニューヨーク市立大学のシェーンフェルドらのメタアナリシスによると、筋力を高めるには高強度のトレーニングが有効であると結論づけています。

どういうことかというと、ベンチプレス 50kg を10回やるのと、25kgを20回やるのとでは、筋肥大効果は同じです。ただし、25kgで何回やっていても50kgを持ち上げられるようにはならないよということです。

僕の場合は、パワーをつけたいという目的がありますので、エネルギーが使えるトレーニングのはじめの方に重い負荷にチャレンジします。限界にきたら負荷を軽くして回数を稼ぐようにしています。これにより、筋力と筋肥大の両方を得ようとしています。

次に、筋トレの動作の仕方についてです。ゆっくり負荷を感じながら動かす筋トレと素早く動かすのはどちらが良いのでしょうか。シドニー大学のデイヴィースらのメタアナリシスは筋力増強の効果は6秒以下のスピードで最大化されると結論づけています。

なので、例えばスクワットであれば、立ち上がるときにゆっくり立ち上がるのではなく、シュッと素早く立ち上がる方が筋力アップに効果的であるといえます。でも高強度の時にシュッといくのは難しいですよね。6秒以下ですので思ったよりゆっくりでも大丈夫です。

なので、高強度でなるべく回数を増やして、トレーニング時はシュッとスピード感ある感じでトレーニングすると良いというのが僕の結論です。

ビッグスリーのフォーム

筋トレの中でもスクワット、ベンチプレス、デッドリフトは、ビッグスリー(BIG3)と呼ばれてる代表的なトレーニングです。これらについて、フォームについてトレーナーによって異なる指摘を受けたことはないでしょうか?例えばスクワットでもローバーなのかハイバーなのかでフォームは異なってきます。また、フルレンジでやるのかパーシャルレンジでやるのかも目的によって異なってきます。これも本の中で触れられていますが、ここでは医学ではなく物理学の概念であるモーメント(回転)を使って本の中で説明されています。

スクワット

スクワットは、負荷を首で受けるハイバーと肩甲骨あたりで受けるローバーという二つの方法があります。もも裏やお尻の筋肉が効果的に使えるローバーの方が個人的に好みです。走ったり跳ねたりと実用的な筋力をつけられると思います。本によるとやはりアスリートの間でもヒップドライブに有効なローバーが流行っているとのことです。

フォームの原理は、常に足の裏全体で重さを受け止めることなので足の裏を意識していれば概ね正解になると思います。例えば、踵側に重さを感じていると後ろに倒れるような回転がかかっています。逆につま先に体重がかかっているようなら前に倒れる力がかかっています。回転がかかると利かせたい筋肉に負荷がうまく乗らなくなるので足の裏、土踏まずの下あたりに重さがかかっていると良いです。そうするためには、バーの位置と足裏を結んだ線が床と垂直になっている必要がありますので、ローバーでは、屈んだ時に前傾し、ハイバーでは前傾せずに腰を下ろす事になります。

ベンチプレス

ベンチプレスのフォームは、僕もまだしっくりきていないので本の方を参照してみてください。研究できたらまた公開します。

デッドリフト

デッドリフトは、スクワットと同様にシンプルです。足を伸ばして腰を高い位置に保ったままバーのすぐ近くに立ちます。そのまま手をだらんとさせて肩幅より少し広くバーを持ちます。この状態で足裏に回転を感じていないことを確認します。そのまま、足裏に回転を感じない状態でバーを膝を伸ばしながら持ち上げ、股関節を前に押し出して気をつけの姿勢になります。

スミスマシンを使った場合のフォームの調整

普段スミスマシーンを使ってトレーニングしているのですが、スクワットとデッドリフトが、うまくいく時と回転力を感じるある時がありました。スクワットだと、しゃがんだ時に踵側側に回転を感じ、デッドリフトだと、立ち上がった時に踵側に回転を感じる時がありました。

使っていたスミスマシンをよく見てみると、軌道を確保しているバーが傾斜しているタイプでした。床に垂直に軌道のバーが付いていれば良いのですが、斜めになっているので、スクワットで立っている時に調整していたバランスが、しゃがんだ時には、バーがやや後方に移動するために踵側に回転を感じていたのです。また、デッドリフトでも、バーを下ろした状態で調整していた立ち位置が立ち上がった時にバーが僅かに体に近づいていたので、後方に押し出され踵側に体重を感じるようになっていたのです。

なので、このタイプのスミスマシンのときのデッドリフトは、バーを下ろした状態の時に立つ位置をバーから僅かに離れた位置にするようにしました。また、スクワットの時は、僅かにバーの真下よりほんの少し後方に調整しています。

ウォームアップとクールダウン

ウォームアップとクールダウンについても最新の研究により意外な真実がわかってきています。

ウォームアップ

ウォームアップでストレッチを取り入れている人もいるかも知れませんが、カナダのSMBJ病院のシュライアーらの研究、それからルイジアナ州立大学のネルソンらによりトレーニング前のストレッチは、筋肥大の効果を減少させることがわかっています。

一方で軽いペダリングなどの有酸素運動により筋肉を1℃あたためると最大等速性筋力が、4.7-4.9%高くなることがわかっています。ウォームアップ時にトレーナーにペダリングを勧められていましたが、なるほどこういう理由があったのかとわかると、ペダリングにも身が入ります。

また、トレーニングと同じ動きをする特異的ウォームアップは、さらに効果が高いことがサンパウロ大学のアバドらの研究でわかりました。特異的ウォームアップを取り入れた場合にレッグプレスの1RM(一回持ち上げるのが限界の重量)が高くなりました。さらに有酸素運動と特異的ウォームアップを取り入れた場合は、1RMが、8.4%も上昇しました。

ですので、トレーニングの前にペダリングで体を温めて、トレーニングの直前に軽い負荷で数回、本番セットの80%くらいの負荷でさらに2-3回やると本番セットの重量を伸ばせるようになります。これは、既にトレーナーがやってくれていました。

クールダウン

トレーニングした後は、ストレッチや軽い有酸素運動、マッサージなどでクールダウンすると良いと言われていますが、明確なエビデンスはありません。ただし、軽い有酸素運動については、否定的な効果があるという研究があります。

サウナや入浴、マッサージなどリラックスできるクールダウンを取り入れるのが良いのでは無いかと思います。僕は軽いセルフマッサージ以外にクールダウンは、していません。

継続

さて、科学的な方法がわかったので後は継続するだけです。毎朝の体重で一喜一憂することもあると思いますが、ただ科学を信じて淡々とやって行きましょう。あまり1日の成果を見ない方が良いと思っております。続けられないと感じたらペースを落として制限を緩めてみましょう。ここからは、もうコツコツやり続けるしかないです。

食事

  • タンパク質 150g
  • 脂質 33g
  • 炭水化物 150g

この制限は、脂質がかなり厳しいです。また、たまには飲みにいきたくなります。飲みにいくなら鳥貴族がおすすめです。焼き鳥は、タンパク質がたくさん摂れるのでお勧めですし、栄養表示もあるので安心です。飲みに行った日は、アルコールも飲むのでその分はカロリーだけ計上します。アルコールは、炭水化物もなく、脂質もなく、タンパク質も無いのにカロリーだけがあります。脂質と炭水化物を減らして飲みます。(アルコールをノーカウントにしていたらトレーナーに注意されました)

朝食(炭水化物 27.9g 脂質 10.7g タンパク質 58.9g)

  • サラダチキンのサンド
  • プロテイン
  • クレアチン

昼食(炭水化物 70g 脂質 7.1g タンパク質 43.7g)

  • マグロぶつ丼定食(外食、傳)

傳 人形町店

夕食(炭水化物 5.5g 脂質 12.7g タンパク質 43.3g)

  • 鳥貴族
  • ハイボール(235 kcal)

炭水化物 103.4g
脂質 30.5g
タンパク質 145.9g
総カロリー 1271.7+235=1506.7

6.7カロリーオーバーですが、厳密さよりざっくり正しい方向を確認できれば良いと思います。この程度は許容しましょう。

トレーニング

  • 週に2回、上半身、下半身
  • ペダリングで体を温める
  • 特異的ウォームアップをする
  • 本セットで出来るだけ重い重量にチャレンジ(10RM)、出来るだけ早く持ち上げてフルレンジで行う
  • 限界になったら重量を下げて回数を稼ぐ
  • 軽くマッサージする
  • プロテインを飲む

後はこの方法を淡々と続けていくと、82kgから、毎月1.4kgずつ減らし10ヶ月(トレーニングは、4ヶ月目から始めました)で14kg減量し68kgになりました。実際に周りから「痩せたね」と言われるようになったのは、トレーニングを本格化させた、ここ2ヶ月くらいです。減量スピードは、同じペースか、最近は、ちょっと遅くなっています。

はじめのうちは、なかなか痩せてこないなと思っていましたが、理論通りにやれば必ずそうなると信じてやり続けました。そして大体その通りになったので、やはり科学を信じて間違いないですね。

長期で継続して結果を得るのは難しいことだと思います。ですが、科学的に裏付けされていれば、ほぼ全てのケースで結果を得ることができます。あとは、実践するのみです。

まとめ

だいぶ長くなりましたが、決定論的世界観を信じて科学的な方法を知っていれば、ただそうなることを選択するだけで、獲得できるのだという考えについて、少しわかっていただけたかと思います。継続は難しさがあるかもしれませんが、必ずそうなると知っていれば継続の助けになると思います。

目標設定する時にはそれに科学的な裏付けがあるときは多くはないと思います。特に新しい領域であったり、誰も経験したことがないことであったりと。それは、新しい知識が誕生するチャンスです。科学的な方法論を推し進めるか、勘に頼って運を信じるかは自由です。ですが、常に科学的なアプローチで再現性のある方法を追求する人をチュートリアルでは応援しています。

チュートリアルでは、成長したい人を応援しています。そのためには、まず選択することです。その支援をする仕組みを作って行こうと思っています。

チュートリアルでは、一緒に働く人を絶賛募集中です!もちろん筋トレに興味のない人も歓迎です笑

次回は、ベンチプレスのフォームを解説できるようになったら登場します。それでは。

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