Attack(株)代表取締役の村上篤志です。弊社は【TARGET】という採用コンサルティングサービスを提供しています。特にWantedlyやビズリーチ、Greenなどダイレクトリクルーティングメディアでの採用支援が中心となっており、Wantedlyの公式パートナーやforkwell jobsの認定パートナーにも選定されています。
2021年10月には採用コンサルティングノウハウを詰め込んだ採用促進システム『TARGET SYSTEM』もリリースしました。
さらに多くのお客様に弊社の採用コンサルティングサービスをご利用していただきたく、実績のアピールも兼ねて、2021年は弊社がこれまで手掛けてきた採用コンサルティングの現場から得た「採用ナレッジ」(ノウハウ)を定期的に公開していきたいと思います。
前回から「【2】採用準備」シリーズに突入しています。今回のテーマは、知名度の低いスタートアップ/ベンチャー企業や中小企業にとっては、非常に重要な施策となってくる「採用広報記事の作成」についてお話しさせていただきます。経営者の方や採用責任者の方にとって参考になる内容かと思いますので、ぜひご覧ください!
■バックナンバー
Vol.01:採用活動の全体像
Vol.02:候補者ターゲットの具体化(前編)
Vol.03:候補者ターゲットの具体化(後編)
Vol.04:採用予算の条件整理
Vol.05:採用ルートの選定(基準と傾向)
Vol.06:採用ルートの選定(エージェント編)
Vol.07:採用ルートの選定(メディア編)
Vol.08:選考ステップの検討
Vol.09:目標KPIの設計
Vol.10:求人票の作成
■動機づけ要因で勝負する
具体的な採用広報コンテンツを考える前に、まず「会社が従業員に提供している要素」のうち、採用広報で何を重視すべきかを整理する必要があります。パッと思いつくのは給与や福利厚生の充実度、会社の知名度や規模、福利厚生の充実度などかもしれませんが、スタートアップ/ベンチャー企業や中小企業にとって、これらの要素は大手企業に太刀打ちできないことが多いかと思います。
しかし現在は高度成長期を経て、大半の日本人は物質的な欲求(欠乏欲求)は満たされている状態なので、採用ターゲットになりうる候補者はそういった給与や福利厚生、知名度、規模などだけで会社や仕事を選んでいません。
これらは「ハーズバーグの二要因理論」をベースに考えると「衛生要因」に位置付けられます。そしてこれらの要素は人が働く上で感じる「満足」よりも「不満足」に対する影響力が大きいということが分かっています。もちろん会社が有名だったり、給与が上がったり、新しい福利厚生メニューが追加されたりした場合、人は一定の満足感は得られるのですが、それはほとんど一過性のもので、すぐに慣れてしまいます。例えば月給が上がった月は嬉しいと思いますが、翌月にはもうその月給が標準になってしまい、特に翌月の給与明細を見ても嬉しさを感じない、というようなイメージです。
【図】ハーズバーグの二要因理論
もともと大手企業に太刀打ちできない要素で、さらにそれらを提供しても従業員が得られる満足感は一過性のものとなると、スタートアップ/ベンチャー企業や中小企業は「衛生要因」に力を入れる必要がないという結論に至ります。
それでは何に力を入れる必要があるのかというと、上図にある通り「動機づけ要因」となります。具体的には「仕事における達成感」、「顧客や仲間からの承認(称賛)」、「仕事における裁量権の大きさ」、「仕事を通じて感じる自己成長」、「自分が担う責任の広さ」などです。
こういった動機づけ要因はいわゆる従業員の「内発的動機付け」に繋がるので、一過性のものではなく、本人が望むものが得られている限り、従業員の就労意欲を掻き立てることができる要素となっています。
■可能な限り衛生要因の情報も開示する
採用広報には以下の2つの目的があります。
①エントリー前の候補者に対して自社の求人への応募を促す
②選考中の候補者に対して自社への志望度を上げる
「動機づけ要因」に関連する採用広報コンテンツは①、②の両方に効果的なので、まず最優先で取り組む必要があります。では「衛生要因」に関する採用広報コンテンツは必要ないのかというと、そうでもありません。多くの候補者はスタートアップ/ベンチャー企業や中小企業に応募する際、やはり経営の安定性や給与/待遇面の不安を覚えます。上述の通り、衛生要因に注力する必要はないのですが、①の目的を果たすためには自社ならではの工夫を施した衛生要因を整備しておき、それらを採用広報コンテンツとして伝えておくことが重要です。
【図】採用広報で必要なコンテンツ
いずれにせよ上記のような枠組みにおいて「採用ターゲットに届けたい要素」を整理し、動機付け要因に基づいた貴社オリジナルのメッセージを設計し、具体的な採用広報コンテンツを作成する必要があります。
■インタビューコンテンツの重要性
現在、ビジョンへの共感や従業員との相性を重視する求職者が増えています。特にスタートアップ/ベンチャー企業へ転職を考える求職者の中では、その傾向が顕著かと思います。少し古いですが、以下はビズリーチ利用者に対するアンケート結果です。
【出典】株式会社ビズリーチ「転職活動の企業選びに関するアンケート」 より(2016年)
特にスタートアップ/ベンチャー企業や中小企業は、社員数が少なく経営層と従業員の距離が近いことも多いため、候補者は経営層が会社を設立した経緯や経営ビジョン、今後の事業戦略などを知りたがります。また大企業と違って人事異動が頻繁にあるわけでもないので、上司や他メンバーとの相性も気にする傾向にあります。
これらに対して、もっとも効果的な採用広報コンテンツが「インタビュー記事」となります。弊社が採用コンサルティングにおいて採用広報コンテンツのご支援をさせていただく場合、基本的にインタビュー記事の制作から取り掛かるようにしています。
特にスタートアップ/ベンチャー企業や中小企業においては、経営方針や事業特性に対して代表取締役の影響力が大きいため、必ず代表インタビューを記事化するようにしています。実際にスタートアップ/ベンチャー企業や中小企業へ転職した方にヒアリングしても、「最後は社長で決めた」とおっしゃる方が少なくありません。
またスタートアップ/ベンチャー企業や中小企業の経営方針や事業特性は、代表取締役の価値観や人柄などが色濃く反映されていることが多いため、弊社では代表インタビュー前半は代表取締役ご自身にフォーカスした構成としています。
【図】代表インタビューの流れ
もし「どういった採用広報コンテンツを展開すれば良いかわからない…」というような場合は、まずは代表インタビューや社員インタビューを実施してみることをお勧めします。
■採用広報における重要なファクター
また採用広報コンテンツにおいて「文章」はもちろんですが、それと同じくらい「写真」のクオリティや「更新頻度」なども重要となってきます。
【図】採用広報における重要なファクター
やはり「文字」と「写真」を比べると、「写真」の方がインパクトが大きいため、読み応えのある文章を作成しても、「素人写真」では印象が悪くなってしまいがちです。また採用広報コンテンツの最終更新日が「半年以上前」とかだと、それだけで「この会社は採用をする気が無いのかな」と候補者に思われてしまう危険性が高まります。
当たり前ですが、弊社自身も採用広報コンテンツには力を入れており、インタビューや全社員総会などにおける写真撮影は専属のプロカメラマンの方にお願いしています。また直近1年以上、週1ペースで採用広報コンテンツを公開し続けています。
弊社の採用広報コンテンツ(Wantedly)は以下でご覧いただけます。
また弊社では採用広報コンテンツの制作も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください<(_ _)>
■次回は「メディアセットアップ」
今回は具体的な採用ナレッジ(採用ノウハウ)のうち「【2】採用準備:採用広報コンテンツの作成」についてお話しさせていただきました。次回はダイレクトリクルーティングメディアの立ち上げに必要なことをまとめてお話しさせていただきます。
【1】戦略立案:採用ターゲットの具体化と適切な採用ルートの選定
【2】採用準備:社員インタビューなど採用広報コンテンツの拡充
- 求人票の作成
- 採用広報記事の作成 ← 今回はここ
- メディアセットアップ ← 次回はここ
- エージェントセットアップ
- 社内体制の整備
【3】募集活動:定常的なスカウト送信による母集団形成
【4】応募管理:目標KPIの進捗確認と改善策の検討
【5】選考管理:スピーディーな候補者対応と選考結果の管理
※スイマセン、最後に宣伝です※
弊社が提供している【TARGET】コンサルティングでは多くのスタートアップ/ベンチャー企業様の採用をお手伝いしております。採用ポジションの要件をヒアリングさせていただき、無料でお客様に適したダイレクトリクルーティングメディアをご紹介できます。
また2021年10月には採用コンサルティングノウハウを詰め込んだ採用促進システム『TARGET SYSTEM』もリリースしました。こちらは無料で今すぐに利用可能です。弊社から営業などもしませんので、お気軽にご利用ください。
もし本サービスにご興味を持ってくださったスタートアップ/ベンチャー企業の代表の方、採用責任者の方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に以下のホームページからお問い合わせください!
また積極的に自社採用も実施中です!弊社の事業に興味のある方は、ぜひWantedlyからエントリーしてください!よろしくお願いします!
■TARGET コンサルティング
■TARGET SYSTEM
https://attack-inc.co.jp/target-system/
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