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海外の展示会に参加する面白さ

先日サンフランシスコで開催された JPOP Summit 2017 に参加して来ました。
http://www.j-pop.com

JPOP Summit は世界に対して日本の文化を広めようという意欲的なイベントなのですが、その中で
日本のスタートアップとして製品を展示して来ました。私自身はソフトウェアエンジニアがメインの仕事ではあるのですが、実際には仕事の境目はあってない様なもので、様々な事をしています。この様な展示会への参加も大事な仕事のうちの一つです。

Webサービスやアプリビジネスであればピッチコンテストに出場することも多いと思うのですが、私たちの様なハードウェアスタートアップはそれに加えて、この様な展示会に出展して実際のお客様やディストリビューターの方、小売店の方と話す機会もあるというのが面白い点です。

普段はオフィスに篭ってずっと開発や顧客サポートをしているのであまり外に出ていくことが無いのですが、たまにこの様な展示会に来ると、自分たちのサービスにとっても自分自身にとっても非常に良い影響があるなと感じたので書き留めて置こうと思います。

海外展示会の良さ

自社の製品やサービスを知ってもらえる

これが出展の目的なので当然といえば当然なのですが、今まで全く Atmoph Window の事を知らなかった人に知ってもらえるというのが最大のメリットです。大企業で働いていると製品を発表した際などに大きな注目が集まり、ウェブサイトにも大量のトラフィックが来るというのが当たり前の事と思いがちですが、スタートアップを始めるとこの様なトラクションや認知がいかに得難いものかというのを痛感するものです。

展示会ではウェブ上での露出ではリーチできない人にも直接会って製品を実際に見てもらうことが出来る貴重な機会です。特に私たちの製品は「デジタルな窓」という今までに無いセグメントの商品でイメージも湧きづらいため、「あ、これ動画だったんだ。静止画だと思ってた」といった様に、製品の基本的な部分に関してもなかなか伝わっていない事が多く、自分たちを知ってもらうためにちゃんと努力しなければいけないと痛感する日々です。

率直なコメントをもらえる

展示会は自社の製品を知ってもらう場であると同時に、もしくはそれ以上に、製品についての様々なフィードバックをもらう事が出来る場だ、というのがとても大きな気づきでした。例えば商品の価格、大きさ、コンテンツのラインナップ、どの機能を紹介した時に笑顔が出て、どういう機能は刺さらないのか、という点に関して知る事が出来る貴重な機会です。Google Analystics を見たりしているだけでは気づけないこの様なリアルなフィードバックを得る事が出来るので毎回新鮮な発見があります。

また国によってもらえる意見の雰囲気が違うという点も面白いです。フランスの展示会では特に「自分の風景をアップロード出来ますか?」と聞かれることがとても多かったです。フランス人のクリエイティブな気質を表しているのかもしれません。

他のスタートアップの知り合いが増える

展示会には大抵他のハードウェアスタートアップも参加しているので、他のチームとの交流もとても実り多いです。ステージは様々ですが、製造方法や工場、どういうチーム構成で開発しているか等について情報交換したりして勉強になる事が多いです。やはりみんな同じ様な事に苦しんでるんだなあと共感したり、自分たちも頑張ろうと気が引き締まります。

スタートアップというとピッチコンテストで凌ぎを削って戦っている、というイメージがありますが、展示会でよく会うハードウェアスタートアップ同士は意外と相談しあって助け合っているものです。

その国や土地の事を知ることが出来る

ニュースでは見ていても、その土地にいって見ないとなかなか体感出来ないことは実は多い様に思います。例えば今回の JPOP Summit はサンフランシスコでしたが、5日間の滞在の間に使い倒した Uber がとにかく便利でした。

サンフランシスコ市内はたくさん車が走っているので、ほとんどのケースで5分以内(速い時は2分以内)に車が来るし、事前に時間と料金がわかり、行き先を伝える必要も降車時の決済も無く、本当に快適でした。そういうサービスだと言うのは事前には全て知っていたのですが、こんなにスムーズにちゃんとワークしてるんだという事実に驚きました。



アプリやWebサービスだけでなく、日常の中にも面白い違いがたくさんあります。以前にフランスの展示会にいった際には、電車の券売機がまず「言語選択」から開始するUIになっていてとても驚きました。

購入までのステップが増えるので当然時間がかかる(カード決済する人も多いので余計に長い)のですが、色々な国籍や言語が入り乱れるヨーロッパならではのフローだなと感じました。また時間がかかっていても特にみんな急いでる様子も無いのが印象的でした。

現地ではそれぞれとても普通の事だと思うのですが、普段京都のオフィスでずっとコードを書いていると
わからない世界の事や多様性について知る事で、少しずつ自分の中の当たり前が崩されていく感覚があります。これが直接製品開発の役に立っているかはわからないのですが、少なくとも世の中には色々な言葉や考え方がある、ということは意識する様になりました。

得意じゃない領域に挑戦してみる

普段はまとまった時間を作って集中しないと機能開発も不具合の修正も進まないことが多く、それ自体は必要な事だと常々感じています。展示会は事前の準備もなかなか大変だったりするので腰が重くなりがちなのですが、実際に行って見るとエンジニアであっても(むしろエンジニアだからこその)発見がとても多く、長期的にみて製品を作る上でも新しい視点を与えてくれていると思います。

最初は「英語でちゃんと説明できるかな」とか「喋るの苦手だけど大丈夫かな」と不安が一杯だったのですが、基本的には会話のパターン(よく聞かれる質問と答え)があって、相手も自分たちに興味を持ってくれている人であることが多いのでリラックスして臨める様に徐々になってきました。

今週は水曜日から渋谷で開催される Tech in Asia 2017 Tokyo にスタートアップブースで展示を行うので、
Atmoph が少しでも気になった方は遊びに来てください!
https://www.techinasia.com/events/tokyo

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