――今のお仕事を教えて下さい。
高校野球の総合サイト「バーチャル高校野球」のweb/アプリ開発責任者として、UIUXの改善やアクセス解析、開発の進行管理をしています。バーチャル高校野球は2015年から朝日放送テレビ(ABC)と朝日新聞社が共同運営しており、2019年の夏の大会では地方大会から本大会まで約900試合をネット上でライブ中継し、年間約4億PV、約3千万UBを超えるサービスです。朝日放送テレビだけではなく、多くの社や組織が関わっておりステークホルダーが多く調整が大変なときもありますが、その分大きな仕事に関われている実感があります。
バーチャル高校野球 https://vk.sportsbull.jp/koshien/
――どんな理由で朝日新聞社を選んだのですか?
元々バーチャル高校野球のようなスポーツに関わるデジタルサービスに関わりたいという思いはありました。歴史のある大手企業だったので、「堅い職場なのかな」と思いながら採用面接を受けたのですが、面接官の方がかなりフランクで、中途採用の方でも活躍しているということ、デジタル事業に力を入れていること、そして会った社員の方たちの自由な雰囲気に魅かれ、この職場でチャレンジしてみたいと思いました。正直、複数のデジタル事業をやっていること、夏の甲子園の主催社ということは面接まで知りませんでしたが…笑
――前職や大学での勉強は業務に役立っていますか?
大学ではスポーツ科学部に所属し、専攻は「スポーツとメディア」でした。大学時代はプロスポーツチームの広報などになりたかったのですが、初期のfacebookを描いた「ソーシャル・ネットワーク」という映画を見て、「これからはデジタルの時代だ」と思い、ウェブサイトの制作会社に就職しました。直接クライアントと関わり、提案も行うwebディレクターだったので、ステークホルダーの要望を受けて、各所と調整して何かを作った経験は今の仕事で役立っていると思います。また、前職では完全に何もわからない状態で、自分で考えて、調べてどうにかして色んな知識を付けた経験が、現職の良い意味で整っていない環境に適合しやすかったかもしれません。
――朝日新聞社にどんな魅力や可能性を感じますか?
バーチャル高校野球で言えば、仕事のスケールが大きくて、サイトの開発規模も大きいことです。また、夏の甲子園に関われていること自体がわくわくしますね。アマチュアスポーツとしては日本一注目される大会だと思っています。認知度もあり、大会期間になるとユーザーからのポジティブな反応も多く、それがやりがいに繫がったりしています。スケジュール感で言えば、夏の大会が終わったらすぐに来年の計画が始まり、年が明けるころには開発が始まります。よく他部署のメンバーに「夏以外は何やってるの?」と聞かれますが、実は一年中高校野球の仕事をやっていますね。今は、今年の地方大会に向けてデザイン改善を行っているところです。あとは、新聞業界は斜陽産業と言われることがあるかもしれませんし、背水の陣といった感じですが、その状況を悲観することなく、前を向いて今の状況をどうにかしてやろう!という気概を会社から感じます。
――転職して良かったことはありますか?
新聞社がデジタル事業に本格的に力を入れている、ちょうど良いタイミングで朝日新聞に入社できたと思っています。バーチャル高校野球のような大きな仕事を任されたり、自分の裁量が大きいことに魅力を感じています。会社からデジタル部署への期待を感じるし、組織が成長段階で変化のスピードが速いので、ポジティブにとらえられれば、自分の努力次第で普通の会社に転職するよりも成長できたり、チャンスを摑みやすい環境だと思っています。社としてもデジタル事業に力を入れているため、リソースが集まりやすい状況だと思います。
――達成したいことはなんですか?
もっとサービスや開発体制や組織を良くしたいです。自分たちの開発体制やサービスに関わるメンバーの関係性が成功事例と言われるようになりたいという気持ちはあります。また、先ほどお話しした通り大学時代の卒論のテーマがスポーツとメディアだったのですが、卒論のテーマは「スポーツの応援を通じた自己肯定感の回復」でした。バーチャル高校野球を通して視聴者に楽しみや熱狂、感動などを届けそれがユーザーの日常を少しでも良いモノにできたらうれしいです。バーチャル高校野球からのニュースで、「あ、夏の甲子園始まったな」と思ってもらえるような、夏の高校野球が始まることに気づくきっかけのような存在になれたら嬉しいと思っています。そして、バーチャル高校野球を通じて高校野球が好きになってくれる人が増えたら良いなと思っています。
――どんな人に入社して欲しいですか?
自分で考えて、自分で動ける人ですね。組織の中にいると、気付かないうちにどんどん保守的になってしまうことがあると思います。現状に甘んじることなく、自分で現状を変えて結果を残せる人と仕事をしたいです。
- Profile -
デジタル・イノベーション本部アライアンス事業部サイトグロースチーム 野口雄二(Yuji Noguchi)
早稲田大学スポーツ科学部卒業後、サッカーコーチを経て、制作会社にwebディレクターとして入社。3年ほどwebディレクターを経験した後、2017年6月より現職。入社当初からバーチャル高校野球の開発責任者として従事。現在は、UI/UXの視点からサービス改善やデータ分析、ワイヤーフレームの作成や各ステークホルダーとの調整など仕事内容は多岐に渡る。