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【起業の想い】テクノロジーで建築プロセスをアップデートする

Photo by NASA on Unsplash

はじめまして。株式会社AMDlabでCEOを務めている藤井章弘です。

AMDlabは、2019年に松原昌幹と共に立ち上げた建築テックの会社です。「建築をつくる人を、笑顔にする」をミッションに、建築系のアプリケーション開発や建築設計、教育活動などを通して建築業界のDXを推進しています。

本稿では、私の簡単な自己紹介と起業に至った経緯や想いを記したいと思います。

自己紹介

幼少期からものを作ることが好きで、大学では建築を学びました。元々はデザインに興味があったのですが、学んでいくうちに、建築構造の分野に特に興味を持ちました。建物の強さなどが数値で表されることに面白さを感じていました。もちろんデザインも大好きです。在学中に、アトリエ系の構造設計事務所でアルバイトをして、初めてプログラミングに出会いました。学部の研究では、実物大の建物の振動実験を行い、データに溺れる経験をし、この時にコンピュータの力を感じました。大学院に進んですぐにワシントン大学に交換留学し、デジタルデザインに触れ、デジタル技術の力や可能性に衝撃を受けました。帰国後は、構造解析系の研究を進める中で、毎日解析プログラムを書いて、CUIの画面と膨大な数値の羅列を睨んで研究を行っておりました。大学院卒業後は、組織設計事務所に構造設計者として就職しました。多くの作品に関わらせていただき、設計者としての経験を積み、その後AMDlabで独立して現在に至ります。

実務で感じた非効率性

建築を設計するという行為自体は、とても創造的で楽しいものです。しかし、頻繁に変わる要望、タイトなスケジュールやコスト等が創造的な行為を逼迫しています。もちろんスケジュールやコストを守り、要望に沿った設計を行うのはプロとして当たり前で、創造性を発揮する上で何かしらの制約は必要です。実務を通して、建築プロセスには、あまりにも非効率で非合理的な作業が多いと思いました。業界的にもアナログな作業が多いことにも気が付きました。建築業の歴史は長く、昔からの慣例や古い体質が残っており、すぐには変えられない部分もたくさん存在することも分かりました。建築業界は、人材不足と高齢化が年々進み、深刻な問題となっています。建築に要求されるレベルも年々高まってきており、人が全てを行う従来の手法のままでは建築の質が下がることは明らかです。それに伴う悪循環も予想されます。

実務と教育の乖離

私自身実際に海外の建築教育を受けて、日本の建築デジタル教育は10年以上遅れている実感があります。近年のIT技術の進化は凄まじく、建築業界でもデジタル化が徐々に進んでいますが、日本の建築教育の場にはまだ届いていない現状があり、実務と教育の乖離が進んでいると感じております。業界として人手不足や高齢化問題が進む中、時代を拓く若い力の育成がこれまで以上に求められています。業務を自動化し、人手を削減することは重要ですが、人を惹きつけ、育てる取り組みも同じくらい重要であると考えています。

AMDlabの軌跡とこれから

海外でのデジタル教育や設計事務所での実務経験を通して、デジタル技術の重要性を強く感じていました。大学の同級生だった松原昌幹も似た思いを持っており、一緒にデジタル技術で建築プロセスを変えようとAMDlabというチームを立ち上げました。まず最初は、少しでも多くの方にデジタル技術の力を知ってほしいとの思いで、建築デジタルツールの情報発信を始めました。テックブログと呼んでおり、現在も発信を続けています。当時は、その手の情報が少なかったのもあり、学生や社会人問わず見ていただける方が徐々に増えていきました。ブログ開設から半年も経たないうちに、私たちの考えに共感いただいた方から仕事のご相談やご依頼をいただくようになりました。デジタル技術を使って、業務の効率化を行いたいというのがご依頼の大半でした。業務を進めていくうちに、法人にした方がメリットが多いこともあり、法人化しました。その後、とても2人では扱えない業務量になり、人を増やしチームの強化を行ってきました。建築系の人材のみでなく、WEBエンジニアやUI/UXデザイナーなどの人材も積極的に採用し、建築の職能を拡張していっています。2021年には、株式会社化し、一級建築士事務所登録も行いました。現在は、アプリケーション開発が主な業務ですが、今後は建築設計にも力を入れ、ツールを作る側と使う側をループさせ、共により良いものを生み出していきます。

AMDlabの強み

私たちの強みは、建築設計のノウハウとテクノロジーを組み合わせて、従来の建築プロセスを変える提案力があり、それを実現できる技術力があることです。それらの強みを活かして、自社サービスの開発も複数進めております。一つの社内に留まらない建築プロセスのDXや先述した建築教育の課題解決など、自社サービスでないと実現が難しい未来もあるからです。建築とは本来あらゆる専門領域を横断して実現されるものですが、今後は更にその領域の幅が大きくなっていくと考えています。その中で私たちは、より良い建築、社会をつくる力となります。

最後に

AMDlabは、新しい技術で新しい道をつくる新時代の建築カンパニーを目指し、共に建築の未来を描ける方を募集しています。少しでも興味がございましたら是非ご連絡ください。

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