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地方出身者が思う東京で学生インターンシップをすることの価値

はじめまして。株式会社アダビトの池野です。採用担当になった僕が初めてwantedlyに記事を書きます。

タイトルに地方出身者と書いてあるとおり、僕は山形生まれの山形育ちです。そして今年の3月に大学院を卒業して東京にきました。もともと首都圏に就職した友達が多かったこともあり、東京にはよくきていたのですが、住んで初めてわかったこともたくさんありました。そして僕も東京でインターンシップをすれば良かったと思うようになり、巡り巡って採用を担当する立場になったこともあってこのタイトルで記事を書かせていただきたいと思います。

この記事で伝わってほしいことは知らないことを知らない状態が引き起こす「選択肢に気づけない」というディスアドバンテージを地方出身者は生まれながらに持っているということです。(なので東京でインターンするとこんなメリットがあって、東京圏の方は恵まれている環境を生かしてねという内容です)

まずは地方と東京の違いを数字でご紹介します。(地方の代表として山形をとりあげます)

人口:110万人 1350万人
若年人口:9万人 170万人
大学生数:1.3万人 74万人
インターネット利用率:73% 88%
うちPCでの利用:45% 62%  
インターン掲載数:1050件 8500件
交通機関分担率(鉄道):2% 71%
connpassでのイベント数(1/24現在):2件 887件
資金調達社額:30億円以下 100億円以上

左が山形の数字で、右が東京の数字です。調べるまでもなくこんな感じだろうなとは想像つきますよね。僕の独断と偏見によりますが、山形県は「若者が少ない上に、勉強会などのイベントも少なく、さらにその少ないイベントに出席する手段がなく(公共交通機関)、ネットでも勉強しようとしない(PCの割合が低い)」ということがいえそうですね。つまり世間的によくいう「情報の格差」問題が存在しているように見えます。でも「情報格差はない」と僕は思っています。実はブロードバンド基盤の利用可能世帯率は山形で99.2%、東京で100%という感じで情報は取りに行こうと思えば取りにいくらでも行ける環境が日本全国整ってます。なので情報格差ではなく、「しらないことをしらない」問題があるかないかが、地方と東京圏の大きな差だと考えています。結局ぼくが上にまとめたデータから思うことは「誰と繋がれるか」「直接会いにいけるか」の違いだと思います。

例えばiOSアプリをつくりたいと思ったとします。そのとき山形では東京圏ほど自分の学びたいSwiftプログラミング教室はやっていないでしょう。もちろんUdemyなどで学ぶことはできますが、対面で質問やつまずきに即対応してくれる教室やハンズオンなどはないでしょう。これが機械学習やブロックチェーンなどとなったらもっとないです。

例えば起業しようと思ったとします。(ちなみに地方だと起業しようという選択肢すら思いつかない可能性もあると経験上思ってますし、仮に思い立ったとしても周りの理解が得られないことも多いと思います。これは経験上の話でもありますが、結局自分の周りにいる親や友人も地方の人間だからです)山形ではお金を調達しようと思ってもVCの数がそもそも圧倒的に少ないし、そういった人をツイッターで見つけることは困難です。さらに見つかって会おうとしても移動がとてつもなく大変です。もっと言うと登記を置く場所を見つけることすら困難かもしれません。(場所が存在してないということではなくそれ知らないかもしれないということ)

東京では知らないことを知らないままでいることはまずないです。なぜなら詳しい人とあって話をすることで知らなかったこと、または知ろうとしていなかった情報も手に入れられる機会が多いからです。それはイベントに参加して話を聞いてる過程で気付ける時もあるし、そのイベントのあとに懇親会で隣の人と話したことで気付けるときもあります。この気付きは本を読んでいたり動画講座を受けているだけでは難しいと僕は思います。「知らないことを知らない」問題は「体験格差」に繋がり、人生においての「選択肢」に気づけないという問題を引き起こします。

ところで格差の反対の意味で「平等」という言葉があります。平等には「機会の平等(形式的平等)」と「結果の平等(実質的平等)」の二種類が存在します。よくある例が100m徒競走の例です。ボルトと僕が競争するとして形式的平等は「同じスタートラインからスタートする」、実質的平等はゴールするタイミングが同じくらいになるように「スタートの位置を変えること」に対応します。現実の世界では憲法14条の法の下の平等の議論などで考えることになる概念だそうです。

地方の話においては様々な考えがあると思いますが、僕は形式的平等が重要だと考えています。知る機会の平等を確保して、自分の選択肢の数を知った上で自分で選択することが幸せへの第一歩ではないかと思います。それが弊社でいう「人生の多層な目的」に繋がると個人的に考えています。

この話を前提にして僕が学生だったときにインターンをすれば良かったと思う理由を書きます。以下の話は地方、東京圏問わず通じるところがあると思います。(地方目線強めで書きますが...)

いろんな情報に触れたかった

1つ目はこれです。申し上げたように選択肢を広げるためにいろいろな会社で経験してみたかったと思います。大企業、中小企業、スタートアップなど企業の規模によって学べることや感じれることは違うと思うからです。僕の周りはインターンをしている人があまりいなかったのでインターンという制度や催しがあることは知っていましたが、参加しようとはあまりなりませんでした。

そういう意味でも周りからは少なからず影響を受けていて、東京のように周りの人がいろいろなインターンをしていて必要ともしていないのにインターンの情報が入るのはいい環境だと思います。(他人のせいにしている訳ではありません!)

いろんな人に会いたかった

様々な職種の方や起業家の方、公務員の方をお会いしてそれぞれの立場からお話を伺いたかったと今では思います。職種によっては将来の顧客層になりますし、その職種のことを知っているかどうか大きく違うからです。

自分の適性を判断したかった

これは上で書いたことにも関連しますが、自分はどの分野に向いているのかや、何が楽しいと思うのか、何が好きなのかを改めて気づけたり、新たに発見することができたのではないかと思うからです。

僕自身は大学院まで物理を学びました。物理が好きなのでその方向で食べていければと考えたこともありましたが、今は全く異なる職についています。いろいろ体験することで自分の知らない自分を知れたのでは?と思います。

自分の好き・得意が仕事で生かせるのか知りたかった

自分の趣味や得意だと思っていることが職業として役に立つのか知れたら自分に自信が持てたかもと思います。文章を書くことが好きならばライターという職が向いてるかもしれませんし、向いていることに気づけたら幸せへの第一歩を踏み出せるかもしれません。ある意味力試しです。

僕は大学で物理を学びましたが、研究では数値計算のためにコードを書きましたし、研究室のサーバの管理なども行ってました。その体験がどこまで通用するのかとか、研究でないコードを書くことが楽しいのかなどなど知れていたら選択肢が広がったなと思います。


最後に

インターンは日本語では就業体験や社会体験という意味だそうです。体験はまさしく選択肢を広げる行為だと思います。弊社では今現在SNSマーケターインターンを募集しています、インスタなどのSNSが好きな方や負けず嫌いの方、成果にこだわる方はぜひ弊社で体験を積みながら力試ししませんか?


注意

この記事内で掲示した人口などデータの正確性はある程度確認しておりますが、厳密ではないことをご理解ください。データはネットで検索すればすぐある程度確認できる上、現状をある程度理解する上では問題ない範囲の正確性だと認識しております。この記事は社会問題に対する考察を述べる目的ではないため本題から逸れた議論にならないよう、あえてリファレンスを掲載しません。またこれらを元にした考察に関しては一面から見た考察であることもご理解ください。「インターネット利用率が地方で低いのは地方の方が少子高齢化が進んでいるからだ」というご指摘があればそれはごもっともだと思います。この記事を読んで「たしかにこういうこともあるだろう」とご共感いただける方にお話が伝われば幸いです。

また地方=ダメだということでもございません。山形には樹氷や滝(滝の数日本一)などの自然がいっぱいで、さくらんぼやつや姫などの食べ物も美味しく、すばらしい温泉が35市町村全てに存在し、地域間の密着も強いだけでなく3世代同居による教育環境の良さや子育て環境の良さがあることを承知しております。これらの点では東京圏より優れていると思います。また僕の家族は山形で働いて過ごしており、彼らは幸せに生きています。この記事では「選択肢を知ることが幸せへの第一歩だと仮定したら」の話をしており、その仮定のもとでは地方では困難があると述べているにすぎません。

これらの意見を元に東京一極集中を肯定も否定も推奨もしていません。ただ幸せを掴むために選択肢を知りたいのなら人と情報が溢れていて、浸れる東京圏が適切な場所なのではないかと主張しているだけです。

幸せの感じ方は人それぞれであると思います。もし僕の考えにご共感いただけたのでしたら一緒に頑張らせていただきたいと思います。ぜひ一度お話しましょう!

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