iOSエンジニア
AbemaTVをネット発のマスメディアへ!iOSエンジニアWANTED!
株式会社AbemaTV
※ヘッダー画像は「iOSDC Japan 2016」のジョブボードに掲載したポスター
先週末開催されたiOS関連の技術カンファレンス「iOSDC Japan 2016」の懇親会にてLTを実施してきました。
このLTの内容を掘り下げてまとめてみたいと思います。
この数ヶ月採用活動をしている中で、たくさんの優秀なエンジニアと話をする機会がありました。 そんな彼らと話をする中で、企業選びで大事にしているポイントが自分なりに整理することができました。
「挑戦」 : エンジニアの成長に不可欠な技術的な挑戦ができるか?
「仲間」 : 優れたエンジニアと切磋琢磨できるか?
「評価」 : 納得できる評価と報酬が提供されているか?
「やりがい」: 仕事にやりがいを感じられるか?
「環境」 : 最高のパフォーマンスを発揮できる環境が整っているか?
この中でも「挑戦」を重視しているエンジニアが多い傾向にありました。
一般的に、この「挑戦」については「スタートアップ → 中堅 → 大手」と企業の規模が大きくなるにつれて、「エンジニアの裁量権」が小さくなる傾向にあると思います。
例えば、いくつかのネット系大手では、新しいライブラリやミドルウェアを導入する際には多くの稟議・承認が必要と聞きますし、働く環境や制度の見直しについてボトムアップで決済されるケースは稀だと聞きます。逆にスタートアップになると、エンジニアに多くの裁量を与えることで魅力的な環境を提示する傾向にあると感じました。
では、AbemaTV(サイバーエージェント)はどうなんでしょうか?
私が考えるに、「大手の割にエンジニアに裁量を与えている」だと思います。
この画像はAbemaTVで使用する主な技術をまとめたものになります。
AbemaTV(サイバーエージェント)では、使用する言語、クラウド、ミドルウェア、ライブラリなど使用する技術についての裁量をそのプロジェクトのエンジニアに与えています。大手でありがちな面倒な稟議・承認プロセスなどは一切ありません。
サイバーエージェントは2006年から本格的にエンジニア組織を強化しました。その間、100はゆうに超える新規サービスを立ち上げてきました。その間「自由と自己責任」というものを掲げ、担当するエンジニアがその時に最もベストな技術を選定し挑戦をしてきました。そのマインドは決して失われることなく、サイバーエージェントグループのエンジニアにしっかりと引き継がれています。
「自由と自己責任」について補足をすると、エンジニアに裁量を与える代わりに説明責任を求めます。上の画像はAbemaTVがGCPを採用した理由になります。
SLAやシステムキャパやコストなど事業として満たさなければならない厳しい要件に対して、(枯れた技術の組み合わせではなく)積極的な技術チャレンジを進めることはとてつもないプレッシャーと責任を負うわけですが、成長意欲の高いエンジニアほどそのような機会を求めているのではないでしょうか。
最近では、リモート開発を積極的に導入しています。勤怠チャンネルにその日リモート開発をするメンバーが報告するだけでOKにしています。このリモート開発を導入してから、明らかにパフォーマンスが高まった印象があります。
いくつかの企業ではリモート開発がうまくいっていないと聞きますが、我々がうまくいっている理由としては①Sprint計画ミーティングで各エンジニアのコミットメントが明確になっていること、②githubにより個々のアウトプットが見える化されていること、③もともと精神とテクの部屋*1 で擬似的なリモート開発を既に行っていたことの3点があげられます。
*1 精神とテクの部屋について
http://ameblo.jp/cair/entry-12026974289.html
この制度はAbemaTVで独自に実施していますが、隔週で実施するSprintReview+KPTにてエンジニアより提案されたものになります。高いパフォーマンスを発揮するために必要な環境や制度を自らが考え提案することも、大事なエンジニアの裁量権だと考えています。
今のエンジニアの採用市場は、完全なる「売り手市場」。採用手法がダイレクト/リファラルに移行し、優秀なエンジニアほどいろんな企業からオファーを受ける時代となりました。
そんな中、「会社がエンジニアを選ぶ時代」から「エンジニアが会社を選ぶ時代」になったと改めなければならないと感じています。
エンジニア向け新制度「ENERGY」というものを発表させていただきました。これはエンジニアの待遇を強化する取り組みの一環でスタートしたものになります。サイバーエージェントグループでは、今後も継続的にエンジニアの待遇強化について取り組んでいきます。
エンジニア向け新制度「ENERGY」
https://www.cyberagent.co.jp/techinfo_detail/id=12368
先日、藤田社長とAbemaTVの技術幹部で会食をしました。
この会食の中で、クライアントサイドに特化した研究開発の強化を目的にアメリカに開発拠点を新設することが決まりました。他にも、AbemaTVの今後のロードマップについて、エンジニアの待遇や若手エンジニアの現状など、現場の技術者が感じている話題についてたくさんの話をしました。
このような機会は当社ではしばしば目にします。藤田社長が若手エンジニアと会食をしたり、秋葉原ラボに訪れたりと。このように藤田社長がエンジニアとの接点を作り、エンジニアの声を経営に活かしていく話を他社のエンジニアに話をすると大変驚かれます。
トップとエンジニアとの距離の近さは「会社がエンジニアを大事にする」という経営メッセージそのものだと私は捉えています。
「エンジニアの裁量権」について1つ補足をしておきます。
ここまで話を聞くと、サイバーエージェントに所属する各プロジェクトは独立性高く好き勝手に開発を進めているような印象を受けると思いますが、大規模なデータ基盤の構築や検索・機械学習・データマイニングに取り組む「秋葉原ラボ」、クラウド・インフラの専門知識を持ち共通基盤システムの開発を担当する「技術本部」、セキュリティ専門チームやQA専門チームが存在し、全体の品質向上やノウハウ展開に努めています。
また、最近ではConfluence、Slack、githubの活用やエンジニア間のつながりを通して、各プロジェクトでの技術情報の流通も活発になってきました。今後は社内勉強会やエンジニアブログの強化を予定していますが、会社のスケールメリットを最大限活かす取り組みを実施していければと思っています。
「エンジニアが会社を選ぶ時代」に入り、社外のエンジニアから魅力的と思われる会社を作らなければなりませんが、突き詰めていくと「社内の優秀なエンジニアから選ばれ続ける会社」を作ることに通じます。
社内のエンジニアをたくさん巻き込みながら、一歩一歩確実に前進していければと思います。
現在、AbemaTVでは一緒に「インターネット発のマスメディア」に押し上げてくれるエンジニアを大募集しています。チャレンジ精神溢れるエンジニアの応募をお待ちしています。