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社員インタビュー#01 リーダーシップチーム

今年3月、川越工場が、ドイツに本社を構えるアドラゴスファーマ(CDMO:医薬品製造開発受託機関)の傘下で、川越製薬株式会社として発足以降、半年以上が経過しました。リーダシップチームの細田さんと廣崎さんに現在の心境などをお聞きしました。

川越製薬株式会社取締役兼川越工場長 黒米正憲さん(写真向かって左)
川越工場サプライチェーン部長 廣崎宗孝さん(写真中央)
川越工場生産統括部長 細田和寿さん(写真向かって右)

廣崎さん
新会社設立前は正直寂しいと思いました。(川越工場が2月末まで所属していた)フランスの製薬企業に新入社員として入社しましたので、その会社への愛着、忠誠心のようなものがあると思っていました。しかし、今はそのような気持ちよりも、新しいものを最初から作り上げていくといったチャレンジを楽しむ気持ちの方が大きくなりました。前の会社では当たり前のようにあったものが今はなく、皆で頑張って会社を回していることを日々実感しています。失敗を重ねながら自分たちでゼロから作り上げている感があり、頑張らなければならないと思っています。こういう経験はめったにありませんね。

細田さん
自分のなかでの衝撃度で言うと、新会社設立よりも、2020年に、前の会社の経営方針により、固形製剤の製造機能を停止したときのショックの方が大きかったです。最高の固形製造のチームを作り上げてきたという自負があり、どこにも負けないと思っていました。でも、そのチームが必要とされなくなったことが本当に悲しくて、当時のことを思い出すだけで涙が出てしまいます。固形製剤の製造を復活するという新会社の決定を最初に聞いたときは、もう1回これをやるのかと思い、正直、力が出ませんでした。しかし、川越工場が大好きですし、これからの会社の成長に固形製剤の製造機能は不可欠なので、再立ち上げに尽力し、次世代に渡したいと思っています。一生懸命やりますよ。

― 細田さんは、固形製造の復活でウキウキなのだと思っていましたが、最初はそのような気持ちだったのですね。少し驚きました。川越工場の従業員は、固形製造の復活を新会社の成長の象徴として捉えていて、モチベーションはとても上がっていますよね?

廣崎さん
はい。皆、固形製造の復活をポジティブに捉えています。私自身も固形製造出身なので、本当にワクワクしています。一方、2020年の固形製剤の製造エリアの閉鎖から短期間での急な方向転換なので、細田さんの様に複雑な心境の方もいることも事実ですね。

細田さん
アドラゴスファーマの事業開発の方から、一番目の製品を生産するまでがとても大変であると聞きました。そして、1つ製品を作ってしまえば、10個製品作るのは、最初の1製品を作るのよりは簡単で、10製品作ったら、100製品作るのもそう難しいことではないという説明を受けました。逆に、最初の1製品を立ち上げるのが本当に大変であるということを考えました。

廣崎さん
よくわかります。新しい顧客の最初の1製品を作るまでは、真のCDMOとは言えないかもしれません。新会社を立ち上げてからいろいろ大変ですが、現在、メインの顧客は前に我々が居た会社なので、作っている製品も変わらないですし、(顧客であっても)話している相手もあまり変わらないといった状況です。先方もこちらのことを知っているので、時々、旧友と話しているように感じることがあります。

細田さん
「CDMOに何が一番求められるのか?」と問うと、シンプルに、GMPに準拠した高品質な製品を作り、スケジュール通りに顧客に供給することです。つまりは、顧客からの信頼を得ることが何よりも大切であり、そのことを実行できる会社になることが一番の目標です。それを証明するためには、最初の1製品を早く世の中に出したいですね。そこで得た信頼は、次の製品を獲得するための呼び水になると思っています。

― それは従業員全員の願いでもありますね。

― 話が変わりますが、「新卒(大卒、大学院卒)が入社したいと思う会社にしたい」と、うちの工場長が言っていますよね。お二人も同じ思いですか?新卒ではなく若手のキャリア採用というアプローチもありますが。

細田さん
ここ数年、ずっと新卒を採用していません。新卒の方を生産現場で育てたいですね。生産現場以外の部署(品質保証、サプライチェーン、技術など)であれば、キャリア採用も考えられますが、率直に言って、キャリア採用の方が生産現場に配属になることは考えにくいです。一方、新卒の方は、最初の1,2年間を生産現場で過ごすといった状況を比較的受け入れやすいのではないかと思います。現に、生産現場を経験した後に間接部門で活躍している人は多くいます。今後、工場のどの部署で働くことになったとしても、現場での業務経験は貴重なので、自分としてはこだわりたい点です。

廣崎さん
本当にそう思います。自分は2012年4月に新卒で入社後、生産現場で3年間働きました。その時の経験が、その後の自分のキャリアの基礎となっています。 [注:廣崎さんは、生産現場→生産の事務所スタッフ→改善活動をリードするマネジャー→固形&注射製剤部の部長→サプライチェーン部長(現職) と異動]

― 廣崎さんの入社は11年前ですね。今は、大卒の社員が生産現場で3年間働くのは厳しいかもしれません。1,2年が限度かなと思います。ところで、廣崎さんが新卒で入社したとき、細田さんは廣崎さんの直属の上司でしたね?

細田さん
新人研修の後の発表会で、廣崎さんの発表を聞いて、良いなと思ったことを記憶しています。自分は英語ができないから、彼に英語の先生をよくやってもらいました(注:廣崎さんは海外の大学を卒業していて、英語が堪能)。他の人から、「あいつは英語だけかよ」と言われないように、仕事もできるところを周囲にアピールできるよう気を配りました。鬼に金棒いう形にしてあげたかった。

― 新卒採用は、最も有効なカンパニーブランディングの一つと言われています。新卒採用は長期的な視点が必要です。新卒を採用するということは、「うちの会社は今後も成長・発展していきますよ。新入社員を、責任を持って中長期的に育成していきますよ」というコミットメントがあって、できることです。当社も、新卒採用を再開しますがうれしい限りです。来年から会社説明会やインターンシップを行う予定ですので、優秀な新卒社員の方々にご入社いだけるようご協力をお願いします。

― 最後に、川越工場の風土、職場環境で良いところをお二人に挙げてもらいました。

  • オープンマインド、フラットな組織風土、言いたいことを言っても、リスペクトしてもらえる環境
  • 理屈が通る。政治で物事を考えない。工場のなかでも、トピックによっては部署間で利害が対立することがあるが、お互いに相手の事情を理解しようとする。
  • One Team!
  • 率直に意見を戦わせることができる。工場長にも、ものが言える。
  • 風土ではないが、“のびしろ”しかないところ

ー 最後に挙げてもらったことは、他の社員の方々からもよく聞く言葉です。川越工場の50年の歴史のなかで、長い年月をかけて先輩たちが積み上げてきた文化であるということを、改めて実感しました。

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