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社会に新しい価値を提供し続ける。SESと福祉を融合させるIT社長が徹底するのは「たった一言のコミュニケーション」

皆さんの会社の社長はどんな人でしょうか?気さくな人、厳格な人、「そもそもどんな人なのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

SESエンジニアをはじめとして、プロジェクト先や派遣先での勤務となる人にとっては「所属元の社長」というのはなかなかイメージがつきにくいかもしれません。

今回は、SES事業を主に手掛ける株式会社KAMINGの神崎社長にインタビュー。

新しく「福祉事業(就労移行支援事業)」に参入し、新たなあり方を導き続ける神崎社長。激務などによって体調を崩すエンジニアを間近で見てきた神崎社長の思う「福祉」や、彼が大事にする「あるコミュニケーション」について話を聞きました。

ーー今日はよろしくお願いします。まず、KAMINGとはどういうことをしている会社なんでしょう?

SES事業を中心に展開しているベンチャー企業です。よくいわれる「エンジニアファースト」の先駆けとして、さまざまな仕組みをつくってエンジニアに寄り添う形を実現しています。このような独自の仕組みで、SES業界の中でも付加価値をつけられるようにしているんです。詳しくはこちらの記事も読んでみてください。

今回、新規事業として福祉の事業(就労移行支援)を立ち上げます。これも私たちが出せる付加価値の一つですね。業界の他の企業にはできない。全く新しいものを作り続けている会社なんです。


ーーなるほど。神崎さんはKAMING創業前からエンジニアやSESには関心があったんですか?

いえ、私自身はエンジニアの経験はありませんでしたし、もちろんSESにも関心があったわけではありませんでした。実際にSES事業を立ち上げたのは知り合いから話をもらったという部分も大きいのですが、それでも実際にはじめてみて色々なものが見えてきました。

例えば飲食業。ハードな働き方をしているお店も多いと思うんですよ。朝から晩までの長時間労働だったり、接客対応をはじめとしたハードな業務だったり。でもそれって、飲食業の中にいる人たちはなかなか気づかないんです。ハードな働き方がある種「普通」になってしまっているんですよね。でも私たち外部の人間は「それっておかしくない?」に気づくことができる。

同様にSES業界の違和感にも、「外部である」私だから気づけた部分もあるんじゃないかなとは思います。当時インターネットで調べると、SES業界の過酷な長時間労働や人間関係の実態など「よくない面」が色々クローズアップされていました。でも、内部にいる人間はそれが当たり前になってしまっている状況でした。

私が入って、業界の当たり前ではなく「世間一般の当たり前」を実現することが、エンジニアのよりよい人生を実現することに繋がるし、会社として、ビジネスとしての価値を出すことができると考えたんです。それがSES事業をはじめたきっかけの一つでもありますね。


ーーSES業界のハードな体質は、どのようにして変えていく必要があるのでしょうか

大まかな構造はずっとこのままだと思います。一個のプロジェクトに対して、設計だったりコーディングだったり細分化した役割・スキルを持った人をアサインする。ITの現場で「必要な人を、必要なだけ」確保するSESのやり方は、エンジニアがそのような「分業」で成り立っている以上、仕方のないことかなと。

SES業界が悪く言われたり、ミスマッチが起こる理由の一つは「本来の入社フローを飛ばしている」ということでもあるんですよね。本来会社に就職するときって、何回か面談をしたり選考をするじゃないですか。そのフローの中で、求職者側も「この会社でやっていけそうかな」を判断するし、会社側も「長く戦力になってくれるかな」を判断すると思うんですよ。

でもSESではそれがほとんどない。業務のほとんどはアサイン先のオフィスなので、社風が合う・合わないが二の次になって、とにかく「今、このプロジェクトにマッチするスキルを持っているか」がすべてになってしまう。お互いにその軸だけで検討してしまうので、当然うまくいかない事も出てきます。

場合によっては契約自体もあいまいなので、自分のキャパシティに合わない長時間労働をさせられたり、業務に見合った報酬をもらえないということも発生したりすることだってあります。その結果、精神疾患を発症する方も多くなってしまうんです。

せっかくの優秀な人材が心身のバランスを崩して退職してしまう。そうなってしまうと再就職は容易ではありません。再就職に足るコンディションに戻らないまま無理をして就職をしてしまい、再度心身を壊してしまうことだってあります。


ーーまさに悪循環、という感じですね。この構造は変えられないんでしょうか?

なかなか難しいと思います。実際にプロジェクトを進めているのは現場なので、どうしても現場の意向が第一になってしまいますからね。

だからこそ非常に重要なのは、私たちのような「所属元の会社のサポート」なんです。そもそも所属元から離れて、孤独な状態で業務をしているわけですから。

私たちは所属しているエンジニア一人ひとりとLINEグループを作っています。実際に業務の相談をもらうこともありますが、基本的には「ひとことのコミュニケーション」ですね。


ーーひとこと、ですか?

「最近大丈夫?」とか「体調問題ない?」とか、そのくらいの声掛けです。所属元の会社がただの「求職者とプロジェクトのマッチング業者」という意味合いだけなのであれば、それは誰だってできますし、先ほど話したような悪循環をとめられません。

KAMINGだからできること、つけられる価値は「人間味」だと思っています。孤独な環境で、本当にしんどいときに相談できたりそばにいてくれる。実際にそのような状況になくても、一言声をかけられると「見てくれてる、気にかけてくれてる」と感じて、それだけで結構救われるものです。

私自身が派遣社員として働いていたころ、大変な時期に派遣元とのコミュニケーションで嫌な思いをしたことがあります。「こんなときに一言でもかけてくれたら頑張れたのにな」と思うこともありました。「ひとこと」の重要性はよくわかっているつもりです。ほんの些細なことでも、会話をすると言うことは大切ですよね。

これから福祉事業にも本格的に入っていきますが、その中でもこの「ひとことのコミュニケーション」はエンジニアに対してでも支援員に対してでもやっていきたいですね。自分は代表取締役という立場ですが、ときどき現場に顔を出して「なんかたまにいるよね」「あの人社長らしいよ」みたいな会話があるのが理想です。

それだけでも「気にかけてくれている感じ」は出ると思いますから。


ーーここからKAMINGが福祉事業に入っていくのは、どのような側面があるのでしょうか

直接の理由は、先ほども話した悪循環。厳しい環境の中で心身を壊してしまったエンジニアの社会復帰を支援するというところも大きいです。悪循環を断ち切り、優秀な人材を現場に戻していく。私たちが展開しているSES事業というところも活かしていきたいですよね。実際に企業との橋渡しや、必要なスキルのノウハウなどは持っています。優秀であれば、私たちの繋がりで就職に導くことだってできるはずなんです。

支援というところに関しては、労働者の側だけではない「会社側の不安」も取り除けるようになりたいですね。労働者の不安に寄り添うのももちろん大事なんですが、会社側も不安なんです。

突然出社できなくならないか、コミュニケーションはとれるか…など、多くの不安をもって面接をします。単に「いい人」だけでは雇えない現状もあるはずなんです。私たちが、その橋渡しとして機能できればいいですよね。「私たちの事業所でこれだけ多くの実績を積んできました」というものが、それだけ会社の安心材料になるわけですから。


ーー実際に福祉事業(就労移行支援)では、どのようなことをするのでしょうか?

うつや発達障害で働けなくなってしまった、でも働きたいという方にWordやExcel、プログラミングなどのスキルを身に着けて社会復帰に向けた訓練をしてもらいます。ただ、そのようなスキル以上に大事に思っているのは「コミュニケーション」です。

会社ではもちろん楽しいことばかりではなく、嫌なことも多くあります。何か仕事に行き詰ったときにどう対処できるのか。それが対処できなかったり相談できなくて精神的にまいってしまうパターンも多いですよね。壁にぶつかったときにどう乗り越えるのか、人をどう巻き込んで突破するのか。そういう「人間的な力」を身に着けられるようなところにできればと思います。

エンジニアや支援員など、私たちとともに働く人には「ひとこと」のコミュニケーションで寄り添うことで、その人がより力を出せる環境を作りたいし、SES業界に「人の温かみ」を広げていきたいと思っています。

今の会社でうまくいかないなど、様々な理由で就労移行を利用する方に対しても、そんな「人の温かみ」と「社会で通用するコミュニケーション」をもった人材になってほしいなと思います。

そこに一緒に参画してくれる仲間は大歓迎です。経験がない方がむしろポテンシャルを感じるというか(笑)。前に前にチャレンジする気持ちで、一緒に新しい価値を創造していっていきたいですね。


業界の悪循環を断ち切り、現場を離れてもまた戻ってくることができる社会を作る。株式会社KAMINGでは、そんな思いを実現する就労移行支援事業所の立ち上げメンバーを募集しています。

ぜひ「話を聞きにいきたい」のボタンを押して、新しい価値を生み出す現場をのぞきにきてください。


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