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東京からアジアへ!デザインを軸に開拓していく──Art Director 遠井智紀

フォーデジットでは、どんなメンバーがどうやってものづくりに励んでいるのか?普段はなかなかお見せできないフォーデジットの「ナカミ」をお届け。ひとりのメンバーに注目し、そのナカミ-働く姿や哲学を、周囲の声から探ります。

今回注目したのは、アートディレクターの遠井智紀。周囲からは、彼の「深いデザインへの愛」「ストイックに突き詰める姿勢」「海外メンバーとのコミュニケーション能力」についての声が続々と上がりました。CEOの田口が本人に話を聞きました。

遠井智紀/アートディレクター
2018年、フォーデジットにジョイン。グラフィックデザインの仕事を3年経験後にアメリカに渡り、現地アートディレクターのもとでデザインやアートを学ぶ。現在はアートディレクターとしてコミュニケーションデザインからサービスデザインまで幅広く担当。音楽(ヒップホップ)が好き。休日の楽しみは幼い娘と遊ぶこと。

幅広いデザインナレッジの源は強い探求心

──事前に、フォーデジットのさまざまなメンバーに、遠井くんについて聞いてきました!メンバーの声をもとに、遠井くんの「ナカミ」に迫ります。

デザイン愛にあふれていて、デザインを見る・作る・話す、全部大好きな方。
デザインの相談にはとことん付き合ってくれて、アツく語ってくれる。
デザインのひきだし(知識)がめちゃくちゃ多い。
デザインの相談をするとすぐに的確な参考サイトを教えてくれる。
Webやアプリだけでなく、映像の知見も持ってるし、イラストも描けて、何でもできる!

──1つ目は遠井くんのデザインへの愛と知識量のすごさ。ご自身ではどうですか?

デザイン愛は強いと思います。僕は小さい頃から、絵を描いてばかりいたタイプなんです。そこから自然にデザインを仕事にする道に来たので、本当に好きでやっていますし、それが「愛」という感じでにじみ出ているのかもしれません。

──好きなことを仕事にすると、挫折も多かったりしませんか?

たしかにありました。新卒で入社した会社では、紙媒体のグラフィックデザインをしていました。すごく楽しかった一方で、自分のレベルもまだまだ低かった上に業務も結構ハードで、辛い時期がありました。「3年は働こう」と決めて経験を積んだ後、サンフランシスコに行ったのですが、実はその時「デザインの仕事は諦めようかな」という気持ちもうっすら頭にありました。でも向こうで自分の仕事が評判を得たりして「やっぱりデザインが好きだな。この道でやっていこう」と思ったんです。1回離れようとしたけど、結局離れられなかった。だから、そこからは腹を据えてデザインの仕事を続けてきました。

──デザインの知識についてはどう?デジタルも映像もアートも色々知っているという意見がありますね。

それぞれをプロとして突き詰めたわけではもちろんないので、専門分野以外は、表現の可能性を増やすために知識を入れているという感じです。絵を描くのが好きだからこの道に進んだのと同じで、自分の中で「やってみたい」という探究心が強く、自然といろんな領域に手を出していったら知見が増えたということだと思います。僕は新しい挑戦をする時に恐怖心が全くないんです。だから基本的に、探究心に従って自由に動いています。

──絵を描くのが好きという話だけど、今も空き時間には絵を描いているんですか?

そうですね。何かを作ったり絵を描いたりするのも「仕事だから」と意識的にやっているわけではないです。仕事と連続性がある部分もあるけれど、ただ好きでやっているだけ。それはフォーデジットに入ってからますます強くなりましたね。以前は、仕事では真面目なデザインをし、プライベートでくだけたものを作ろうと意識して分けていたところがありました。でも今はその両方がうまくマージして、自分の個性や強みになっていると感じていますし、どちらもアートディレクターとして鍛えるべきことだと考えて取り組んでいます。

プロとして緊張感を大事に

──次にいきましょう。遠井くんの「ストイックに突き詰める姿勢」について、たくさんの声がありました。

常にチャレンジしようとする。
仕事にストイックで尊敬できる。
丁寧かつ妥協しない。ギリギリまで頑張るし攻める。こちらもドキドキしますが(笑)。
可能性を探り続け、プレゼン直前まで粘る。でも絶対に間に合わせる!
最後まで諦めずに良いものを作ろうとする姿勢から、本当に刺激をもらっています。超尊敬!

妥協しない、ギリギリまで攻めるという傾向はありますね。たまに攻めすぎて怒られます(笑)。あと、性格的にもストイックなタイプだと思います。でもクリエイターはみんなそうですよね。自分が満足するところまでやるし、何よりユーザーにとっての価値が上がるのであれば、できることは全部やりたいですから。

──仕事の姿勢として大事にしていることはある?

「クライアントやチームと一緒に、みんなで作っていくこと」です。どんなフィードバックや意見も決してないがしろにはせず、しっかり検証し、「こうだからこれがいい」という根拠に基づいたアプローチを常にしようと意識しています。それが「一緒に作る」という感覚だと思いますし、そうするとクライアント側も忙しい中、必死で情報を集めてくれたり、調整事を頑張っていただけたりするんです。それをデザイン側で妥協するなんて、ありえないですよね。

──そうやって寄り添ってくれたら、クライアントも嬉しいんじゃないかな。

そうかもしれません。最近は「また来期もお願いします」と相談をいただくことも増えていますし、信頼関係ができているように感じています。

──逆にプロジェクトがうまくいかない時は、どうしているの?

すごくシンプルに、「自分の言葉が意図した通りに伝わっていないんだな」と思っています。だから伝え方はすごく気をつけるようにしていますね。しっかり伝えることで、お互いに「一緒に作っている」というスタンスになれると思います。

──そういう遠井くんの姿勢を尊敬しているメンバーが多いようです。彼らとの距離感はどうですか?

僕自身、あんまりプライドがないので、わからない時は「一緒に考えてほしい」と言います。ただ距離感としては、フレンドリーな印象にはしていないと思います。会話の時間は増やしたいので、話しかけにくいとか相談しにくいというのは極力なくそうとしていますが、緊張感はすごく大事だと思っているんです。緊張感がなくなるとアウトプットもブレ始めるし、ミスも目立つようになります。高圧的に細かく指摘はしない分、「お互いプロとして緊張感を持ってやっていこう」というスタンスでいようとは考えていますね。逆にいうと、プロ意識を持って仕事に向き合うことさえ守れれば他はフランクで全く問題ないです。

海外メンバーとのプロジェクトで大切にしていること

──3つ目が「海外メンバーとのコミュニケーション」に関する情報です。

タイやベトナムオフィスとの共同プロジェクトで、海外メンバーを含めたチームをリードしている。
アメリカで実務経験があるからこそ、ただ英語が話せるだけでなく海外メンバーとのコミュニケーションのバランス感覚がいい。
海外メンバーとも定型的なやりとりだけでなく、ナチュラルにコミュニケーションをとる。

ベトナム、タイのメンバーと一緒に取り組む海外プロジェクトは楽しいです。個人的に今一番力を入れているのが海外メンバーとの共同プロジェクトなんです。

──コミュニケーションはどんな風にとっているんですか?

日本のプロジェクトメンバーは全員イングリッシュスピーカーを集め、さらに向こうにも英語が話せる人をアサインして、共通言語を英語にしています。例えば日本側のメンバーだけでコミュニケーションをとるような場面があると、海外メンバーが状況を把握しづらくなってしまう。それがないように全員がオープンに会話できる状態を意識してつくっています。

──特にビジュアルデザインなどは言葉で伝える難しさがあるのでは?

ありますね。ニュアンスの伝え方が大変です。例えば、日本だと安易に「上質」みたいな言葉を使って説明してしまいがちですが、国や生活風土が違えば「上質」の捉え方も違います。そこでどうするか…言語は関係なくて、清く正しくデザインでコミュニケーションしてます。こちら側でイメージしているものを作って、向こうにも作ってもらってレビューする、というのを繰り返していくと、徐々にお互いの感覚が似てくるんです。そうやってお互いのイメージを合わせていく作業を大事にしています。

──実際に作ってイメージを見せて伝えるわけだ。

はい。あとは「どこまで突き詰めるか」という感覚にも違いがあるので、それについては「ここまでクオリティを上げるからこそデザインの価値が上がり、クライアントのアイデンティティがうまく表現されるんだ」ということをしっかり説明します。お互いの国が持つナレッジをうまく共有することで、フォーデジット全体のクオリティを上げていきたいと思っています。

──バックボーンの違いによる苦労はありますか?

日本には日本のデザインの歴史があり、先人たちが蓄積してくれたデータの上で僕らはデザインを作っている。その「価値」や「深み」に、日本のデザイナーはある程度の共通理解がありますよね。でもバックボーンが違うとそれがないので、そのギャップを埋めるのがすごく大変ですね。「当たり前」の感覚が違うというか。でも、まず初めにお互いの違いを認識することが大事だと思っています。

──その辺りはアメリカで働いた経験が活きていたりするのかな?

それはあるかもしれません。アメリカに行く前は、デザインはこうでないといけないという固定概念が強かったんです。お金にならないとダメとか、クライアントが求めるものを作らないとダメという意識が強すぎました。でもアメリカに行ってからは「いろんなデザインがあっていい、すべて正解でいい」と思うようになったんです。何を作ってもいいんだという風に視野が広がりました。だから海外オフィスのメンバーと仕事をしていて想定と若干違うアウトプットが出てきても、1つの考え方としてリスペクトしています。

──最後に、今後やってみたいことについても聞こうかな。

やっぱり海外展開ですね。一緒にプロジェクトを進めているメンバーとは、単にプロジェクトをコンスタントに続けるというよりも先の、タイ、ベトナムを中心にアジアのデザイン環境を開拓したいという話をしています。アウトプットを生むだけでなく、デザインを軸に現地の土壌をどんどん広げていくような動きをとっていきたいです。

インタビュー後記

遠井くんはとても頼りになる男です。それはきっと「やる」と腹を決めているから。仕事をお願いするにもすごく安心感がありますし、きちんと向き合ってくれて途中で投げ出さない人だと伝わっているから、クライアントにも信頼されているのだと思います。海外メンバーとの共同プロジェクトでも同じ。誰よりも「実行する」という前提を持ってるのでみんなが安心して着いていってます。一緒に道を切り開いていく意識が本当にありがたい。これからも頼りにしてます。(CEO 田口)

編集・執筆 glassy&co.
撮影 吉田周平

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