【タカマツハウスMVV策定】プロセスや裏側をタカマツハウス取締役専務執行役員・金田さんとワンパク代表・阿部にインタビュー | 株式会社ワンパク
タカマツハウスは、急成長期の最中でも「タカマツハウスらしさ」を失わないため、企業理念・行動規範・コアバリュー、そしてビジョン/ミッションの言語化に取り組みました。策定から約5年が経った今も、社内...
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企業理念やパーパスは、なぜ必要なのか。
そして、それは組織の中でどのように活かされているのか。
言葉として掲げられているものの、日々の意思決定や行動にまではつながらず、どこか少し距離のある存在として、組織の中に留まっている。そんな状況も少なくないのではないでしょうか。
今回の『Wジュンヤの部屋 #02』は、ゲストにカンロ株式会社 常務執行役員 マーケティング本部長の内山氏、タカマツハウス株式会社 取締役専務執行役員 事業推進部門管掌の金田氏を迎え、企業理念やパーパスを“つくること”に留めず、いかに社内に浸透させ、行動へと結びつけていくかをテーマにしたトークセッションを開催しました。
まず、内山氏から創業100年を超える歴史を持つカンロ株式会社の、時代の変化に合わせて自社の存在意義を再定義し、パーパスやカルチャーブックを整備してきた取り組みが紹介されました。
印象的だったのは、パーパスを策定すること自体ではなく、その背景や意味を社員に伝え、「共感から行動へとつなげる設計に重きを置いている」という点です。
2017年のCI刷新時には大人数で策定を行った一方、今回のパーパス策定では経営層と一部メンバーによる少数精鋭で言語化し、その後の対話を重視するアプローチへと転換。“つくり方”だけでなく、“伝え方”と“浸透のプロセス”に重点を置いた設計がなされたといいます。
2017年のCI刷新時には、約40名規模のプロジェクトチームを編成し、さまざまな部門からメンバーを集めた部門横断型で策定を推進。男女比も含め、会社全体を縮図化したような構成で議論を重ねていきました。
一方、今回のパーパス策定では、まずは経営層やマーケティング、ブランドに関わるメンバーを中心とした少数精鋭で言語化を実施。その後、社員を巻き込みながら対話やワークショップを重ね、110周年施策などとも連動しながら浸透を図っていったといいます。
また、パーパス・ビジョン・ブランドパーソナリティ・行動指針といった要素を体系的に整理し、社員が迷ったときに立ち返れる“判断の軸”を明確化。
理念を抽象的なスローガンではなく、意思決定に使える形へと落とし込んでいる点が特徴的でした。
カンロ株式会社 常務執行役員 マーケティング本部長 内山 妙子氏
金田氏からは、創業6年で売上350億円規模へと成長した企業として、理念や行動規範を組織づくりの中心に据えてきた実践が共有されました。タカマツハウスの企業理念や行動規範づくりはワンパクで支援をおこないました。
同社の根底にあるのは、「落ちこぼれを作らない」という経営思想と、「フェアであること」を重視する価値観です。
これらを単なる言葉に留めず、組織の共通言語として浸透させるための工夫が随所に見られました。
月1回の朝礼では行動規範をテーマにした発表を行い、社員一人ひとりの体験やエピソードと結びつけながら共有。
さらには、理念や行動規範を掲載したカードを制作し、常に携帯できるようにしたほか、新人研修ではワークショップを実施するなど、日常の中で自然と理念に触れ続けられる仕組みを設計しているといいます。
また、理念策定においては「押し付けではなく共感」「若い世代にも届く言葉選び」といった観点を重視したとのこと。
理念を“覚えるもの”ではなく、“自然と使われるもの”へと変換している点が印象的でした。
タカマツハウス株式会社 取締役専務執行役員 事業推進部門管掌 金田 建也氏
若手層への浸透不足や管理職の関与のばらつきといった課題も見受けられる中、両社が共通して言及していたのは、「理念やパーパスの浸透には体験や対話の機会が不可欠である」という点です。
単に掲示するのではなく、イベントやワークショップ、日々のエピソード共有を通じて、自分の仕事と理念のつながりを実感できる状態をつくること。その積み重ねが、理念を“自分ごと”へと変えていきます。
また、浸透のプロセスにおいては中間管理職の役割の重要性も強調されました。
経営層の言葉を現場の文脈に翻訳し、自分の言葉で伝えられるかどうか。その存在が、理念を“現場で使われる言葉”に変える鍵となることが感じられました。
株式会社ワンパク 代表取締役社長 阿部 淳也氏
株式会社ワンパク グロース・パートナー 田中 準也氏
本イベントは、「理念をどうつくるか」ではなく、「どうすれば社員がそれを自分ごととして使い、行動に移せるのか」を問い直す場となりました。
理念を“掲げるもの”から“使われるもの”へ。
その転換に向けた実践と葛藤が、リアルに共有されたセッションとなりました。