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私がデザイナーとして叶えたい事

初めまして、繁田と申します。

現在、武蔵野美術大学の基礎デザイン学科4年生として、講義やインターンを通して制作を行っています。

そんな私には、デザイナーになるという目標と、更にデザイナーになる上で必ず叶えたい夢があります。その夢というのが、デザインを通して世の中をちょっとずついい空間にしていくことです。

この夢を持った動機は、ある広告の出会いでした。


私は幼少期から五体満足、障害もなく親にも大切にされ恵まれた環境で育ちましたが、いつも何か不自由を感じていました。大抵の場合少数派になりがちで、肩幅が狭く感じていました。中学生の頃から周りとの人間関係がうまくいかなくなり、自分に自信が持てなくなりました。それでも根気だけで学校には通い続け、美大に来てから、私と似たような経験を持つ人が少なくないことを知りました。ずっと少数派だった私にとって、自分の思っていた世界がいかに小さかったかを痛感しました。

生まれ変わった気分で、この人達となら頑張れる!この道で一流になろう!と意気込み、現場のクリエイティブ思考を自分の制作にも反映しレベルアップしていくために映像制作会社のアルバイトやアシスタントデザイナーのインターンをたくさん経験しました。そんな時、そごう西武さんの「わたしは、私。」という企業広告に出会いました。

この広告は、ただ会社や商品のいいところをアピールするだけのようなデザインではなく、世の中へのメッセージを発信し女性に勇気を与えているデザインでした。デザインはあくまでも設計だ、ということを自分の中で納得させてしまっていた私にとってこれは衝撃的で、こんなにも心を揺さぶるメッセージを発信するデザインがあってもいいのか!と今までの考え方が180度変わりました。

過去にあった自分の人間関係の悩み、同期の人たちで共感する社会へのこと、世の少数派の心の声。こうしている今でさえ、どうしようもない苦しみを味わっている人は少なくないと思います。

過去に苦労した経験があるからこそ、自分が作っていくもので今苦しんでいる人たちの心の支えに少しでもなっていきたい。そんな気持ちが芽生えました。世の中をデザインで良くしていきたいなんて傲慢だ、という声もあるかと思います。まだ学生の身分ですし、そんなことは重々承知の上で、きっとできると信じて制作をし続けています。


これからデザイナーになっていく身分ですが、

少しでも救いや勇気をもたらせるような、時には人を楽しませ、時には人を慰めるような、販促にとどまらない「生きたデザイン」を制作していきたいです。

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