喪中の人への年頭の挨拶の書き方~古閑健二郎
喪中の人へは、年賀状を出さないのが礼儀ですが、ごく親しい人から、〈喪中につき年賀欠礼〉の挨拶状を受取ったときは、おりかえし、返事を兼ねて、慰問の手紙(はがき)を出すようにします。
次は、その一例です。
<文例>
御喪中につき、年頭の御祝詞はわざと御遠慮させていただきます。
皆さまには、さぞかしおさびしく御越年のこととお察し申しあげます。
新しい年にはよいことのかずかずございますようにお祈りいたします。
寒さきびしき折柄、御自愛のほどせつに祈りあげます。
拝具
なお、喪中にある人へそれと知らずに賀状を出したあと、〈喪中につき年賀欠礼〉の挨拶を受取ったときは、次のようなお詑びと慰問の手紙(はがき)を出すようにします。
<文例>
御服喪中とも知らず、賀状をさしあげまして、まことに失礼いたしました。
皆さまには日日さぞかしおさびしくお過ごしのこととお察し申しあげます。
寒さひとしお身にしみますこのごろ、御自愛のほどひとえにお祈り申しあげます。
敬具
古閑健二郎