社会人の入口は、オフィスじゃなかった——歴史ある大企業が新人に託す“最初の現場”
日本をリードする大企業・日立。
ほぼすべての技術分野をカバーするこの企業で、社会人生活はどこから始まるのか。
答えは意外にも「寮」。そこには、人と働く力を鍛えるための、合理的で少し不思議な文化があった。
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日本を支える巨大企業の、変わらない習慣
日立は、日本のインフラや産業を長年支えてきた企業だ。
最先端技術を扱う一方で、新人育成には昔ながらの仕組みを残している。その象徴が「寮生活」だ。
女性は借り上げマンション、男性は“ザ・寮”。6階建てほどの古い建物に、寮長さんが常駐する。
1年目・2人部屋という強制的なコミュニケーション
男性新入社員は、原則2人部屋。
16畳の部屋に、初対面の同期と暮らす。
部屋割りは選べない。言われた部屋に入り、その日から共同生活が始まる。
快適さよりも、人と向き合う経験を優先する設計だ。
合う人も、合わない人もいる。それが前提
私の相部屋は、同い年の東大卒エンジニア。
夜な夜な人生や仕事の話をし、自然と距離が縮まった。
一方で、価値観が合わず、部屋に間仕切りを置くほど険悪になるケースもある。
本当に、人による。
技術より先に学ぶ「人と働く力」
この寮生活で学んだのは、技術ではなくコミュニケーションだった。
距離の縮め方、引き方、違いの受け止め方。
社会人として必要な基礎を、仕事の前に体で覚える。
これが、歴史ある大企業が用意した「社会人のはじまり」だ。
私ならできる!明日から踏み出す