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IR~大橋直久

IR[investor relations]

企業が行う投資家向け広報活動の総称であり、企業の資本政策上きわめて戦略的なマーケッティング活動である。

証券取引法等にもとづく制度的な情報開示を補完して、企業が自主的に自社の業績やその将来性などに関する情報を、投資家に分かりやすい形で直接的・間接的に提供することにより行われている。

IR活動によって、企業と投資家との間の信頼関係が高まり、投資家による証券保有が促進されて市場での取引が活発化する結果、株価のボラティリティが縮小して、資本コストを低減する効果が見込まれるといわれる。

またIRは、M&A防衛策としても一定の効果を期待できると考えられている。

IR活動は具体的には、証券アナリストや機関投資家などを対象とする会社説明会など各種のイベントの開催、自社のホームページ上でのインターネットを通じた情報提供、ファクトブック、株主通信、ニュースレターなどのディスクロージャー資料の発行、マスコミ媒体を使った広告活動、証券アナリスト、ファンド・マネジャー、ジャーナリストなどによる取材への対応など、さまざまな手段、方法が用いられている。

これらの中でも、近年の情報化の進展による社会環境の変化と、米国でのレギュレーションFD(公平開示規則、2000年)の施行を契機とする「情報開示の公平性」意識の高まりが背景となって、証券アナリストや機関投資家などの専門家だけではなく、広く一般の個人投資家も対象としたインターネットの活用が拡大する傾向がみられる。

大橋直久(JDPアセットマネジメント株式会社)

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