<アプリの説明>
学校給食で出る残食から残食率を算出し、料理ごと・年度ごとに蓄積・比較して残食率を減らすためのアプリです。栄養士はこのアプリを活用することで、次の献立に活かせるようになっています。
<作った背景・課題>
*きっかけ
前職の保育園では、その日のメニューがどれだけ残ったかを目視で確認し、「◯△×」で日誌に書く運用がありました。職員の感覚で記録されるため、実際の量や根拠が記録として残りませんでした。以降の献立作成でその記録をもとにどう改善すべきか分からず、徐々に振り返ることがなくなり、日誌の意味が薄れていきました。
例えば、同じ鶏肉でも、煮る・揚げる・蒸すなどの調理方法で食感が変わったり、子ども達にとって酸味や苦味は苦手とすることが多くその度合いによっても残食に違いが出ることは感じていました。しかし厳密に計量はしておらず、原因も先生方や子どもたちの声を栄養士が覚えておくしかありませんでした。
残食は「捨てた量」であると同時に、「必要な栄養素を摂れなかった量」でもあります。この記録を「使える記録」にしたいと思ったのが、このアプリを作ったきっかけです。
*なぜ保育園ではなく学校給食か
保育園では、離乳食から幼児食まで、年齢によって献立の内容そのものが分かれています。そのため、全量をまとめて測っても、何に対する残食率なのかを定義できません。むしろ一人ひとりの喫食状態を見てその様子を直接保護者の方にお話ししながら個々に対応することが多かったので、振り返れば、当時の「◯△×」の記録は、測る基準がなかったことの結果だったと思っています。
一方、小・中学校の給食は、学年によって盛り付ける量に違いはあっても、全校でほぼ同じ献立を提供しています。(アレルギー除去食は今回は含まれておりません)そのため、全校の残食量を合算しても「その日の献立がどれだけ残ったか」として、残食率を定義できます。
さらに、小学校は児童の人数が多く、栄養士が毎日すべての教室を回って声を聞くことは難しいです。だからこそ、定義できる数字として記録し、今後の献立に活かす意味が大きいと考えました。
<対象と前提>
- 学校給食(昼食1回)の残食記録
- 1ユーザー=1校(1校固定で使う)
- 提供量は、食缶の実測総重量(kg)を入力する
- 残食率 = 合計残食量 ÷ 合計提供量(品目ごとの率の平均ではない)
<作ってみて>
誰かの役に立つものを作りたいという気持ちで初めてアプリを作ってみました。勉強したてでわからないことだらけでしたが、アプリを使うことで現場の仕事が増えすぎないように、「必要な機能」「要らない機能」を決めて作りました。
今回実際に現役栄養士にアプリを使ってもらい意見をもらったことで、その意見をアプリに反映させた部分もありますが、まだまだ改善余地があり完成して公開してからも「この機能もあった方が振り返りやすい」「こういう見た目の方がわかりやすい」といった部分が多く出てきたことも事実です。今後も改良しつつ、将来的に誰かの困りごとを使う側の立場に立って考え、それを形にしていきたいです。