「捉え方が大事」の、その先の話。
以前、捉え方次第で見える景色は変わる、という話を書きました。今日はその続きです。
ずっと引っかかっていたことがあります。捉え方が大事なのはわかる。でも、その捉え方って、どうやったら変わるのか。「明日から前向きに考えよう」と決めて、本当に変わった経験が、僕にはあまりありませんでした。
気合いでは、捉え方は変わらない。
頭の中だけで「考え方を変えよう」としても、たいてい失敗します。
理由は単純で、今の自分の考え方は、これまでの経験からできているからです。その経験が変わらないまま、結論だけ書き換えようとしても、心のどこかで「本当かな」と疑ってしまう。無理にポジティブに考えようとするほど、逆に空回りする。
捉え方は、頭の中をいじって変えるものじゃなかった。これが、僕がずいぶん経ってから気づいたことです。
順番は、逆だった。
ではどうやって変わるのか。答えは、先に動くことでした。
動いて、現実にぶつかる。すると、それまでの自分の考えでは説明できないことが起きます。「うまくいかないはず」と思っていたことが、意外とうまくいく。「あの人は苦手」と決めつけていた相手が、話してみると全然違う。
こういう「予想と違った」が積み重なったとき、はじめて古い捉え方が崩れます。捉え方を変えてから動くんじゃない。動いたから、捉え方のほうが変わる。順番が逆だったんです。
僕自身が、そうでした。
営業がうまくいかなかった頃、僕は「自分には向いていない」と捉えていました。その考えのままでは、何をどう変えればいいかもわからなかった。
変わったのは、先輩に聞きに行って、教わったことを実際に試してからです。やってみたら、少しずつ結果が出た。その事実が、「向いていない」という思い込みを崩してくれました。先に納得したから動いたんじゃない。動いた結果が、あとから納得を連れてきた。
だから、行き止まりの捉え方を手放す。
ひとつだけ、捉え方に良し悪しがあるとすれば、それは「次の行動が出るかどうか」だと思っています。
「あの人は買う気がない」で終わると、そこから何も動けません。でも「自分の伝え方が足りなかったかも」と捉えれば、次に試せることが出てくる。前向きだからいいんじゃなくて、次の一歩が生まれるからいい。
考えすぎる前に、まず動く。
頭の中だけで答えを出そうとすると、人はいくらでも止まれてしまいます。
でも本当は、動いた先にしか、新しい捉え方は落ちていません。うまくいってもいかなくても、現実からしか学べないものがある。だから僕は、迷ったら考えすぎる前に、まず動いてみる。捉え方は、そのあとから追いついてくるものだと思っています。