「AIが書いたコードは、誰が確認するのですか」。2026年、お客様からいちばんよく聞かれる質問の一つです。CTOとして、この質問が出るのはもっともだと思っています。
VAONのエンジニアは、Claude CodeとGitHub Copilotを毎日使っています。AIが書くコードは整っていて、コメントもテストも付いてきます。私はそこに怖さを感じています。きれいに見えるコードほど、読む側の手が緩みやすいからです。
そこで、変更ごとに同じ順番を踏むことにしています。計画、別の担当者による指摘、承認、構築、相互確認とチーム責任者の承認、別の環境でのテスト、リリース。構築のところだけがAIの手を借りる工程で、人が確認します。お客様にいちばん驚かれるのは二番目です。指摘は、書き終えたあとではなく、書く前に入ります。間違った計画のほうが、書き終えたコードより直しやすいからです。
プルリクエストのたびに、秘密情報、依存パッケージ、静的解析の自動チェックが走ります。メインのブランチは、レビューが終わるまで統合できません。AIにも変更箇所を読ませますが、誤検知が出るので、結果は必ず人が読みます。AIは人の代わりではなく、もう一組の目です。お客様がソースコードをAIに入れることをまだ許可されていない場合は、この層は動かさず、自動チェックと人で進めます。
レビューとテストの記録は、すべての案件で残していて、お客様に見ていただけます。「確認しています」と言うより、誰がどの変更を読んだかを見ていただくほうが早いと考えているからです。責任の所在は案件ごとの契約で決めますが、AIが書いたからといって扱いを変えることはしません。
良いことばかりではありません。AIのおかげでコードの量は増えても、人が読める時間は増えません。だから変更は小さく保ち、大きすぎるものは流し読みで承認せず、分割をお願いします。
観点の一覧など、詳しくはブログに書いています。皆さんの現場では、AIが書いたコードを最後に読むのは誰ですか。