「見積もりが何社か届いたけれど、どれが妥当なのか、社内に判断できる人がいない」。従業員が数十人から数百人規模の会社で、総務や経営企画の方から、こうした声をよく聞きます。情報システムの担当者は1人か、兼任でほぼゼロ。お話を伺っていると、足りないのは作る手というより、判断する人のほうだと感じることが多くあります。
その穴を埋める方法は、いくつかあります。
いちばん確かなのは、社内に担当者を採用することです。ただ、経験のある人ほど採用は難しく、採れたとしても、その1人に何もかもが集まる「ひとり情シス」になりがちです。
開発会社に任せる方法もあります。作るところまでは、確実に進むでしょう。けれど、提案の良し悪しを判断する役まで、提案した会社自身が担うことになります。悪意がなくても、自社が得意な作り方に寄った提案になるのは自然なことです。
派遣などで人を入れれば、手は増えます。それでも、どこにお金をかけ、何をやめるかという判断は、社内に残ったままです。
もう一つが、技術顧問のような形で、社外の技術者に判断のところだけを手伝ってもらう方法です。発注先とは別の立場で見積もりや提案書を一緒に読み、社内の言葉に置き換えて経営に説明してもらう。人を一人雇うほどの業務量はないけれど、判断を誤ると後で高くつく。そういう会社には合う形だと思います。
どれか一つが正解、ということはありません。社内に育てたい人がいるなら、その人が判断できるようになるまでの間だけ外部を頼る、という組み合わせもあります。
私たちも開発会社なので、提案する側の立場です。だからこそ、どの方法を選ぶにしても、各社の提案を同じ物差しで比べられるものを、社内に一つ持っておいていただきたいと考えています。以前の記事で書いた、今のシステムをA4一枚に書き出すメモも、その物差しの一つになります。
皆さんの会社では、システムの見積もりを最後に判断しているのは誰ですか。よければコメントで教えてください。