「ラボ型でお願いしたいのですが、契約書のひな形はありますか」。最初の打ち合わせで、こう聞かれることがあります。ひな形はもちろんお出しします。ただその前に、いくつか一緒に決めておきたいことがあります。ラボ型開発がうまくいくかどうかは、契約書の条文より、契約の前に決めたことで大きく変わるからです。
ラボ型は多くの場合、成果物の完成を約束する請負ではなく、チームの稼働を約束する準委任の形になります。つまり「何を作るか」を決め続ける役割は、発注側に残ります。ここが曖昧なまま始まると、チームは手を動かしているのに、作っているものがずれていきます。
私たちが契約前にお客様と決めているのは、次の4つです。
1つ目は、優先順位を決める人です。部署ごとに要望が来たとき、最終的に順番を決めるのはどなたか。名前で決めておきます。
2つ目は、仕様の質問への答え方です。誰が受けて、何日以内に返すか。返事を待つ間、チームは推測で進めるしかないので、ここがそのまま手戻りの量になります。
3つ目は、誰と直接話すかです。私たちは、BrSEが前に出るのは最初の2か月ほどで、そのあとは設計を担当するエンジニアがお客様と直接やり取りする形にしています。最初から分かっていれば、お客様側も誰に何を聞けばよいか迷いません。
4つ目は、うまくいっているかの見方です。毎週の報告で何を見れば判断できるか。私たちは、進んだこと、止まっていること、お客様に判断していただきたいことを分けて書くようにしています。
この4つが決められない時期なら、ラボ型より、範囲を決めた請負のほうが合っていることもあります。そうお伝えして、ご相談が別の形になったこともありました。
ラボ型の契約前に、ほかに決めておいてよかったことがあれば、ぜひ教えてください。