AIが生成する画像の限界
私は仕事で、画像を必要とすることがよくあります。
しかし、既存の画像では用途に合ったものが見つからないことが多く、見つかっても探すのに時間がかかることも多いです。
特に、私の専門領域である化粧品・美容ジャンルでは、フリー素材では必要な図版が手に入ることの方が珍しいといえます。
ある程度のものはPhotoshopでも作れますが、もともと絵を描くためのツールではないため、どうしても仕上がりが粗くなります。
そんな折に登場したのが、ChatGPTをはじめとする生成AIです。
そこで生成AIもいろいろ試しましたが、仕事の成果物として使えるだけのクオリティのものは、なかなかできません。
AIは情報の優先順位が分かりませんし、人間の目に見やすいようにデザインを作ることも苦手です。その結果、小さなテキストが入った読みにくい説明画像や、手の向きがおかしい人物画像などが生成されることになります。
最近は初期に比べてだいぶ改善されましたが、それでもたとえば、同じキャラクターの設定を変えずに、ポーズ違い・表情違いを安定的に生成することは難しいです。
ツールがあるなら、人間が自分で描いた方が早いこともしばしばです。
そして、この状態は少なくとも、まだしばらくは続くように思われます。
AI時代に差別化を図る手段として、Illustratorを学び始めました
(これまでAI画像で済ませていた屋号のロゴを作るところから始めて、少し慣れたところで、各種媒体に掲載するプロフィール用の自画像を作りました。)
AI画像のもう一つの問題は、AI画像が氾濫してきたことで、AI画像に苦手意識を持つ人々や、興味を失い始めた人々が出てきていることです。
最初の頃はAIで生成した画像を使うことで差別化できましたが、すでにそれは逆効果のように感じるのです。
そもそも、誰が出力しても似通った絵柄になりやすいため、ユーザーからはどのメディアの誰のコンテンツなのかも分かりにくくなってしまいます。
そこで、AI時代に差別化を図りつつ、コンテンツづくりに必要な画像を確保する手段として、先日からIllustratorを学び始めました。
とはいえ、ただ漫然と学ぶのではなかなか身に付きませんし、業務に追われて後回しになってしまいそうです。そのため、具体的な目標設定として、ロゴデザインのコンペに参加しながら、そのとき必要になった機能ややり方を覚えることで、スキルを蓄積していくことにしました。
(1週間ほど学習して少し慣れてからは、キャラクターデザインのコンペにも参加しています。)
ロゴデザインやキャラクターデザインなら、普段Webデザインなどで行っている前提整理・情報整理のスキルをそのままスライドできるので、Illustratorの使い方を覚えることに集中できます。
それにコンペであれば、やってみてどうしても狙ったデザインを実現することが技術的に無理であれば、そのデザインでの応募は諦めるという選択も可能です。それでIllustratorでできること・できないことも把握できるでしょう。その経験は、のちのクライアントワークに役立つはずです。
Illustratorの習得で、AIとの役割分担も強化
Illustratorを習得することは私にとって、AIとの役割分担を強化することでもあります。AIで済むことはAIに任せて、彼らが苦手なところは私が担うということです。
私がイラスト・図版制作やデザインで使用する主なAIは、ChatGPTです。
具体的には、こんな風にChatGPTと協働しています。
■ コンペの募集内容やクライアント情報をAIに読み込ませる
■ デザインの方向性を提案させながら壁打ち
■ デザイン案を画像で生成させる
■ AIの画像生成を待つ間に、自分でも紙にコンテを描く
■ AIと自分、それぞれのアイディアをもとに、デザインの方向性を決める
■ Illustratorでロゴデザインを制作
■ 客観的な視点を得るため、ChatGPTにスクリーンショットを
見せて意見を出させる
■ 必要に応じて修正・調整する
数件目の応募で参加報酬の対象に
※シンボルマークのみ応募時のもの。クリニック名と建物外観はダミーに差し替えています。
ランサーズのコンペでは当選者とは別に、参加報酬の対象者が選ばれることがあります。
私はIllustratorでのロゴ制作を始めて2週間ほど経った頃の、数件目に応募したコンペで参加報酬の対象に選んでいただけました。とあるクリニックの、建物のサインなどに使用する用途のものです。
100件のコンペに応募するつもりで始めたばかりの活動で、先は長いですが、このことはとても励みになっています。
なお、ChatGPTの活用方法については、これまで10冊のKindle書籍『ChatGPT観察記録シリーズ』にまとめています。今回のIllustratorの学習も、その延長線上にある取り組みです。
ご興味ある方は、そちらもご覧いただければ幸いです。
(Amazonで「小鳥遊文子」と検索するとシリーズが見つかります。)